![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/3b/c2c1fd0220c6cc42890d64b39e1aac8b.jpg)
もうすぐ今年一番の大仕事を迎える。
リハーサルは順調に進み、あとは仕上げと本番を残すのみとなった。
そんな中、いいタイミングで仕事の谷間が出来た!
真面目に仕事をするフリをしながら、この機会をずっとうかがっていたのだ!
もう行くしかない!
今年はここ数年になく燃えている私目である。
そして向かう先は・・・遙か250キロの彼方である。
逢えなければ逢えないほど思いは募るのが人情というもの。
この際、距離は関係ないのだ。
昨夜は、仕事が早めに終わったこともあり、朝7時にかろうじて目が覚める。
子供を叩き起こし、車に乗せ、取るものもとりあえず勇んで出発する。
最近流行のエコドライブよろしく、往路は時速80キロと控えめに、しかし
確実にノンストップでひたすらアクセルを漕いだ。
県境を越えると、さすがに自然度の高さに圧倒される気がする。
以前、東京から遙か彼方の山寺まで、数百キロの温泉旅行をしたことがあったが、
それ以来の北方遠征である。
昼前には目的地に着くつもりだったが、道すがら、偶然よさげなカラカネ池をみつけたので
ちょっくら寄ってみることにする。
案の定、カラカネがそこかしこを飛び回っている。
ロケーションも開放的な場所で、日中撮影には最適!
しかし・・・もうだいぶ成熟して脂がのっているせいか?
非常に動きがスピーディでついて行けない!
池面にはクロイトの姿がやたら目立ち、それにオオイト、
たまにエゾイトが混じる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/7e/c8563074b2c01d61c725dadc7580fc2a.jpg)
エゾイトは落ち着きが無くて、いつも満足なショットが撮れない!
何かのついでに写すことが多いせいもあるんだろうか。
他は、コサナエにヨツボシ、ショウジョウ(記憶不確)
、オオヤマ・・・といった感じで、
そのあたりの野池の常連という感じだ。
結局30分ほど粘ったが、モノに出来なかった。。。
そういえば、今日の目的はこれではなかった・・・!
こんな事をしている場合ではない!
今度は、目的地へとまっすぐに向かう。
(途中、本物のツキノワグマを見かけた。のんきそうに道路を横断していた)
駐車場に車を止め、いかにも観光地といった風な広場から階段を下りると、
そこは屋根付き中庭のような趣といったらいいのか?うまく形容出来ないが、
ある意味不可思議な空間が広がっていた。
今回の目的のトンボの生息地として、マニアには広く知れ渡っている場所であろう。
こんな感じの色の池が特徴だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/27/18d91db8b39890406806d8fbb7d6227a.jpg)
鮮やかな色といえばそうだし、写真で表すのもなかなか難しい・・・というか、
別に写真で表現しなくてはいけないわけでもないんだが、バスクリンを溶かしたような
池?という感じだ。こう書くと、なんかあまりよい印象を持たないように思われがちだが、
美しくて素晴らしいところだと思う。ただ、今回は、トンボを写すことしか頭の中にはなく、
景色を味わうどころではなかったのと、いかにも観光客が非常にたくさんいて、池の写真を
撮りまくっていたこと・・・などの印象しか残らなかった。
そういえば思い出した!「昔の絵はがきの色」みたいな池だ!
そんなこんなで散策をはじめたが、なかなかお目当てには行き当たらない。
一カ所、ここにいなければどこにいるんだ・・・という場所にたどり着いたが、
やはりなかなか見あたらない。
・・・ひょっとして、やばいかも?
と思い始めた直後、草むらにその姿を発見!
