8月1日~4日まで行って来た尾瀬は、例年に比べて極端に花が少なく、人も少なかった。お蔭で静かな尾瀬を彷徨い歩くことが出来た。
出発地点は「バスタ新宿」。かつて新宿発の高速バス便は会社毎に出発点が異なり、分かりづらく不便でもあったが、この4月からJR新宿駅新南口のビル4Fの一ヵ所に集約され“バスタ新宿”と名付けられた。1日の高速バスの発着数が最大1,625便、118社のバスが乗り入れる日本最大のバスターミナルに変身した。そこを6時35分発の関越交通バスは尾瀬戸倉に11時40分着。そこでマイクロバスに乗換え鳩待峠へ。最近は、こちらが群馬県側の尾瀬入口の中心地。降り下るだけで尾瀬ヶ原に到着可能だ。同行の熊倉さんは、昨年、太郎平小屋からの下山途中の木道で転倒・骨折したトラウマから、慎重すぎるほどの脚運びで、相当の時間を掛けて山の鼻到着。 ここからその日の宿「竜宮小屋」までは2時間弱。前方に燧ケ岳を望み、顧みすれば至仏山といった遊歩。歩き始めて直ぐに池塘が減少し、花も少ないことに気が付いた。尾瀬の泥炭化が憂慮され始めて久しい。それは、人間の努力では食い止められないものかも知れない。ただ花は何故少ないのだろう?と思案しながら木道を行くと、雨こそ降らないが、尾瀬ヶ原には霧が出始め、山の写真撮影にも芳しくなくない天候になってきた。殆ど人とすれ違うこともなく、ただ広々とした草原を歩くだけで気分は爽快だった。(写真:燧ケ岳)
(至仏山1)
(至仏山2) (至仏山3)
竜宮小屋は尾瀬ヶ原のど真ん中にある。それ故早朝の写真撮影をするには絶好の地点。7月31日放映のNHK「小さな旅」でもその様に紹介されていたが、宿泊者は僅か10名程度。母が70歳代の時、私は母を同行して尾瀬を歩き、この山小屋に宿泊したことがあったが、もっともっと多くの人で賑わっていた記憶がある。(写真:竜宮小屋)
翌8月2日は朝4時半には起床し、至仏山・燧ケ岳の撮影。朝食後は竜宮小屋→ヨッピ吊橋→東電小屋→下田代十字路し→竜宮小屋と小回りに一周し、更に竜宮小屋→牛首分岐→東電小屋→下田代十字路と大回りして桧枝岐小屋着。尾瀬ヶ原の殆どの木道を2度は歩いた。この散策は上下動は無く、標高1400mの湿原を彷徨い歩くだけの楽をしてしまった。大回り最中に激しい雨が降り出して来きて、慌てて桧枝岐小屋に。
桧枝岐小屋には5年前にも宿泊したことがあった。この小屋附属の「喫茶 ひげくま」では、尾瀬では珍しく生ビールを出す。その故もあり、今回も宿はここに決めた。雨が激しく降り続き、再度の散策は諦めて、生ビール大を2杯も呑んでしまった。特筆すべきはトイレはウォシュレットで風呂があった。湯加減は熱めときて、私には申し分なし。
(桧枝岐小屋)