春もいよいよ近づいてきて、天気の崩れる日が増えてきた。
気温はまだまだだが、時間のあるときに、色々撮影チェックをして
練れておく必要がある。
3月は特に中盤以降時間がとれなくなりそうなので、シーズンインまでに
色々試しておきたいところだ。
本題に入る前に、先週末は、スプリングエフェメラルのフチグロトゲエダシャクを
見に某所まで出かけてきた。残念ながらろくな画像は撮れなかった(特に♂)が、
とりあえずずかん用の画像は撮れたので良しとしよう。
記録としては数十年ぶりと言うことだったが、強風の悪コンディションの中、どうに
か見つけることが出来た。
ただし、自分はただの一度も自力では見つけることが出来なかった。一人で産地を開
拓するのは難しいかもしれない・・・笑い。
そんなわけで、今回は、ダブルテレコンのチェック。
リアコンを装着することになるので、フィールドでは即応性に欠け、
ここぞという時のキメうち敵使い方になる訳だが、焦点はなんちゃって
超望遠との画質比較ということになる。
ちなみに、200ミリ単体ではおよそ1キロ。フロントコンバータが200グラム後半、
リアコンが150グラムくらいなので、およそ1.5キロのレンズを装着した状態になる。
対してなんちゃって超望遠は600グラムくらいだから、持ち回す体力的にはなんちゃ
っての方が有利だ。
例によって順番は前後するが、近所の猫。(次女がかわいがっていて人になついていた「トラ」という
野良猫・・・最近事故で一歳の若さで他界・・・の兄弟のようだ。飼い猫だろうか?)
続いて、いくつかのモデルを使っての撮影を等倍切り出し。
ダブルテレコンではさすがにかなり暗くなるので、ISO400か800で撮影している。
したがって偽色がでたり、テレコンによる収差もひどいが、思ったよりもちゃんと
撮れることがわかる。多少リサイズしてレタッチすればごまかせる程度の画質は
押さえられるようだ(笑)
続いては、同様の被写体での、等倍切り出し比較。
なんちゃっての画像は、先日のもので、今回のものとは撮影距離その他が違うので、
単純には比較できないが。。。
やはり寄せ集めとはいえ、純粋工学系?のダブルテレコンの方が、画像の透明感が上のようだ。
200ミリ単体は流石に画質が違う。がんばればこの程度までは寄れるわけだが、要はどうしても
寄れない被写体対策なので、今回の一連のテストがあるわけだ。
ダブルテレコン
なんちゃって望遠
200マクロ単体 差は歴然
さらに新規購入(但し中古)の DA300
さらに DA300+T6ー2X・・・従来のテレコンの中では純正だけあって最もまともな描写。ただ、古いタイプ
なので、撮影機能はまともに使えず、ファインダーも相当暗い。
以下はダブルテレコン使用で最も適した距離から撮影したものの等倍切り出し。
マスターレンズ性能のおかげで追い込めば軽く手持ちでこのくらいの再現は可能だが、
収差がひどくなってしまうしシャッタースピードが稼げないので、微妙なブレも出やすい。
200ミリ単体の等倍切り出し
さらに???!
ダブルテレコンを使用した場合の利点は、200ミリではピントをつかみづらい大きさの被写体を
より大きくファインダーにとらえることによって、ピントを合わせる確率を上げられる事である。
基本的に、テレコンバーター使用により、レンズ単体よりも画質は劣化するが、ピントを合わせら
れる確率が上がることにより、精細な画像を押さえることが可能となる。また、テレプラスのような
一般的なリアコンでは、マスターレンズそのままの感覚でファインダー像をとらえるが、TCONのような
フロントテレコンでは、最短距離が伸びることにより、マスターレンズのヘリコイドの物理的分解能が
あがることになり、2~10メートルくらいの距離にある被写体をより精密にピント合わせすることが出来
る。これは、マニュアルフォーカス好きとっては、なかなか面白いものである。
ただ、詳細にとらえられるものの、画質は確かに犠牲になっている。色収差はあとである程度補正も可能
だが、全体的にもやのかかった画像を透明感あるものにレタッチするのは、多少無理があり、結局、DA
300(+新しいリアコン)を手に入れるのが最も良い選択ということになる。FA400-5.6もその意味では
欲しいレンズだが、どこを探しても見あたらず、入手は限りなく不可能に近いようだ。
で、テレコンのテストを重ねて慣れて来たところで、今までしていなかったマスターレンズ単体との
描写比較。ヘリコイド操作が面白いことになるTCONの期待の画質はどこまで健闘するのか?
TCON付き
200マクロ単体
あいにく強風の中での撮影で、じっくり写すというわけにはいかなかったのが残念。
いずれもF8 1/1000での撮影。TCON付きの方が撮影距離が伸びる分、被写界深度は
深い。花弁の露出をつかみきれずオーバーしているが、200ミリ単体はまあ予定通りの描写。
対して、TCONの方は最短付近というのもあるが、描写は芳しくない。
TCON付き(f5.6 1/1000)
200マクロ単体(f8 1/1000)
対象としては非常に近いモンキチョウの顔描写。ファインダーで確かめつ写したが
ファインダー像が写りに反映されないような気もするような画質の落ち方だ。200
単体の方が若干絞り込んではいるが、描写に影響するような差ではない。
ならば中距離で挽回と思ったが、TCON単体では340ミリ程度なので、中距離では
被写体を大きくとらえられず、むしろ更にリアコンをかましたダブるテレコンの方が
、マシな絵が撮れるような気がする(像のピントを確実に見定めるという意味で)。
いずれにしても、元々無理な組み合わせではあったが、いざというときだけTCON
をはめるという作戦はあまり実用的ではなさそうだ。(安価な300ズームのほうが
まだ良い描写をするだろう)うーむ、良い望遠欲しいな~・・・というわけでシー
ズンインが待たれる