Days of Dragonflies & Moths

トンボや蛾に関わる記事中心。
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写真集「関東甲信越のトンボ2010plus」

近所のアカトンボ

2012年06月30日 | トンボ


数日前、玄関先でアキアカネの死骸を見かけた。
今年もそろそろ近所の生け垣でアカトンボの若い群れを見かける頃か?と
楽しみにしつつも野暮用にまぎれて忘れていた。

そろそろ近所のお寺の鐘が鳴る頃合いに、せっかくの好天が急に惜しくなり
ちょっとぶらぶらすることにした。



今年はなぜか紫陽花の存在が非常に目につく。今年に限って多いということではないと
思うのだが、気がつくと道ばたの紫陽花に目が行っている。尤も紫陽花を奇麗に印象的に
自分が納得いくレベルで写し取る自信は全くないしで、写す気も起きない。
そういえば、今年はまだセミの声を聞かない。今日のような陽気だとセミが啼き始めても
不思議は無いのだが。まあ、ここ数年ニイニイゼミは遅れがちで少なかったので、これから
なのかもしれない。

気温が高かったのもあってか、アカトンボはその辺の生け垣に全くたむろしていなかった。
もしかしてまだこれからなのか?と思いつつ引き返しにかかると、なにやら梢を横切る姿が
見えた。飛翔は割と敏速でノシメあたりか?と思って梢を見上げるとやはりノシメだった。
その後、少数のノシメがちらちらと目についた。



夕方の木陰で暗さもあり風もあったので、今回は殆どISO800~1600で撮影した。
これはISO1600で撮ったもの。左は最近好んで使っているCTE、右はオートWB。
CTEはバックがほぼ同系色であるときにその効果を存分に発揮するが万能ではない。良くも悪くも
モノコーティングのレンズで写した時の感覚に似ているかもしれず、AWBや昼光色設定の方がより
すっきりする場合もある。このカットの場合はイメージ的にはCTEの方が合っている気がするが、
AWBでの寒色イメージも捨てがたい気はする。昼光色ではこれらのほぼ中間くらいのニュアンスになる。
自分の場合、どう演出するか?が問題であってどちらが実際の色に近いかはそれほど重要ではない。

梅雨の晴れ間

2012年06月29日 | トンボ


ここに来るときは柵越しのショット用にレンズを用意しているが、大体来る時に悪天候のことが多く、殆ど活用できた
試しが無い(そのためのパーツをわざわざ買い直したのに。。。笑)。目的のトンボが水面に見当たらずとりあえずの
ショットを数枚もらったが、結構奇麗に写るものだ。こんなことならもっと気合いを入れて撮ればよかった。。。



ちなみにこれは一昨年の「失敗ショット」。まあ、柵の写り込みはシャレになると言えばなるが、角度を調整しようと
すると柵がかぶりコントラストが著しく低下してしまうわけだ。大口径レンズでこれを避けるためには当然それなりの
パーツが必要な訳である。前述のようになかなかチャンス無く今回は初めてまともにこの拙システムを試せた訳だが、
コントラスト低下をより効率よく防ぐには先端パーツの嵩をもっと上げないときついようだ。近々取り寄せてまた後日
試すか、それともまた来年の楽しみにするか。。。



左)400mm(笑) 右)200mm
すっかり有難味も薄れて当たり前のようにこのトンボを撮影できている訳だが、このトンボをいつまで当たり前のように
写すことが出来るのだろうか?と荒れ果てた現地の有様を見てふと不安がよぎった。



地元では無精して去年から確認できていなかった。これが本当の証拠写真。



他のレンズを試す気力なし。

モノサシトンボ

2012年06月27日 | トンボ


自分の場合、写真でより多く表現したいトンボの一つにモノサシトンボがいる。
多くと言っても色々な生態を写したい訳ではなく、そういうのは生態写真マニアに
委せておけば良いと思っている。
飛んでいるトンボもカッコよく撮りたいとは思っているが、自分は止まるタイプの
トンボは無理に飛んでいるところを写す気はあまり起きず、止まっているところを
じっくり色々撮るのが好きなようだ。



午後から少し時間が取れたので、止まるトンボの代表格!とも言えるモノサシトンボを
写しに出かけた。
モノサシトンボは実にマイペースで、一度止まると刺激を与えない限りずっとそのまま
である。だから射程に入れれば写すことは簡単だが、どう表現するか?が実に難しい。
上の三枚はマイフレクトゴンでのショットだが、特に三枚目など記憶にある限りでは春
のダビド以来、久々に納得の行くカットが撮れた。



