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あらすじ(「BOOK」データベースより)
母だって、娘だった。遊び、悩み、恋をした。すべての母と娘へ贈る“元娘・今母”の大波小波半生。
昭和5年、子煩悩な父と大らかな母の4番目の子として生まれたハルエ。父の急逝で生活は一変するも健やかに成長し、やがて見合い結婚。だが浪費家の夫に悩まされ・・・。少女がおばあさんになるまでの物語。
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これは小説。でもエッセイで知っている群さんの母とダブる面があるような!?
ハルエは、目立たないながらも何事も一生懸命にこなす、いい娘さんだったのに、結婚を機に人が変わっていきます。愚痴ったり、自分は常に正しいと思い込み、思うようにいかないと我慢できない性格に。娘のアカネが金持ちになったとわかったら、そのお金をじゃんじゃん使っちゃう。もうありえない金額を使って、着物か家かどちらかを選べと言われ、着物を選んだにも関わらず、最終的には息子(アカネから見たら弟)と住むための家まで買わせちゃって!アカネからすればはた迷惑なことばっかりする母親で、そんなハルエはお友だちにも段々嫌われちゃったり。もう、うんざりするお母さんになっちゃって。なんだか読むのがつらい、悲しい、こんなお母さん怖すぎる、そんな感じでした。ハルエは脳に出血して倒れて、入院して、退院しますが、退院後アカネは、母ハルエがこういう性格でよかったと思います。うーーーん、うんざりさせられてきた母に対する愛があったんでしょう。私なら我慢できないような母でも。最後はみんなが幸せに暮らせる感じが見え、少し心が落ち着きました。