一人なんです。がんに薬が効かなくなるかどうかって、もういいって思えるけれど、これから先に、お金のこと、家のこと、どうやって生活するかってこと、心配で心配で不安なんです。ご高齢のがんの患者さんでこんな風におっしゃる方は少なくないものです。80歳を超える位の方で、何とかご自身のことはまだできているけれど、先が見通せなく漠然と不安が高まっているような方です。不安な訴え → 適応障害・うつ &r . . . 本文を読む
30年近く前に緩和ケア病棟に勤務していたころのこと。苦痛が和らぐと、透明になっていく患者さんがいらっしゃいました。それまで、長く、辛く、痛みと戦い続けてきたのでしょう。痛みが取れると急に、抜け落ちたようにもう、いいの・・と。痛みと戦い続けて、痛みが取れると、戦う相手がいなくなった・・空虚な時間になってしまった・・と説明してくれました。どれほど、戦ってきたのでしょう・・このころ・・苦痛を取りきること . . . 本文を読む
研究の一環として、よく医療者にはアンケート調査が届きます。匿名の調査であり、情報の取り扱い、倫理審査の承認を得ていること、返信をもって条件に同意したこととなることなどが最初につらつらと記載されています。次に、アンケートの質問がはじまります。その冒頭ではたいがい回答者の特性(背景)の質問が並びます。年齢または年代性別職種医療者の経験年数専門領域での経験年数などなど・・これらに続き、調査したい内容につ . . . 本文を読む
新型コロナ感染症が5類になる前は全数把握対象疾患でした。すべての医療機関が報告しなければいけなかったので、全数が把握できていました。5類になってからは定点把握対象疾患となりました。医療機関の中から可能な限り無作為(意図しないで、抜き打ち的)に選定されること、都道府県全体を反映できるようには考慮されること、こうした条件で選定された医療機関が協力して患者数を報告しています。新型コロナウイルス感染症 & . . . 本文を読む
昨日まで、緩和医療学会学術大会で神戸でした。初日は5000人が現地に参加し、全2日間の(現地とリモートの)参加者は7500名位だったようです。この学会の特徴は、参加者は熱心に学会に参加することです。他の学会では、参加もするけれど学会の外に抜け出したり、早めに帰ることも少なくありません。それはさぼっているわけではなく、ライブ(実施している時に、映像でも流すこ . . . 本文を読む