このところ、イランの新しいウラン濃縮の核施設が問題となり、
今日(1日)イラン核問題の6カ国協議ともいうべき、
安全保障理事会常任理事国5カ国とドイツとイランによる(こっちは7カ国だけど)
協議が行われた。
イランはIAEAの査察を受け入れるということで、
月内にも再協議を行うそうだ。
そもそもこの問題、
イスラエルの話を抜きにしては語れないはずなのだが、
報じられることはまれだ。
裏にはイスラエル国内で、イランへの空爆論議が
現実味を帯びて来ているという背景がある。
一説によれば、イランは現在稼働しているナタンツの核施設が
空爆された時のために、
今回非難されているゴムの新たな核施設を建設しているとも言われる。
イスラエルでイラン核施設空爆が現実味を帯びている
といわれる背景は、イスラエルの危機感だろう。
イスラエルはガザ攻撃で
周辺アラブ諸国からの強い反発を買っている。
さらに、秘密裏にしている核開発について
IAEAからNPTに加盟しろと決議をされたり、
オバマ大統領からも、NPT加盟を求められたり
アメリカももはや以前のような絶対的な庇護者では
なくなりつつある。
イランとイスラエルは、お互いそれぞれの危機感から
核に固執しているようだ。
今後も、イランの核問題協議は表向き、
イランだけの問題として進んでいくだろうが、
イスラエルの姿勢を抜きにしては語れない。
そういう中東全体の構図の中で語るべき問題だ。
と、思って、
久しぶりに、ペルシャ語の新聞の邦訳が読めるサイトに行って
別件で驚いてしまった。
ななななんと、中国が、イランにあるアザデガン油田の
権益の70%を獲得したという記事が出ていた。
9月29日付けのJam-e Jam紙の記事だ。
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/news_j.html
アザデガン油田というのは、ハタミ大統領時代から
日本がイランと共同で開発計画を進めていた油田である。
日本にとって存在感のある原油供給減になるはずだった。
それが、イランを敵視するアメリカが
日本にイランでの油田開発の断念を迫り、
結局日本は、たった10%の参加権益だけを残し、
大幅に権益を縮小することになった。
その後、このアザデガンの開発は、イラン国内の資金不足と
海外投資の欠如で、遅れていたが、
このたび、中国が開発に着手することとなり、
イラン側が保有していた90%の株式うちの70%にあたる株式が
譲渡されたということだ。
日本が先鞭を付けたものだったのに、
ブッシュさんのおつきあいをしているうちに
中国に持ってかれてしまったということですな。
冒頭の核問題のような政治的な問題が
国際社会で取りざたされている影で
着々と経済も動いている。
しかし、経済は、ニュースがもっとも苦手とする分野だから
あまり報じられない。
苦手というよりは、視聴者が経済には興味持たないだろうと
思っているテレビマンが多い。
そんなニュースに報じられない世界で、
中国は着実に成果を上げている。
中国の要人は、常に日本より一足早く
南米を歴訪し、アフリカを歴訪し、エネルギー開発権益を獲得して来た。
もちろん、将来的に、化石燃料からの脱却をはからねばならないのだから
逆にこれはいいことなのかもしれない。
にしても、このアザデガンの話は、日本の国際社会でのお人好しというか、
中国のしたたかさというか、
なんだかがっかりしてしまう話なのだった。
多分ほかでもこんなことがいっぱいあるんだろうなあ。
民主党新政権はがんばってくださいよ!