QFでモノサシのドヤ顔ショット。



湿地を賑わすイトトンボ。



これはちょっと珍しいオオイト単独♀。ヘリアー+T86(開放)で撮影。絞るとシャープには
なるが線が太い(右)。



低地ではそろそろ見納めのコサナエ。冷夏だった1993年には下界でも7月半ばまで見られたが。。。
右はヘリアーでのショット。



出かけるときはひょっとしてあんな種やこんな種。。。とワクワクしながら行くのだが、現地が近づくと
やっぱり赤いのばっかりだろうな~とあきらめ気分が台頭してくる。そして今回も案の定、真っ赤なのが
水辺を占拠していたが納得の行くカットは撮れず。他には上のアキアカネやハラビロ、コシアキ、オオアオ
イト、オオシオカラなどの夏秋組がぼちぼち出てきている。

ヒメサ天国

2012年06月26日 | トンボ


梅雨の中休みはこの上ない快晴となった。
午後から少し時間が取れたのでヒメサナエの撮影に出向く。



5年前絶好の撮影チャンスに恵まれながらも、もう一つ撮影がうまく行かずに悔いが残った。
その後数年間、ヒメサの存在をうっかり忘れていたりもして、チャンスらしいチャンスはなし。



今回は絶好のタイミングだったようで、見かけたトンボはほとんどがヒメサナエだった。
他はカワトンボの生き残りと今年やけに少なく感じるミヤマカワ、コオニヤンマ、オナガサナエ
そしてこのダビドサナエの生き残り。たまには稼働しないと。。。と思ってQ用の標準レンズで
写した。



Q+標準レンズスタンダードプライムで適度に寄ったショット。標準レンズならではの川面の雰囲気が出ている。



これもスタンダードプライムでの撮影。寄れたことで安心してしまい、それ以上の画を
追求しようという欲が湧かなかったのは残念。



QFでのショット。今回は余裕を持って色々なシチュエーションを追求できそれなりの結果も残った。
ただ、かがんでいるときに首に下げていたQFがガタッと地面にぶつかり、fisheyeレンズのヘリコイド
に引っかかりが出てしまった(多少引っかかりがあった方が手応えはあるので良いのだが、壊れないか心配)


昼夜逆転

2012年06月24日 | トンボ


諸般の事情により完全に昼夜逆転してしまった。
まあ転んでもタダでは起きないタイプなので、昼型に戻す前に夜の観察に出かけることにする。



risi risiの羽化は夜間に行われる。右は眠りにつくキイト。



川は度重なる大雨の影響で大激流と化していた。



それでも何とか一頭を見つけ出してQFショット。羽化場所は流れに委せるような感じで
試したかったスローシャッターはとても無理なので、苦肉の策でISOを上げる。左は1600,
右は800。



K-5のiso12800を試してみた。このサイズなら何とか。

Q de OosEsUji

2012年06月20日 | トンボ


ちょっと時期的にフライングした。



直翅の子供か?



調子に乗ってベニし地味(変換d by ことえり)をQF(Pentax Q + 03Fisheye)で。ある程度極める前に自分自身
飽きがこなければ良いが。。。QFではAFが使えないのでその日の目のコンディションに依るところが大きい反面、
AEでほぼ問題ないことがわかり最近はAEで撮っている。(AEは当たり前のことのようだが、自分の場合、まだまだ
デジ一眼のAEは信用していない)



雰囲気系ショット。「人工物」とか言って嫌う人もいるが金網もなかなか雰囲気がある。



たまには花と一緒に。



憧れのベニイトはまだまだこれからという感じだろうか。
撮影中オオセスジに背後から狙われたが、さっとかわして振り向き、にらみをきかせていた。



「シオカラトンボ」の交尾!



