かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

清見糺の一首鑑賞 16

2020-06-13 21:31:47 | 短歌の鑑賞
     ブログ版清見糺鑑賞 4  
          かりん鎌倉支部  鹿取未放  

16 同胞を啖い尽くせし巨きさに蝌蚪ふたつ浅き水に生きあう
                    (1994年かりん全国大会)

 「同胞」を、作者は「どうほう」と音読していた。精神のふてぶてしさが出ているが、二句めまでには作者の罪悪感のようなものも滲んでいるのだろう。
 大会に出した時の皆さんからの評のメモをここに写しておく。
 「二人の死闘・無惨さ・これからの不安感、社会詠・人間社会の暗喩表現、戦争・競争社会→相聞・恋の遂げがたさ・遂げようとするときの周囲との摩擦、原罪」
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