かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

写真入り 馬場あき子の外国詠 148(ネパール)

2020-01-04 19:42:19 | 短歌の鑑賞
    
     ホテルからシャン農場へ行く道、橋がないので石伝いにカリガンダキ河を渡る

    
     上の写真と同じ場所を浅瀬なので馬で渡ってくる近藤亨氏    


  写真入り馬場の外国詠 18(2009年5月)
    【ニルギリ】『ゆふがほの家』(2006年刊)89頁~
    参加者:K・I、N・I、佐々木実之、曽我亮子、T・H、渡部慧子、鹿取未放
    レポーター:N・I 司会とまとめ:鹿取 未放


148 ムスタンの林檎を食めばしぶきしてさびしきヒマラヤの水匂ふなり

      (レポート)
 日本のように水が豊富ではない土地で作られた林檎を一口かぶり、その思いの他のみずみずしさに作者独特の感性の表れがさびしきヒマラヤの水匂うと表現されて素晴らしいと思いました。
 (N・I)


     (まとめ)
 ムスタンのシャン農場でもぎたての林檎をいただいたが、ほんとうに水分たっぷりのほどよい酸味と甘みがあって美味しかった。「しぶきして」というところに、いかにもみずみずしい感じが出ている。リンゴが含むヒマラヤの水を「さびしき」と形容しているが、荒涼とした砂礫ばかりの風景の中にあって、言われてみればで「さびしき」としかいいようのない水なのであった。(鹿取)
 

コメント
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