気がつけばもうシーズン折り返しだ。K-5には非常に信頼を置いていると前書いたが、右は試しにiso800で写した。
流石!K-xより一枚上手という感じで粒状感はさほど気にならないが、パッと見たときに何となく全体に塗りつぶし
感があり、ちょっと気になった。



ここに来る時用の秘密兵器?400テレマクロを久々に稼働。なかなかシャープに写ってくれるが、なんとなくよすが無い感じ。

コオニヤンマ

2012年06月18日 | トンボ


梅雨の晴れ間。
決行を春秋しつつある早朝強行軍に向けてのロケハンも兼ねて初夏組の動向を探りにいく。



河原を席巻しているのはコオニである。他のサナエは殆ど見当たらないに近い状態。



自分の中では出逢えて感動したベスト3(アオハダ、ホンサ、あとはそうだな。。。某所でのムカシヤンマかな。。。)
に入るトンボながら、今年はスペシャルデイを設けないまま時期を過ぎてしまったアオハダ。
今シーズンは出も少なく印象が薄かった。



毎年この時期あちらこちらでおびただしい数の殻を見かけるオナガサも今期は実に影が薄い。
ざっと見回った限りでは過去数年に比べて圧倒的に数が少なく、多いところでもこんなもん。
春から初夏にかけてのゲリラ豪雨が一番関連性を疑われるところだが、真相は誰にもわからない。



ミヤマサに至っては同じ範囲でこの一つだけと言う体たらく。。。これからなのだろうか?それとも流されて大半の個体は
キリモミ攻撃にやられたのだろうか?流されたヤゴが全てより下流で羽化するならそれはそれでめでたいが、現実はそんな
に甘くないのではなかろうか。そういう点ではコオニヤンマのヤゴはあの体型からして防御力に長けていると感じる。



撮影時斜めにファインダーを覗いたのだろうか?たまにやらかす訳だが。。。バックにもよるが、自分の好みからすると
こういう平凡なバックのカットでトンボのお尻の方に空間が出来るのはどうも落ち着かない。



そういえばそろそろ出ているはずのハグロが全く見当たらない。。。と思っていたら帰りがけに一頭だけ現れた。

ヤマサナエの初夏

2012年06月15日 | トンボ


比較的よく目にする存在でありながら、なかなかよいシチュエーションで写せないのがヤマサナエだ。
昨年は良いチャンスに恵まれながらも油断して良い結果が出せなかったのでリベンジに出かける。



これは去年のショット(故DA35mm)。もう少し良いポジションで押さえたカットが油断からかことごとく
ピントを外していて愕然とした苦い思い出がある。



それにしても今年は大幅に遅れているのか?発生が少ないのか?期待よりずっとトンボが少なかった。



ホバリング頻度の高いヤマサだが、なかなかレンズを向ける機会が無かったのでたまには写してみる。



フレクトゴンではあまり寄る気が起きない。もう少し寄ったショットを撮っても良かったかもしれないが
色あせた感じのまあまあ独特の雰囲気は出た。



QFでも挑んだが、集中力は今ひとつだった。

早苗農家

2012年06月13日 | トンボ


MacOSに代々付属することえりという入力ソフトは変換者泣かせだ。
自分はATOKをずっと使ってきたが、今のマシンが一度故障して帰ってきた後インストールして
いないのでことえりのままだ。
サナエの羽化と変換したくて「さなえのうか」と入力すると早苗農家になってしまう。
まあ、単語登録してやれば良いのだがトンボの固有名詞を一通り登録したからもうそれ以上やる気無いし
トンボと農業は関わりが深いからあながち誤変換とも言えないかもしれない。



梅雨らしい天気が続く。今年は雨量が多く、しかも一度に多く降ることが多いので、川のトンボ発生
に少なからず影響を与えている。例年なら何百と見られるはずのオナガサナエの羽化殻がほとんど見
あたらないに等しいほど少なく、目立つのはコオニヤンマの殻ばかり。



梅雨寒のためもあって、サナエの羽化も昼を過ぎてから行われていたりする。



非常に撮影しにくいポジショニングだったのと油断もあって、殆どの画像がぶれていた。
よく見るとサナエ自体が細かく振動しているのがわかり、スローシャッターではブレて当たり前だ。



業を煮やして内蔵ストロボを使ったらさすがにシャープに撮れた。



そろそろ春夏のトンボ入れ替えとなる。今年はあまりカワトンボを撮らなかったな~

ドクダミの花咲く頃

2012年06月11日 | トンボ


野暮用で外に出た折、家の近くの花壇をふと見やると一面にドクダミが咲いていた。
そういえばそんな季節である。思い立って夕飯の買い物ついでに近所を覗いてみた。
今回はお手軽一寸寄りフィールドなので、揃えておいた膝パッドのテスト稼働も兼ねた。



