かまくらdeたんか 鹿取未放

馬場あき子の外国詠、渡辺松男のそれぞれの一首鑑賞。「かりん」鎌倉支部の記録です。毎日、更新しています。

渡辺松男『寒気氾濫』の一首鑑賞 377

2025-01-22 10:59:47 | 短歌の鑑賞

  2025年度版 渡辺松男研究45(2017年1月実施)
     『寒気氾濫』(1997年) 【冬桜】P151~
         参加者:泉真帆、M・S、鈴木良明、曽我亮子、
             渡部慧子、鹿取未放
           レポーター:泉真帆     司会と記録:鹿取未放          
       
377 ひとひとりおもえば見ゆる冬木立ひかりは幹に枝に纏わる

       (当日発言)
★自分と同じ体温をもった存在、その人と魂の交流がある、そういう存在が今は傍らにいないんだけど、その人を想うことで冬の木立が見えてくる。そして木立の幹や枝にひかりが戯れている。憧憬のような存在なんでしょうかね。次の「バスの来るまでを笑みいしあなたなりき最後の声を思い出せない」を思うと恋人の方が素直に繋がりますね。(鹿取)
★見えないあなた、とか出てきて、特定しない方がいいのかなあと。恋人の一部かもしれないけど。恋人ととるとちょっと……(鈴木)
★でも、恋人ととっても通俗的じゃなくて詩に飛翔している美しい一連だと思います。     (鹿取)

 

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 渡辺松男『寒気氾濫』の一首... | トップ |   
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

短歌の鑑賞」カテゴリの最新記事