先日のこと。
水場でしゃがみ込んで撮影していたのだが、チョッキのポケットに
入れていた17-70ズームレンズが気づかぬうちに濡れてしまった。
ポケットから水がしみこんだためで、最初はたいしたことないと思
っていたが、よく見たら前玉からも後玉からも水が内部に侵入していた!
帰宅してからドライヤーで良く乾かし、AFなど基本性能は失われていない
事を確認。翌日自宅でも少し試し撮りしたが、特に異常はなかった。
ただ、気になるのは、水が侵入したことに因って出来たレンズのシミである。
これは相当なもので、写りに影響がないとは言えない。
そこで、実際どの程度画質に影響が出るのか?修理に出す必要性等も含めて
テストを行うことにした。
ポイントは、シミの写り込み、コントラストである。
本日は幸い昼頃からさわやかな五月晴れとなったので、自宅前の公園をぶらついて
みることにする。
こういう好天気だと、400ミリシグマも持ち出したくなる。
しかし、住宅街の公園なのでなかなか手頃な被写体はない。
しかし、一本の木のところにさしかかると、なにやら騒がしい。
結構な数のミツバチが忙しく飛び回り、耳をじっと傾ければ
相当な騒音である。
ハナムグリも紛れ込んでいた。
さて、400ミリマクロの感触を久々に確かめたので、17-70シグマのテストに
入ることとした。
とりあえず気になる70ミリ側でのマクロ撮影。
そんなに問題は感じない。
それならば今度は広角側での撮影。
とりあえずこちらも大丈夫そうだが・・・
ところが、この後しばらく写している内にあることに気づいた。
何と、ホワイトバランスが蛍光灯のままになっていたのである!
液晶では確認しにくいが、随分青みの強い画像に写ってしまっていた・・・。
まあ、テストだからいいが。
ところで、時々感じている所感としてペンタックスは特に緑などの
表現が自然でないように感じる。トンボで言えば、アオサナエの緑
をきれいに写すのが難しい。今年は春先、オートホワイトバランス
で写したが、これだとやや青みが強い寒色系に感じる。
ところでまたまた話は飛ぶが、新製品のK-7はなかなかの評価だが、
鈍い自分には今ひとつその卓越性がわからない。
何となく確認したのは、連射とAFが早くなったこと、水平がとれるように
なったこと、ゴミ取り効率が上がったことなどだろうか。
閑話休題
こちらはコントラストのチェック。元の健全な状態と完全比較は出来ないが、
それほど支障を感じない写りではある。
続いて70ミリマクロの解像度チェック。等倍切り出し。
テストを繰り返す内に、今回の水濡れの影響が見えてきた。
それは最短距離での撮影だった。
前玉から二枚目のレンズにひどくシミが残っているのだが、
そこに最もピントが近くなるのが、すなわち最短距離0.2メートル
なのである。
最短距離でファインダーを覗くと、シミの影がありありと見える。
これがその最も顕著な例だ。要は、最短距離でバックが暈けていれば
必然的にシミの写り込みが目立つというわけだ。
ならば、少し離れるとどうだろうか?
こちらは0.25メートル付近での撮影。シミの写り込みは暈けて確認できなくなる。
コントラストに影響が多少出ているとは思うが、逆光、後ろ暈け、最短を避ければ
とりあえず普通の写りは出ることが確認できた。
そして、不幸中の幸いと言うべきか?70ミリ最短では例えばトンボならほとんど
被写体に密着する形になるので、事実上撮影は困難。現実的な近接距離は0.3m前後
なので、シミの写り込みは大概避けられそうである。
あとは、実戦で色々試してみるしかないだろうーーーーー
ということで、昼下がりに少しだけ時間をもらって近所でテスト。
その前に、400ミリの大写し。
相変わらずシビアなレンズだ。気を抜くと微妙なピント合わせが出来ない。
同じく400ミリ。逆光部分に派手なパープルフリンジが出ている。
やっぱりこのレンズは使う場面を相当選ぶかも?
そんなわけで、17-70ミリのチェックに移るとする。
なかなか近寄れる個体がいないが、やっと一頭だけ近寄れそうなモデルを見つけた。
デフォルトで交尾拒否姿勢のモンシロチョウ。
鳥にまでケンカを売っていたツマグロヒョウモン。
モンキチョウは♂リードがデフォルトなのだろうか?
そんなわけで、難しい撮影条件ではあったが、それなりに大丈夫かもしれないという
テスト結果だった。どうしても画質が気になるのなら、修理という選択肢しかないが。。。