今シーズンより稼働のK-5は本当に安心して使えるカメラだ。最近はシーンによってISOを変える余裕が生まれた。
対して去年までのメイン機K-xは使ってやらねばと思いつつ家で留守番のことが多い。
Q+魚眼は非常にピントが合わせづらく、この組み合わせこそオートフォーカスが欲しいところだ。
レンズ前数センチの最短まで寄ってやっとピントがつかめるかどうかといったところ。



このくらい離れるとビューファインダーではもう殆どピントの山がつかめないが、最近は少しだけ慣れて
落ち着いて拡大機能を併用することが出来るようになってきたので、ピントの合う確率も上がった。
ただQは一枚写すと書き込みに時間がかかりなかなか次のシャッターが切れないため、ピントを合わせなが
ら写す時は気が急いてしまう。



ドクダミとトンボのコラボレーション。



そろそろ夏の仲間も。。。と思って探したが少し遅れ気味の気配がする。右は殻かと思って触ったらまだ中身入りだった失礼。。。


入梅

2012年06月10日 | トンボ


今年の梅雨入りは平年並みのようだが、何だかここ数年は平年並みと言われても表面だけという気がしてならない。
そう言いつつも今日などは梅雨らしいどんよりとした天気で出かける気もそうそう起きなかったが、昼近くになって
少し空も明るくなったので川にでも出かけてみようと思い立った。



サナエの羽化には時間的に微妙だった。川におりると出迎えてくれたのはホソミオツネンのカップルであった。
今日はどんよりとした空だが空気は澄んでいて遠くの山もくっきりと見え、魚眼撮りにはもってこいだろうと思って
いたが、どうも撮影ポジションがうまくつかめずせっかくの空模様との競演は今ひとつだった。



アオハダ、ミヤマカワが飛び交う中川を散策すると、時々コオニやオジロが飛び立つ。
これから後は夏のサナエが川をにぎやかすことになるだろう。
そこそこショットもおさめたので、梅雨らしいショットでも。。。と場所を移動する。



暗くて条件が悪かったし、あまり気合いも入れなかった割には、そこそこ気に入ったショットが何枚か撮れた。
フレクトゴン35ミリはこの焦点距離のクラスに違わずピントのつかみやすい
レンズだ。今シーズンこのレンズの面白さにはまっているのは周知の通りだが、実は自分のレンズは絞りが壊れていて開放で
しか使えない。だが逆に絞れたとしても非現実の世界から現実に引き戻されてしまうだろうから今のままで良いと思っている。
DA35mmも良いレンズだったが、雰囲気を醸し出す力はフレクトゴンの方が数枚上手だと思う。



色が飽和し塗り絵のような面白い感じになった。



佇む感じ。

現像

2012年06月09日 | トンボ
現像というと、古くは露光させた銀塩フイルムを特殊な薬剤に一定時間浸けて画像を浮かび上がらせる作業を
指すことが多かったが、デジタル画像がフイルムに取って代わった現在ではRAW(なま)画像を処理する作業
を指すことが多くなってきた。
自分の場合を考えると、一瞬の一度だけの記録が俗に取って出しと言われるjpeg撮影だけで終わるのはもったい
ない気がしてしょうがないので、いちいちRAW撮影をしている。



左がRAW画像をそのまま現像したもので、右は現像時に手を加えたもの。

なぜjpeg記録(カメラが勝手にやるカメラ内現像)だともったいないのか?
理由は色々あるが、中でも人間が見ている光や色とカメラが記録再現する光や色との違いは重要だ。

フィルムの頃から良く言われていたラティチュードというのがある。
ネガフイルムはラティチュードが広く、ポジ(スライド)フイルムは狭かった。
ラティチュードが狭いと再現できる明るさ暗さに限界が起きやすく、白飛び黒つぶれが出ることになる。
ラティチュードの狭さやフイルムによる色のクセが一つの味付けとなって写真表現の世界を広げたとも言える。
デジタルカメラの場合はどうかというと、ラティチュードは結構狭い。
写している現物とそれを撮った画像をリアルタイムで比較すると、思ったより再現されていない部分が多くて
愕然とした経験は無いだろうか?
フィールドのケースで考えると、トンボの斑紋の色、止まっている木や石の色が目に見えている物と違って再現
されてしまうことは意外と多い。
デジカメで見たままの光(反射)色により近いものを再現するには、機器自体のダイナミックレンジの広さが要求
されるが、撮影機器のダイナミックレンジも去ることながら再生機器のダイナミックレンジも相まって、見たまま
の明るさ暗さ色を再現するのは意外と出来ないのだ。



