ホームページで言及していたマイ写真集の本年度版最終形がついに完成した。
タイトルは、「関東甲信越のトンボ 100」(キリッ!)
その名の通り、関東甲信越のトンボ100種を写真で紹介するというものだ。
体裁は横長A4版 ハードカバー 100ページという贅沢なもの。
Apple社発注のオンデマンド印刷である。
オンデマンドだからと侮る無かれ。
確かに市場に出ている本式製本に比べると、柔軟性に欠ける質感だが、印刷の
クオリティは決して引けをとるものではない。
オンデマンド印刷はだいぶ前から簡易製本等で利用されてきたが、昨今のもの
はクオリティ的にだいぶ向上したと実感できるものだ。
しかし、いかんせん、コストが半端でない・・・。汗。
このスペックで一冊あたりの作成コストは、軽く10Kを越してしまう。
従って、個人の財力ではまとめて何十冊もそうそう作れるものではないし、
売るなんて畏れ多い・・・ということで、熟考の末、昨夏にお世話になった二つ
の公共機関に寄贈し、一般の目に触れるようにして頂こう!と思いついたのだ。
今回の写真集を作る前に、より安価な写真集を作った。内容は、やはり関東甲信
越のトンボを紹介するものだが、挿入文が多少あり、一種に付き場合により複数枚の
写真を使い、その関係で60ページほどずつ上下巻に分けたものだった。
コストを考え、2L相当・ソフトカバーというスペックで、まとめて少部数を
発注作成して、希望者に制作コスト(マイナスα=興味を示して下さったお礼)で
お譲りするという形で、ホームページで宣伝したところ、ありがたいことに完売した。
当方としては、買って頂いたことに、恐縮しつつも感謝の念を込めて、上記の
方策を思いついたのだ。
そして、昨年末に寄贈分二冊を発注したのが、めでたく本日届き、後は寄贈するだけという
ことになったので、今日は前夜祭だ。(笑!)
ということで、その全内容をここで一挙に公開してしまおうと思う!
勿論、すべてをフルスペックで紹介するわけにはいかないので、
縮小画像のタイリングで紹介しつつ、写真集のコセンプトにも若干触れる。
本物は、A4サイズの迫力で是非ご覧頂きたい!
表紙カバー裏と1~15ページの内容
本書は関東甲信越のトンボ100種の紹介であるが、基本的に土着の種類を扱い、
飛来種は勘定に入れていない。
関東甲信越の土着種が厳密にちょうど100種なのか?と言うと、野暮な
考え(又は学術的な考え)で言うと、微妙だ。
例えば、今回入れなかったが、土着の種として定義できるのに、キバネモリトンボ
がいる。これは一応甲信越に産することになっているが、当方の行動範囲(笑)では
見られないこと等の理由(というより、まだ出会えていない)で、見送っている。
タイワンウチワヤンマは、神奈川で記録が出てきているが、土着なのか?自分は
その辺の詳細な情報知識を持たないので、今回入れたけれども微妙。
ベッコウトンボは、関東甲信越では近年得られていないので、こういった生息が
微妙な仲間の扱いも難しい。
また、厳密に言うと、今回の写真集で扱った種類は101種類である。
裏表紙に載せているのが101種目だ。昨年までの間に成虫の撮影機会を持てなくて、
残念ながら載せることが出来なかったので、羽化殻の写真をおまけ的に載せている。
負け惜しみを言うと、特に遠征を始めた昨年のシーズンに色々トラブルが重なり、
生息地にまともに出向けなかったのである。
この辺は、予定している改訂版で雪辱を!と思っている。
その関係で、改訂版(早ければ今年中に出したい!)では、100種のラインナップをどうするか?
