昔から良く知られたことだが、球面系被写体の超接写ではリングライトがあまり歓迎できない効果を付与してしまう。
これはシグマ24mm逆さ付けでの標準的なリバースマクロ(2倍相当?)時に、リングライトを付けて撮影したもの。リングの写り込みが出るのはお約束で、人間のモデル撮影の時等はこの写り込みが魅力を引き立てるものなのだが、トンボの場合はファインダーで覗いている時は面白いものの、展開してマジマジ見ると何だこりゃ!?の世界になってしまう。使用したリングライトは先日の記事にも書いたように、超接写では補助光として思った程活躍してくれない。この画像もISO800まで上げてかろうじてブレを防げたくらいである。
そもそも超接写の場合はある程度引きでとった全身像の場合と違って、(摩訶不思議なとろけの世界を演出する場合を除き)ピント深度が深くないと説得力を持たないので、この画像よりもさらに深く絞り込む必要があり、そうなると手持ち撮影でブラさず撮るのは低感度では相当難しくなる。この画像の場合は、多分f8~11くらいまで絞り込んでいるかな?と思うが、逆さ付けではデータが残らないし、第一レンズの絞り表示のついたゴムがもう溶けてしまっていて(笑)クリック数でどのくらい絞ったか?を判断するしか無い。このくらいの深度だと複眼よりも鼻先にピントが来ていた方が絵になる感じがするので、鼻先あたりにピントを持ってきている。
24ミリ通常取り付けにリングライトなら、f8くらいに絞り込んでもiso100でそこそこ早いシャッタースピードが切れるので便利なのだが、超接写の場合はストロボ閃光が必要ということになってくる。まあ、超接写は基本的にしないので、リングストロボ等を揃えるつもりは毛頭ない(そういうアイテムだったらもっと面白い
コレがあるが、かさばるので滅多に持ち出さない)。一応、リングライトも瞬間発光モードにできるが、閃光時間はせいぜい1/200秒かもしれず、被写体をぶらさず止める効果は無いに等しいかもしれないが、また機会があったら試してみよう。
過去に似たような玩具的アイテムが出ていたかもしれないが、物撮り専用レンズとか言って、レンズ本体前面枠にライトが円周状に埋め込まれた、レンズシャッター同調発光機能付き本格的高倍率マクロレンズとか出たら面白そうだし、そこそこ売れそうな気もするが。すでにiPhone用のライト付き顕微鏡レンズみたいなものも出てはいるようだが、本格的な交換レンズでそういうのが出たら面白そうだ。小型電池使用のステップアップフィルター形状のねじ込み型リングライトとかならフレアの問題がある程度クリアできれば撮影便利グッズですぐにでも出回りそうな気はする。そういえば、スカウター方式のリモートファインダー(出来ればワイヤレスHDMIでカメラのファインダー情報を、片目にはめたスカウター形状のファインダーで遅滞無く見ることが出来るみたいなもの)も出たら売れそうな気がするが。