Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

ダブルテレコン(貧)

2009年02月23日 | その他


春もいよいよ近づいてきて、天気の崩れる日が増えてきた。
気温はまだまだだが、時間のあるときに、色々撮影チェックをして
練れておく必要がある。
3月は特に中盤以降時間がとれなくなりそうなので、シーズンインまでに
色々試しておきたいところだ。

本題に入る前に、先週末は、スプリングエフェメラルのフチグロトゲエダシャクを
見に某所まで出かけてきた。残念ながらろくな画像は撮れなかった(特に♂)が、
とりあえずずかん用の画像は撮れたので良しとしよう。



記録としては数十年ぶりと言うことだったが、強風の悪コンディションの中、どうに
か見つけることが出来た。
ただし、自分はただの一度も自力では見つけることが出来なかった。一人で産地を開
拓するのは難しいかもしれない・・・笑い。

そんなわけで、今回は、ダブルテレコンのチェック。
リアコンを装着することになるので、フィールドでは即応性に欠け、
ここぞという時のキメうち敵使い方になる訳だが、焦点はなんちゃって
超望遠との画質比較ということになる。

ちなみに、200ミリ単体ではおよそ1キロ。フロントコンバータが200グラム後半、
リアコンが150グラムくらいなので、およそ1.5キロのレンズを装着した状態になる。
対してなんちゃって超望遠は600グラムくらいだから、持ち回す体力的にはなんちゃ
っての方が有利だ。



例によって順番は前後するが、近所の猫。(次女がかわいがっていて人になついていた「トラ」という
野良猫・・・最近事故で一歳の若さで他界・・・の兄弟のようだ。飼い猫だろうか?)

続いて、いくつかのモデルを使っての撮影を等倍切り出し。
ダブルテレコンではさすがにかなり暗くなるので、ISO400か800で撮影している。
したがって偽色がでたり、テレコンによる収差もひどいが、思ったよりもちゃんと
撮れることがわかる。多少リサイズしてレタッチすればごまかせる程度の画質は
押さえられるようだ(笑)



続いては、同様の被写体での、等倍切り出し比較。
なんちゃっての画像は、先日のもので、今回のものとは撮影距離その他が違うので、
単純には比較できないが。。。
やはり寄せ集めとはいえ、純粋工学系?のダブルテレコンの方が、画像の透明感が上のようだ。
200ミリ単体は流石に画質が違う。がんばればこの程度までは寄れるわけだが、要はどうしても
寄れない被写体対策なので、今回の一連のテストがあるわけだ。


ダブルテレコン
なんちゃって望遠

200マクロ単体 差は歴然

さらに新規購入(但し中古)の DA300

さらに DA300+T6ー2X・・・従来のテレコンの中では純正だけあって最もまともな描写。ただ、古いタイプ
なので、撮影機能はまともに使えず、ファインダーも相当暗い。

以下はダブルテレコン使用で最も適した距離から撮影したものの等倍切り出し。



マスターレンズ性能のおかげで追い込めば軽く手持ちでこのくらいの再現は可能だが、
収差がひどくなってしまうしシャッタースピードが稼げないので、微妙なブレも出やすい。


200ミリ単体の等倍切り出し

さらに???!

ダブルテレコンを使用した場合の利点は、200ミリではピントをつかみづらい大きさの被写体を
より大きくファインダーにとらえることによって、ピントを合わせる確率を上げられる事である。
基本的に、テレコンバーター使用により、レンズ単体よりも画質は劣化するが、ピントを合わせら
れる確率が上がることにより、精細な画像を押さえることが可能となる。また、テレプラスのような
一般的なリアコンでは、マスターレンズそのままの感覚でファインダー像をとらえるが、TCONのような
フロントテレコンでは、最短距離が伸びることにより、マスターレンズのヘリコイドの物理的分解能が
あがることになり、2~10メートルくらいの距離にある被写体をより精密にピント合わせすることが出来
る。これは、マニュアルフォーカス好きとっては、なかなか面白いものである。
ただ、詳細にとらえられるものの、画質は確かに犠牲になっている。色収差はあとである程度補正も可能
だが、全体的にもやのかかった画像を透明感あるものにレタッチするのは、多少無理があり、結局、DA
300(+新しいリアコン)を手に入れるのが最も良い選択ということになる。FA400-5.6もその意味では
欲しいレンズだが、どこを探しても見あたらず、入手は限りなく不可能に近いようだ。

で、テレコンのテストを重ねて慣れて来たところで、今までしていなかったマスターレンズ単体との
描写比較。ヘリコイド操作が面白いことになるTCONの期待の画質はどこまで健闘するのか?