見事なコントラストの「♀」だ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/68/a33f17a94f2c23cdbbfeff9ef9983c14.jpg)
この個体をはじめ、あたりのトンボ類は、「人間慣れ」していないそうで、
人を全く怖がる様子がない・・・というか眼中にないようだ。
それにしても、「♀」・・・・か・・・・
♂はいないのか?・・・ ♀一頭だ。。。。
・・・・♂はいない。
うーむ、♂の色あいを味わいたいがために来たようなものなんだが・・・。
そんなわけで、そこはあきらめ、更に先へと進む。
あまり先に進んでしまうと、何分、子連れ故、帰り道のことが心配な訳だ。
できればとっとと写して引き上げたいのが本音だ(笑)。
そこで、早く見つけられるように、子供にも特徴を教えて、
一緒に探させることにした。
少し進んだところで、先を行っていた子供が、
「見つけた!」という。
どれどれ・・・何と!
こりは、オオシオカラトンボではないか!
確かに色合いは似ておるが、探しているトンボとは姿格好が全く違うであろう!
オオシオカラトンボの数メートル先に、ちょっとした草むらがあった。
この辺にいるかもね・・・とちょっと入ったところ、喧嘩中の二頭の
青いイトトンボを発見。
一頭はエゾイト、そしてもう一頭は!今回の目的の♂であった!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/24/eaaaab0adfccfe1594c4d44e188653d6.jpg)
傍らの大きな石にもたれかかると言うより、殆ど寝ころんで写している
私は他の観光客にどう写っただろうか?
この♂、かなり気が強く、他のトンボはおろか、当方のレンズにも果敢
にアタックしてきた。その時は気づかなかったが、あるいはレンズのガ
ラス面に写った自分の姿に反応していたのかもしれない。
そして、ざっと見渡した限りでは、♂の姿ばかりがあちこちに見られる
ではないか。
結局、出会った♀は最初に出会った一頭のみだった。
まあ、兎にも角にも、目的の初顔を得て、意気揚々と引き上げることと
する。
せっかくの遠路、このまま帰るのももったいないので、先ほどのカラカネ
池に寄ってみる。往時に寄ったときとそう変わらず、イトトンボで賑わっ
ているが、一頭、オツネントンボ♀が飛来すると、クロイトトンボの♂が
こぞってオツネン♀に絡んでいた。まるでいじめ現場を見ているような感
じがした。(あるいは、オツネン♀のフェロモンに反応していたのかもし
れない)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/66/5300b241144c320c7f674a8ee242557a.jpg)
相変わらず、カラカネの動きはせわしなく、殆ど写すことが出来ない。
ウンコ座りをするのも結構疲れるので、車に戻って、ローチェアーを
持ち出し、座って撮影することに。
チャンスは何度となく訪れるが、どうもカメラの調子もおかしい。
ピントが来た!というところで、シャッターを押そうとしても切れな
い!!!
どうも本体のAFMF切り替えがバカになりかけているようだ。
どうにかこうにかピントの今ひとつ定まらないショット。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/dc/ae7a40e93c4441e44c07f6370125beb0.jpg)
こうしてみると、かなり老熟してきているのがわかる。
夕方近くなって、♀も時々やってくるようになった。勿論産卵の為だ。
背後から大きめの羽音と共に、オオトラフの♀が尻を上げながら飛来
した!しかしそのままどこかへ行ってしまった。オオトラフとの再会
はいつのことか・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/d7/0e3d06a16c5d3b4b53ee359375bb5879.jpg)
エゾトンボの仲間は、自分の見た限りでは、交尾アタック成功率はかなり高いように思える。
たまたま子供が見ている目の前で、産卵していた♀が♂に捕捉された!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/14/18531448ae6c8ee7d4ffabd6034467db.jpg)
ピント合わせたつもりが、かなりのピンぼけ一枚しか撮れなかった。
でも決定的瞬間を親子で見られたことでかなり満足はした!
確かまぶたの奥に焼き付いているのは、♀を水面に押さえ込む♂という
図だったのだが、写されていたのは、その後、頭を水面に突っ込み、
おぼれかけながらも尾端で♀の首をつかもうとしている♂の図だった。
そんな具合で、得られたショットは少なめだったが、仕事の谷間を自分
の為に有効活用出来、これで思う存分、仕事にせいが出せそうである。
ちなみに御利益あって、明日は雨のようである。