「漂流外国物語」第九十ページ、上の五~七行目
解読 一、外国之行燈ハビイドロなり、唐土の行燈ハ角尓
し多木毛阿り鉄乃骨茂阿り、日本と同様ニ而紙
ニ而張り、少々細きかと覚へ申候、
読み 一つ、外国の行燈はビイドロなり、唐土の行燈は角に
した木もあり、鉄の骨もあり、日本と同様にて紙
にて張り、少々細きかと覚え申し候、
説明 「外国」・・・「国」が難しい。形で覚える字。 「行燈」・・・
超難解文字です。『あんどん』、今なら「電気スタンド」。室内燈。
木で枠を作り、中に油皿を置き灯心に火を灯す。又はローソクを
立てて火を灯す器具。 「ビイドロ」・・・ガラスの事。 「なり」・・・
何度も出ますが、読むのは難しい。 「唐土」・・・唐の国の事。「土」が
読みにくい。 「角尓し多木茂阿り」・・・角にした木もあり。「阿り」の
「り」は消えています。推定します。 「同様ニ而」・・・ここも読むのは困難です。
「少々細きかと覚へ」・・・「日本の行燈より少し巾が細い様に思った」と言う事。