マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

大震災を”天罰”とは

2011年03月16日 | 身辺雑記

 私が住む地方自治体の知事は、今回の大震災に関して「アメリカのアイデンティティーは自由。フランスは自由と博愛と平等。日本はそんなものはない。我欲だよ。物欲、金銭欲」と指摘した上で「我欲に縛られて政治もポピュリズムでやっている。この津波をうまく利用して我欲を1回洗い落とす必要がある。やっぱり天罰だと思う」と、報道陣に答えたと朝日新聞は伝えています。
 今、未曾有の困難に直面し、苦悩している被災者の方々への余りにも心無い言葉に憤りを感じます。この人は何時から”天”という高みに立ってしまったのか。他国民と比較して私達国民はそんなにも我欲が強いのでしょうか。
 そうではないですよと語りかける様な記事が、同じ朝日新聞16日朝刊の「ザ・コラム」欄に載っています。このコラム欄を読みながら、私は何度も涙を拭いました。少し長い文章になりますが、そこでの記事を抜粋します。
 インド紙は『(地震に際し)日本人はだれもパニックに陥らなかった。動揺する外国人を机の下にもぐらせ、避難所へ手際よく誘導してくれた。地震にここまで冷静に対処できる国は日本しかない』と。
 中国環球時報は『数百人が広場に避難したが、毛布やビスケットが与えられ、男性は女性を助けていた。3時間後に人がいなくなった時、ゴミ一つ落ちていなかった。日本人の冷静さに世界が感慨を覚えている』と。
 ニューヨーク・タイムス社元東京支局長は『罹災しても日本社会は整然として秩序が乱れない。日本人の忍耐力と回復力は尊い。阪神大震災で会った被災者が実に立派だった。繁華街で店という店のガラスが割れ、商品が手の届く先に見えるのに、誰も盗もうとしない。救援物資を待つ列が長くても奪い合いすら起きない。感心しました』と。
 海外メデアの注目する現象として『日本では被災地であからさまな便乗値上げが横行しないことだ。水や米が地震前と同じ価格で売られ、しかも人々はがまん強く、店の前で何時間も列をなして待っている』と。
 アメリカの大学教授はあくどい便乗値上げが起こらないことに触れて『日本以外ではまず考えられないことです。日本では、いくら街が廃墟になっても、人々は自制心をゆるめず、我が街のため結束している。被災後の市民のふるまいに胸うたれました』と。
 編集子は、最後にこうまとめました。『海外の人々は、日本の被災者たちの沈着で節度ある態度に賞賛を惜しまない。苦境にあっても天を恨まず、運命に耐え、助け合う。日本の市民社会に対す世界の信頼は少しも揺らいでいない』と。
 私達が当たり前と思う行動が、世界から驚きの眼差しで受け捉えられていることに初めて気が付かされます。
 
 外国人に感じられる私達の国民性の美点は、怒るべきときにも声を上げず、行動も起こさない消極性と隣り合わせのものかも知れませんが、復興めざし皆が協力すべきときには大きな力となるものと思います。


安全神話も大崩落

2011年03月16日 | 身辺雑記

 かって原子力発電会社や政府は、原子力発電に反対する人々に「原子力は絶対に安全」なる神話(=理屈)を展開して来ました。しかし今、東京電力福島第一原発で起きている事態は原子力発電が決して安全ではないことを如実に示しています。
 6基ある原子炉のうち、4基は損壊し、原発周辺では高いレベルの放射線が検出されているという。放射線量が異常に高くなり、復旧作業がきわめて困難になり、爆発が起きた4号機では人間が構内に入れず、東電はヘリコプターによる散水を米軍に要請するとも言う。
 
 この事態に到るまでの東電の対応に大きな不信感を抱きました。起っている事態を正確に伝えようとせず、と言うよりもむしろ、事態を隠そう隠そうとする姿勢を感じ、不快感さえ覚えました。記者会見では記者用にA4のレジメが渡され、それを前提に説明がされていますが、専門用語が飛び交い、レポート用紙が手元に無い一般国民には分りずらい説明が繰り返されるだけでした。説明責任は記者団に対してではなく、その背後にいる国民に対してであるという、本質の認識がまるでありません。事態を分り易く、正しく伝えようという姿勢が全く感じられません。又もや大会社の志の低さを垣間見る結果となっています。
 政府の危機管理にも不安を感じます。一番大事なことは「正しい情報の速やかな開示」だと思います。あの地域に住む人々の命と安全を守るためにも情報を正しく、迅速に伝えるべきだと思います。
 福島からはかなり離れた地域に住む私達はどう行動するのがベストなのでしょうか。何を為すべきであり、何を為すべきではないのか。多くの情報をフルイに掛け考えたいと思います。

 4日も前に、私宛にメールをおくって呉れたある知人の先見の明を思います。
 『大変なことになっているようです。炉心溶融が始まりそれが3~4基になりそうとは。恐ろしいことなのにニュースは難しい解説ばかりで、家から出ないようにとか、放射能の怖さを言わないのはとてもまずいと思います。放射能のヨウ素を防ぐ為にヨード剤を買いに行ったらどこも売っていない。仕方がないのでとろろ昆布をたくさん買ってきました。1日50㌘ほど3~4日食べると、先にに甲状腺に溜まるので放射能のほうはスルーするそうです。・・・』