かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

馬場あき子の外国詠 36 アフリカ③

2023-08-04 20:40:30 | 短歌の鑑賞
 2023年度版馬場あき子の外国詠4(2008年1月)
  【阿弗利加2 金いろのばつた】『青い夜のことば』(1999年刊)P162~
  参加者:K・I、N・I、崎尾廣子、T・S、高村典子、藤本満須子、
      T・H、渡部慧子、鹿取未放
  レポーター:渡部慧子 司会とまとめ:鹿取 未放
       
 
36 人間は大きくあれば蠅などとたたかはずゆつたりと羊頭を吊る

       (まとめ)
 上句がゆったりとしていておおらかで魅力的なうたである。ユーモアを含んだ上句は面白く、下の句は事実そのままの情景ととって十分よい歌に思われる。なお、先月鑑賞した中にも蠅の歌があった。(鹿取)
ベルベル族のテントに入りてミントティ飲む朝の顔蠅まみれなり  馬場あき子
 
        
       (レポート)
 この肉屋は蠅を追うでもなく泰然と商いをし、それに対し不潔などとさかしらにつぶやかない作者の面構えのみえる一首だ。(慧子)
                                       

      (当日意見)
★面白がっている。文明に対する批評の思いがある。(藤本)

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