再考しようとも思っている。
16~31ページの内容。
今回は公にするマイ写真集としては一応初めてのものになるので、自分の
一番基本的なスタイルにこだわって画像を選んでみた。
トンボ写真にはまりだした頃は、誰でもそうだが、人に写真を見てもらいたくて、
何かの集まりがあると、2Lに焼いたお気に入りの写真をスクラップにして、
トンボ仲間などに見てもらっていた。(さすがにフィールドに持参してまで見せる
ような真似はしなかったが・・・)
実はその頃、トンボの知人から「図鑑写真みたいで綺麗ですね」と言われたが、ちょっと
その事がショックだった。その後、自分はどんな写真を撮っていったらいいか?試行錯誤
することになるわけだ。自分の主流は正攻法というか、望遠系マクロでトンボの模様が分かるように
撮るやり方だったが、広角マクロも同時にやってはいた。そんな中、「図鑑的」と「芸術的」
という二つの言葉が気にかかるようになった。
32~47ページの内容。
まあ、当初から撮影一本槍というわけではなく、分布の解明が主体だったから、常に意識という
訳ではなかったけれども、写真に関しては結局開き直り、自分は作品が撮りたいのではなく、
トンボが撮りたいんだ!と決めた。勿論だからといって、構図その他を度外視していたわけでは
ない。多少そのあたりに気を遣いつつも、トータルリコール可能なデジタルの世界、トリミングも
レタッチも自由自在なところに最初から注目していたため、写真はデスクトップの最終処理
云々で全然おkと思っていた。
48~63ページの内容。
それが去年の夏、以前よりお世話になっており、今回寄贈させて頂くことになった自然の博物館の学芸員の
方から、写真展示のお話を頂いた。枚数が半端でなかったので、選んで頂いた写真を撮って出しの状態で
提供し、それをA3で強制出力していただいたのだった。
そして、「夏休み」期間中展示して頂いたもう一つの寄贈先の熊谷市図書館での展示を見に行ったとき、
今まで大判出力のことを考慮した撮影を必ずしもしていなかったことを後悔するに至る。
画面で鑑賞する限りでは、トリミングして見やすい配置にすれば問題なかったので、今までその辺を
おざなりにしてきたことが悔やまれた。展示して頂いた写真によっては、大判出力に耐える大きさに写って
いるものに差し替えてもらおうとも一瞬考えたが、自分の写真を展示して頂けるだけでもありがたいという
気持ちの方が勝ってしまい、結局、そのままになった。
64~79ページの内容。
そんなこんなで、夏以降は大判出力も睨んだ、原画としての完成形を意識した撮影をするようになった。
その結果、自分的に納得のいく写真がだいぶ撮れたこともあり、それが、写真集を作ろう!という考えの
原動力になったのは間違いない。
作品ではなくトンボを写すことを主眼とする正攻法的ショット。相撲で言えば、四つ相撲が好みで、
蹴手繰りが嫌いな自分としては、広角ノーファインダー撮影など、奇をてらった系のショットは今回の
選からはなるべく外した。
80~95ページの内容。
自分の場合、正攻法ショットとは、自分なりの構え方アングルで、200マクロのすっぴん表現領域と
いうか、絞り開放にて写すというものである。その考え方が特に強くなったのが、写真展以降のこと。
絞り開放にてなるべく光を多く取り込み、バックも含めて画像を構成すると考えに沿ったミルンヤンマ
のショットなど、一つの限界に挑んだ作品だと言える。
APS_Cサイズのため、200ミリではフルサイズの感覚で寄ると相当画面いっぱいに大写しになってし
まう。フォーサーズだったらもっと凄いことになってしまうだろう。
今回選んだ写真の多くは、殆どトリミングしていないものである。左右見開きでトンボ同士を向かい
合わせる配置を採用し、それに沿って画像を選んだので、バランスの関係でトリミングをしたものも
多少はあるが、試作品においてより迫力を出そうと試みたいくつかのショットが、A4という大きなサ
イズと相まって、威圧的に思えたため、トリミングをしない方向に落ち着いたのだ。
96~裏表紙の内容。
晴れて寄贈完遂の暁には、改めてHPやここで発表するつもりである。
我が写真集をご覧になったら、是非手にとって見て頂きたい。
先述の改訂版は、絶対に出したいと思っている。いずれは関東甲信越のトンボ写真集を
出したいと10年前から漠然と思ってはいたが、今年出すつもりは当初なかったので、
ヤマトンボ系などは殆ど写していなかった。そう言った個人的に納得いかない種類を
是非今年重点的に写して、より納得のいく写真集として改訂版を出したい!
