緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

この世に遺すこと

2014年07月03日 | つれづれ
15年以上前になりますが、ある患者さんが、私に一冊の本を勧めてくださいました。内村鑑三の「後世への最大遺物」明治27年の講演を本にまとめたものです。「美しいこの地球に何も遺さずにに死んでしまいたくないという清い欲が起こる。」それに対し、鑑三は様々な考察をしますが、到達した遺物とは「それは、勇ましい高尚なる生涯である。」とくくっています。物や形や名誉を残すのではなく、ただ、ひたむきに生きたことを遺す . . . 本文を読む
コメント (4)