TCON付き

200マクロ単体

あいにく強風の中での撮影で、じっくり写すというわけにはいかなかったのが残念。
いずれもF8 1/1000での撮影。TCON付きの方が撮影距離が伸びる分、被写界深度は
深い。花弁の露出をつかみきれずオーバーしているが、200ミリ単体はまあ予定通りの描写。
対して、TCONの方は最短付近というのもあるが、描写は芳しくない。


TCON付き(f5.6 1/1000)

200マクロ単体(f8 1/1000)

対象としては非常に近いモンキチョウの顔描写。ファインダーで確かめつ写したが
ファインダー像が写りに反映されないような気もするような画質の落ち方だ。200
単体の方が若干絞り込んではいるが、描写に影響するような差ではない。

ならば中距離で挽回と思ったが、TCON単体では340ミリ程度なので、中距離では
被写体を大きくとらえられず、むしろ更にリアコンをかましたダブるテレコンの方が
、マシな絵が撮れるような気がする(像のピントを確実に見定めるという意味で)。
いずれにしても、元々無理な組み合わせではあったが、いざというときだけTCON
をはめるという作戦はあまり実用的ではなさそうだ。(安価な300ズームのほうが
まだ良い描写をするだろう)うーむ、良い望遠欲しいな~・・・というわけでシー
ズンインが待たれる


新機材(笑)チェック

2009年02月20日 | その他
シーズンインに備えての機材調整はこの時期ならではの
イベントである。
昨秋に、限定用途でなんちゃって超望遠をそろえたが、
某秘密兵器?のおかげで、ピント合わせも楽になった
(ような気がする)。



ここ二三日時間がとれたので、近所をふらつく不審者と化し、
テスト撮影を行っているのであった。

そして、先日の記事では、安価なズーム300をそろえたいと
本人は抜かしていたが、その後、再考して、フロントコンバータ
を入手することにした。
目をつけていたのは、二倍強の某メーカーのものだったが、どうも
結像に難ありとみて、1,7倍の別メーカーのものをC万ちょいで
手に入れた。
なぜ、無駄な買い物とも思えるフロントコンバータを入手したのか?
それはフィールドにおけるチャンス優先の為である。
すなわち、レンズ交換の時間を省く目的なのだ。
詳しい説明は省くが、購入したテレコンは、そのままでは200ミリには
つかないので、5年ぶりに京都の青木カメラ店にステップダウンリングを
注文した。リングはメール便発送なので、到着が若干遅いため、到着を
待っていたが、本日の午後、それも無事到着した(配達人がポストに入れる
のを偶然見たが、その配達人がその場で電話とか始めてしまったので、すぐに
ポストに取りに行けずちょっといらいらした・・・笑)ので、早速、200ミリに
ねじ込んで近場をふらつくことにした!
コンバータをつけて思ったこと・・・2倍強の奴にしなくてよかった~しみじみ。
二倍強の奴に比べて2/3程度の大きさ重さだが、それでも結構ずしんとくるのだ。




今回の画像はすべてチェック用画像と言うことで、当然ノンレタッチである。
(レタッチは多少なりとも自分にとってある意味当たり前の作業なので・・・笑)
とりあえず、写した順番は違うが、近所の野良猫の子供。
さすがにピントは浅いが、なんちゃって超望遠ほどピント合わせは難しくない。



テレコン付きの最短でのショット。フロントテレコンの場合、撮影距離が本来のそれに対し、
撮影倍率の2乗分長くなるようだ。それなりに最短でもワーキングディスタンスはとれるが、
寄れないので当倍以上の撮影は出来ない。ただ、本体のレンズがマクロなので、1メートル以内
には寄れるのだ。



これは上記のピクセル等倍切り出し。さすがに収差がすごいことになっている。
ただ、テレコンの使用目的は、マクロ撮影ではないので、この辺は目をつぶれる。


ちなみに、同一撮影距離で、200ミリマクロに対してどのくらい大きく写るかは
こんな感じだ。


上が200ミリ単体。下がテレコン付き。共に、1.5メートルからの撮影。(ただし、テレコン付きは撮影距離
メモリは異なる)

そして、肝心の望遠撮影解像感のチェック。(以下ピクセル等倍切り出し画像ノーレタッチ)



上がテレコン付き。背景にフリンジが出てしまうのは仕方がないことと割り切っているが、
鵯の目の透明感がよく表れている。
下は、なんちゃって超望遠500ミリだが、まあコントラストの低さを我慢すれば、どうにか
このくらいは撮れる。


これは、テレコン付き200でシャドウ部分を狙ったもの。
レタッチをうまくすればどうにかなるくらいの解像感は出ている。

いずれにしても、これらのシステムは、当然ながら通常撮影に使うことはなく、
イマージェンシー用なので、この程度撮れればばっちりと言える。

追記;ただ一つ、心配なこともある。フロントテレコンは理論上つけてもF値が下がらないということ
だが、それはサイズの適合した組み合わせで使った場合の話であり、200ミリの前玉より口径の狭い
ものをつけるので、この組み合わせでは相当暗くなってしまう。
日中光で1/1000で写せそうな被写体でも、1/250程度になってしまうようだ。ちなみに、リアコンと
比べてみると、リアコンの方がフロントテレコンより明るかった!(汗)
しかし、リアコンとフロントコンバータを両方使ってもファインダーで見る限り、画質の劣化は
あまり感じられず。限定目的で両方使って200ミリを500ミリとして使う手もある。なんちゃってと
どちらがよい描写をするか?が焦点となりそう。。。