上の二枚は現像時の処理の様子である。二つの段階フィルターをかけている。
左はトンボの下側にある石の反射を取り除くのが狙いだが、ハイライト成分が失われると絵に活力がなくなるので
暗部を少し強調しつつ更にコントラストを加えている。
右は背景をややデフォルメするのが狙い。背景の水面の水色を強調するため手っ取り早く彩度を上げつつ、トンボの
斑紋がつぶれないようにすこし暗部を持ち上げつつ、それによって平坦さがでてしまうのを補うためとバックを映え
させるためにコントラストを大胆に上げている。
この現像処理では二つの段階フィルターを使用したのみで、基本的な現像パラメーターは全てゼロのままで、見た目の
ダイナミックレンジの再現と写真ならではの超現実表現を少し加味するのが狙いだと思われる。



次はこの二枚。左がRAWのままで右が処理を加えたもの。



基本パラメーターは、白飛び抑制を中心に操作しているようだ。ハイライトがその役割を果たすが、あまり白飛びを押さえ過ぎると
画面全体の活力が失われるので、白レベルを上げて画像のバイタリティを高めている。シャドウを少し持ち上げているのは、トンボ
の斑紋潰れ抑制が狙い。黒レベルは少しだけ強調して画面全体を引き締める効果を狙っている。また色温度をわずかに上げて暖かみ
を加えている。



左側は空の処理。せっかくの晴天なので少しだけ青空をフィーチャリングするのが狙い。ハイライトを大胆に下げ、この場合は
露光も少し下げてご丁寧に彩度まで上げている。現像時パラメーター操作で彩度を上げたいときに、彩度のパラメーターをさわる
のは手っ取り早い方法だが、黒レベルの操作で見た目の彩やかさをコントロールする方法もある。また、橋の裏側の水面光反射を
デフォルメするためにシャドウを持ち上げつつ、遠景の緑が希薄にならないようにコントラストを上げている。
右側はトンボと河原の石の処理。斑紋つぶれを改善するためにシャドウを持ち上げ、石の反射を押さえるためにハイライトを
操作している。

二つ程現像のほんの一例を上げてみたが、より現実に近づけることと、強調したい部分のデフォルメといった二つの方向性が
微妙に混在している。写真の可能性は自由無限であり、撮ったままよりは撮った後の表現の楽しさ重要性がこれから更に注目
されていくだろう。

Q de Hatcho

2012年06月06日 | トンボ


小さなQで写したらシャレが利いて良いかも?と思っていたがなかなか難しいものだ。



小さく写すのを意識した訳ではなく普通の感覚で写したつもりだったが随分と小さい。
尤もその姿を一年ぶりに見たとき「意外とデカっ」と感じた。ミクロ蛾とか小さい虫に
慣れたせいなのだろうか?(最近蛾は全くのご無沙汰だが)



雰囲気系?ショット。



久々にヘリアー+T86を稼働。



黄金のモートン。



お雛様ショット。

イトトンボの季節

2012年06月02日 | トンボ


そろそろ梅雨入りという時期になるとイトトンボの数も増えてくる。



自分の場合、どこに行っても圧倒的にクロイトが多い。生息数も多いのでほぼ一日中出張っている。



草間ではアジアやクロイトの未熟個体が見られ撮影意欲をかき立ててくれるが、意外と落ち着き無く移動するので
なかなかじっくり写させてはもらえない。



イトトンボの未熟個体見分けはなかなか難しいが、自分はなるべく雰囲気で見分けるようにしている。
生殖器形状等は最終的な確認手段だが大抵ここまで確認の必要は無い。これは腹部が細く頼り無さげな感じなのでムスジ。
尤もこのように現像時に暗部の白反射を軽く押さえこむことで斑紋も若干浮き出てきて正体もわかりやすくなる。



10メートル程先の見通しのよい草むらに休むチョウトンボの姿を発見!静かに近づくが残念ながら飛ばれて樹上の存在となる。
この時期の草むらではトンボ科の若個体の撮影も楽しむことが出来る。