かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男の一首鑑賞  246

2021-06-23 16:48:59 | 短歌の鑑賞
 渡辺松男研究まとめ30(2015年8月)
        【陰陽石】『寒気氾濫』(1997年)103頁~
        参加者:石井彩子、M・S、曽我亮子、渡部慧子、鹿取未放
         レポーター:石井 彩子 司会と記録:鹿取 未放


246 爽快は靴音にあり階段を降りるとき君と並びて降りる

      (レポート)
 作者と君は無言で階段を降りているのだろうか、いつの間にか一段、一段降りる歩調がそろい、並んで降りる爽快な思いを、靴音という聴覚に象徴させている。「靴音は爽快」ではなく「爽快は靴音」に注目。これは、靴音そのものが爽快ではなく、並んで降りる君に対する心動きが爽快であり、それが靴音によって形象化されているのである。(石井)


     (当日意見)
★よく分かる歌ですね。(慧子)
★気持ちが良いのは二人揃った靴の音にあると思います。音が爽快さを強調しているのだ 
 と思います。二人は並んでるけど黙っているんですね。(曽我)


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