改訂版は上記公共機関に再び寄贈の予定であるので、そちらも楽しみにされたい。
タイトルは、「関東甲信越のトンボ 100」(キリッ!)
その名の通り、関東甲信越のトンボ100種を写真で紹介するというものだ。
体裁は横長A4版 ハードカバー 100ページという贅沢なもの。
Apple社発注のオンデマンド印刷である。
オンデマンドだからと侮る無かれ。
確かに市場に出ている本式製本に比べると、柔軟性に欠ける質感だが、印刷の
クオリティは決して引けをとるものではない。
オンデマンド印刷はだいぶ前から簡易製本等で利用されてきたが、昨今のもの
はクオリティ的にだいぶ向上したと実感できるものだ。
しかし、いかんせん、コストが半端でない・・・。汗。
このスペックで一冊あたりの作成コストは、軽く10Kを越してしまう。
従って、個人の財力ではまとめて何十冊もそうそう作れるものではないし、
売るなんて畏れ多い・・・ということで、熟考の末、昨夏にお世話になった二つ
の公共機関に寄贈し、一般の目に触れるようにして頂こう!と思いついたのだ。
今回の写真集を作る前に、より安価な写真集を作った。内容は、やはり関東甲信
越のトンボを紹介するものだが、挿入文が多少あり、一種に付き場合により複数枚の
写真を使い、その関係で60ページほどずつ上下巻に分けたものだった。
コストを考え、2L相当・ソフトカバーというスペックで、まとめて少部数を
発注作成して、希望者に制作コスト(マイナスα=興味を示して下さったお礼)で
お譲りするという形で、ホームページで宣伝したところ、ありがたいことに完売した。
当方としては、買って頂いたことに、恐縮しつつも感謝の念を込めて、上記の
方策を思いついたのだ。
そして、昨年末に寄贈分二冊を発注したのが、めでたく本日届き、後は寄贈するだけという
ことになったので、今日は前夜祭だ。(笑!)
ということで、その全内容をここで一挙に公開してしまおうと思う!
勿論、すべてをフルスペックで紹介するわけにはいかないので、
縮小画像のタイリングで紹介しつつ、写真集のコセンプトにも若干触れる。
本物は、A4サイズの迫力で是非ご覧頂きたい!
表紙カバー裏と1~15ページの内容
本書は関東甲信越のトンボ100種の紹介であるが、基本的に土着の種類を扱い、
飛来種は勘定に入れていない。
関東甲信越の土着種が厳密にちょうど100種なのか?と言うと、野暮な
考え(又は学術的な考え)で言うと、微妙だ。
例えば、今回入れなかったが、土着の種として定義できるのに、キバネモリトンボ
がいる。これは一応甲信越に産することになっているが、当方の行動範囲(笑)では
見られないこと等の理由(というより、まだ出会えていない)で、見送っている。
タイワンウチワヤンマは、神奈川で記録が出てきているが、土着なのか?自分は
その辺の詳細な情報知識を持たないので、今回入れたけれども微妙。
ベッコウトンボは、関東甲信越では近年得られていないので、こういった生息が
微妙な仲間の扱いも難しい。
また、厳密に言うと、今回の写真集で扱った種類は101種類である。
裏表紙に載せているのが101種目だ。昨年までの間に成虫の撮影機会を持てなくて、
残念ながら載せることが出来なかったので、羽化殻の写真をおまけ的に載せている。
負け惜しみを言うと、特に遠征を始めた昨年のシーズンに色々トラブルが重なり、
生息地にまともに出向けなかったのである。
この辺は、予定している改訂版で雪辱を!と思っている。
その関係で、改訂版(早ければ今年中に出したい!)では、100種のラインナップをどうするか?