イランの方に話を戻すと、
いつの間にか、うやむやになった大統領選挙後の騒動であるが、
あれについても、日本で報じられていた内容には
報じられていない部分が多い。それが誤解を生んでいる。
例えば、保守派と改革派という言葉だ。
今日は疲れてしまったので、
これについては、また次回にするが
まだまだ中東というとことは日本で正しい理解をされていない。
私も、専門家等からの耳学問で、
人のことは言えないんだけど・・・。
今日(1日)イラン核問題の6カ国協議ともいうべき、
安全保障理事会常任理事国5カ国とドイツとイランによる(こっちは7カ国だけど)
協議が行われた。
イランはIAEAの査察を受け入れるということで、
月内にも再協議を行うそうだ。
そもそもこの問題、
イスラエルの話を抜きにしては語れないはずなのだが、
報じられることはまれだ。
裏にはイスラエル国内で、イランへの空爆論議が
現実味を帯びて来ているという背景がある。
一説によれば、イランは現在稼働しているナタンツの核施設が
空爆された時のために、
今回非難されているゴムの新たな核施設を建設しているとも言われる。
イスラエルでイラン核施設空爆が現実味を帯びている
といわれる背景は、イスラエルの危機感だろう。
イスラエルはガザ攻撃で
周辺アラブ諸国からの強い反発を買っている。
さらに、秘密裏にしている核開発について
IAEAからNPTに加盟しろと決議をされたり、
オバマ大統領からも、NPT加盟を求められたり
アメリカももはや以前のような絶対的な庇護者では
なくなりつつある。
イランとイスラエルは、お互いそれぞれの危機感から
核に固執しているようだ。
今後も、イランの核問題協議は表向き、
イランだけの問題として進んでいくだろうが、
イスラエルの姿勢を抜きにしては語れない。
そういう中東全体の構図の中で語るべき問題だ。
と、思って、
久しぶりに、ペルシャ語の新聞の邦訳が読めるサイトに行って
別件で驚いてしまった。
ななななんと、中国が、イランにあるアザデガン油田の
権益の70%を獲得したという記事が出ていた。
9月29日付けのJam-e Jam紙の記事だ。
http://www.el.tufs.ac.jp/prmeis/news_j.html
アザデガン油田というのは、ハタミ大統領時代から
日本がイランと共同で開発計画を進めていた油田である。
日本にとって存在感のある原油供給減になるはずだった。
それが、イランを敵視するアメリカが
日本にイランでの油田開発の断念を迫り、
結局日本は、たった10%の参加権益だけを残し、
大幅に権益を縮小することになった。
その後、このアザデガンの開発は、イラン国内の資金不足と
海外投資の欠如で、遅れていたが、
このたび、中国が開発に着手することとなり、
イラン側が保有していた90%の株式うちの70%にあたる株式が
譲渡されたということだ。
日本が先鞭を付けたものだったのに、
ブッシュさんのおつきあいをしているうちに
中国に持ってかれてしまったということですな。
冒頭の核問題のような政治的な問題が
国際社会で取りざたされている影で
着々と経済も動いている。
しかし、経済は、ニュースがもっとも苦手とする分野だから
あまり報じられない。
苦手というよりは、視聴者が経済には興味持たないだろうと
思っているテレビマンが多い。
そんなニュースに報じられない世界で、
中国は着実に成果を上げている。
中国の要人は、常に日本より一足早く
南米を歴訪し、アフリカを歴訪し、エネルギー開発権益を獲得して来た。
もちろん、将来的に、化石燃料からの脱却をはからねばならないのだから
逆にこれはいいことなのかもしれない。
にしても、このアザデガンの話は、日本の国際社会でのお人好しというか、
中国のしたたかさというか、
なんだかがっかりしてしまう話なのだった。
多分ほかでもこんなことがいっぱいあるんだろうなあ。
民主党新政権はがんばってくださいよ!
イランの方に話を戻すと、
いつの間にか、うやむやになった大統領選挙後の騒動であるが、
あれについても、日本で報じられていた内容には
報じられていない部分が多い。それが誤解を生んでいる。
例えば、保守派と改革派という言葉だ。
今日は疲れてしまったので、
これについては、また次回にするが
まだまだ中東というとことは日本で正しい理解をされていない。
私も、専門家等からの耳学問で、
人のことは言えないんだけど・・・。