「漂流外国物語」第九十三ページ、上の一~二行目
解読 明日出帆ニ候間、今日ハ南京商人より之馳走ニ候迚
料理壱荷持せ来り、通詞人共壱所ニ大ニ馳走ニ
読み 明日出帆に候あいだ、今日は南京商人よりの馳走に候とて、
料理一荷持たせ来たり、通詞人共一緒に大いに馳走に
説明 最初は解りにくいですが、「明日」です。 「出帆ニ候間」・・・
「候間」も解りにくい。明日出帆するので。「馳走ニ候迚」・・・送別の
御馳走会だと言って。「迚」(とて)は宛て字です。 二行目最初は
「料理」・・・読むのは困難です。 「壱荷」・・・荷物の分量の事で、
天秤棒で一人がになえる分量の料理の事。 「持せ来り」・・・
持たせて来て。 「通詞人共壱所ニ」・・・ここも読みにくい。通訳
の者も一緒に。 「大ニ馳走ニ」・・・大いにご馳走に(相成り)。