再考しようとも思っている。
16~31ページの内容。
今回は公にするマイ写真集としては一応初めてのものになるので、自分の
一番基本的なスタイルにこだわって画像を選んでみた。
トンボ写真にはまりだした頃は、誰でもそうだが、人に写真を見てもらいたくて、
何かの集まりがあると、2Lに焼いたお気に入りの写真をスクラップにして、
トンボ仲間などに見てもらっていた。(さすがにフィールドに持参してまで見せる
ような真似はしなかったが・・・)
実はその頃、トンボの知人から「図鑑写真みたいで綺麗ですね」と言われたが、ちょっと
その事がショックだった。その後、自分はどんな写真を撮っていったらいいか?試行錯誤
することになるわけだ。自分の主流は正攻法というか、望遠系マクロでトンボの模様が分かるように
撮るやり方だったが、広角マクロも同時にやってはいた。そんな中、「図鑑的」と「芸術的」
という二つの言葉が気にかかるようになった。
32~47ページの内容。
まあ、当初から撮影一本槍というわけではなく、分布の解明が主体だったから、常に意識という
訳ではなかったけれども、写真に関しては結局開き直り、自分は作品が撮りたいのではなく、
トンボが撮りたいんだ!と決めた。勿論だからといって、構図その他を度外視していたわけでは
ない。多少そのあたりに気を遣いつつも、トータルリコール可能なデジタルの世界、トリミングも
レタッチも自由自在なところに最初から注目していたため、写真はデスクトップの最終処理
云々で全然おkと思っていた。
48~63ページの内容。
それが去年の夏、以前よりお世話になっており、今回寄贈させて頂くことになった自然の博物館の学芸員の
方から、写真展示のお話を頂いた。枚数が半端でなかったので、選んで頂いた写真を撮って出しの状態で
提供し、それをA3で強制出力していただいたのだった。
そして、「夏休み」期間中展示して頂いたもう一つの寄贈先の熊谷市図書館での展示を見に行ったとき、
今まで大判出力のことを考慮した撮影を必ずしもしていなかったことを後悔するに至る。
画面で鑑賞する限りでは、トリミングして見やすい配置にすれば問題なかったので、今までその辺を
おざなりにしてきたことが悔やまれた。展示して頂いた写真によっては、大判出力に耐える大きさに写って
いるものに差し替えてもらおうとも一瞬考えたが、自分の写真を展示して頂けるだけでもありがたいという
気持ちの方が勝ってしまい、結局、そのままになった。
64~79ページの内容。
そんなこんなで、夏以降は大判出力も睨んだ、原画としての完成形を意識した撮影をするようになった。
その結果、自分的に納得のいく写真がだいぶ撮れたこともあり、それが、写真集を作ろう!という考えの
原動力になったのは間違いない。
作品ではなくトンボを写すことを主眼とする正攻法的ショット。相撲で言えば、四つ相撲が好みで、
蹴手繰りが嫌いな自分としては、広角ノーファインダー撮影など、奇をてらった系のショットは今回の
選からはなるべく外した。
80~95ページの内容。
自分の場合、正攻法ショットとは、自分なりの構え方アングルで、200マクロのすっぴん表現領域と
いうか、絞り開放にて写すというものである。その考え方が特に強くなったのが、写真展以降のこと。
絞り開放にてなるべく光を多く取り込み、バックも含めて画像を構成すると考えに沿ったミルンヤンマ
のショットなど、一つの限界に挑んだ作品だと言える。
APS_Cサイズのため、200ミリではフルサイズの感覚で寄ると相当画面いっぱいに大写しになってし
まう。フォーサーズだったらもっと凄いことになってしまうだろう。
今回選んだ写真の多くは、殆どトリミングしていないものである。左右見開きでトンボ同士を向かい
合わせる配置を採用し、それに沿って画像を選んだので、バランスの関係でトリミングをしたものも
多少はあるが、試作品においてより迫力を出そうと試みたいくつかのショットが、A4という大きなサ
イズと相まって、威圧的に思えたため、トリミングをしない方向に落ち着いたのだ。
96~裏表紙の内容。
晴れて寄贈完遂の暁には、改めてHPやここで発表するつもりである。
我が写真集をご覧になったら、是非手にとって見て頂きたい。
先述の改訂版は、絶対に出したいと思っている。いずれは関東甲信越のトンボ写真集を
出したいと10年前から漠然と思ってはいたが、今年出すつもりは当初なかったので、
ヤマトンボ系などは殆ど写していなかった。そう言った個人的に納得いかない種類を
是非今年重点的に写して、より納得のいく写真集として改訂版を出したい!
改訂版は上記公共機関に再び寄贈の予定であるので、そちらも楽しみにされたい。