「さとうきび畑」という歌は、今や森山良子の歌唱で有名だけれど、
これをあの ちあきなおみ が歌っていたのを知っていますか?
このまえの日曜日、「けーし風」という沖縄がテーマの雑誌の読者会
というのがあって、知人に誘われはじめて参加したのですが、
そこの参加者でも知らない人がいたくらいなので、
あまり覚えている人はいないのかもしれません。
このちあきなおみ版「さとうきび畑」は、もう35年くらい前でしょうか
NHKの「みんなのうた」で放送されていました。
その時私は小学校のまだ低学年で、沖縄戦のことなど知りませんでした。
それが沖縄のことを歌っていると分かっていなかったと思います。
映像についての記憶は曖昧なのですが、米軍基地らしき鉄柵の向こうに
さとうきび畑が見えていたような気がします。
なにぶん昔のことなので、記憶はねつ造されているかもしれません
(鉄柵はなかったかも???)。
さとうきび畑の上に広がる夏の空は、青すぎて、かえって重く、
日差しとともに銃弾が降り注いだあの夏を、
さとうきび畑は憶えているんだということを、
ちあきなおみの歌は、子どもの私にも確実に伝えました。
ちあきなおみは決して重々しくは歌っていません。
とてもフラットです。
音源だけはいまでも聴くことができるので、是非聴いてみてほしいのですが
出だしから~風がとおりぬけるだけ~までは、
遠くを見るような感じで昔を懐かしんでいるようです。
それが、~夏の日差しの中で~というフレーズで急に、
銃弾が降ったあの夏の日差しがオーバーラップします(あくまで私の想像ですが)。
急に歌に感情を込めるわけではありません。
この部分の歌い方も、他の歌手の方よりフラットです。
あの夏、まっすぐに降り注いだ夏の日差しの残酷さを
ちあきなおみの声は、残酷だとも、悲しいとも言わず歌っています。
ちあきなおみの歌の中では、
さとうきび畑に立って、あの日を思い出す『私』は
終始後ろ姿で表情は見えません。
戦争という歴史の中で翻弄され、
埋もれていった名もなき人々の悲しみが
歌に感情を込め過ぎないことで、かえって強く感じられます。
結局戦争で傷つくのはいつも名もなき市井の人々である。
そういうことを、このちあきなおみの歌は
小学生の私に教えてくれた気がします。
さらに言えば、
~風が通り抜けるだけ~という歌詞に込められた思い。
時が過ぎ、世の中から戦争の記憶が薄れてゆく一方で
戦争体験者の悲しみは消えないという、体験者の孤独。
それを表現できているのは、
このちあきなおみバージョンだけではないかとさえ思います。
ほかの歌手の歌からは、戦争の悲惨さと、
悲嘆にくれる人々の姿が見えてくるのですが、
ちあきなおみの歌からは、
戦争というものの本質的なむなしさが感じられます。
この音源をYOUTUBEに張っている人がいました。
http://www.youtube.com/watch?v=laOhvV4Db3w&feature=related
これは、たんぽぽ児童合唱団の歌と合体させてあります。
画像は数枚のさとうきび畑の写真が当てられていますが、
これは「みんなのうた」のものではないと思います。
ちなみに販売されているCDでは、
「ちあきなおみこれくしょん~ねえあんた~」のDISC2に収録されています
しかし、やはり「みんなのうた」で放送された映像付きのものが
もういちど見たいですね。
NHKのアーカイブで検索したら、みんなのうたそのものでは出てこないのですが、
2006年12月31日にBS2で放送した番組の記録に
「BSきょうは一日“みんなのうた”三昧(ざんまい)」というのがあって
その第2部に、「さとうきび畑」寺島尚彦:作詞,寺島尚彦:作曲,ちあきなおみ
という記述が見られます。しかし、これは視聴できる公開アーカイブの検索には
引っかかりませんでした。もし、ちあきなおみ版の映像も流れたのなら
再放送を強く望みます。
みんなのうた/ちあきなおみ版「さとうきび畑」
アーカイブ公開を求める会でも作ります??
でも、もしかしたらもう映像は保存されてないんでしょうか?
その辺ご存知の方がいたら、コメントして下さい。
これをあの ちあきなおみ が歌っていたのを知っていますか?
このまえの日曜日、「けーし風」という沖縄がテーマの雑誌の読者会
というのがあって、知人に誘われはじめて参加したのですが、
そこの参加者でも知らない人がいたくらいなので、
あまり覚えている人はいないのかもしれません。
このちあきなおみ版「さとうきび畑」は、もう35年くらい前でしょうか
NHKの「みんなのうた」で放送されていました。
その時私は小学校のまだ低学年で、沖縄戦のことなど知りませんでした。
それが沖縄のことを歌っていると分かっていなかったと思います。
映像についての記憶は曖昧なのですが、米軍基地らしき鉄柵の向こうに
さとうきび畑が見えていたような気がします。
なにぶん昔のことなので、記憶はねつ造されているかもしれません
(鉄柵はなかったかも???)。
さとうきび畑の上に広がる夏の空は、青すぎて、かえって重く、
日差しとともに銃弾が降り注いだあの夏を、
さとうきび畑は憶えているんだということを、
ちあきなおみの歌は、子どもの私にも確実に伝えました。
ちあきなおみは決して重々しくは歌っていません。
とてもフラットです。
音源だけはいまでも聴くことができるので、是非聴いてみてほしいのですが
出だしから~風がとおりぬけるだけ~までは、
遠くを見るような感じで昔を懐かしんでいるようです。
それが、~夏の日差しの中で~というフレーズで急に、
銃弾が降ったあの夏の日差しがオーバーラップします(あくまで私の想像ですが)。
急に歌に感情を込めるわけではありません。
この部分の歌い方も、他の歌手の方よりフラットです。
あの夏、まっすぐに降り注いだ夏の日差しの残酷さを
ちあきなおみの声は、残酷だとも、悲しいとも言わず歌っています。
ちあきなおみの歌の中では、
さとうきび畑に立って、あの日を思い出す『私』は
終始後ろ姿で表情は見えません。
戦争という歴史の中で翻弄され、
埋もれていった名もなき人々の悲しみが
歌に感情を込め過ぎないことで、かえって強く感じられます。
結局戦争で傷つくのはいつも名もなき市井の人々である。
そういうことを、このちあきなおみの歌は
小学生の私に教えてくれた気がします。
さらに言えば、
~風が通り抜けるだけ~という歌詞に込められた思い。
時が過ぎ、世の中から戦争の記憶が薄れてゆく一方で
戦争体験者の悲しみは消えないという、体験者の孤独。
それを表現できているのは、
このちあきなおみバージョンだけではないかとさえ思います。
ほかの歌手の歌からは、戦争の悲惨さと、
悲嘆にくれる人々の姿が見えてくるのですが、
ちあきなおみの歌からは、
戦争というものの本質的なむなしさが感じられます。
この音源をYOUTUBEに張っている人がいました。
http://www.youtube.com/watch?v=laOhvV4Db3w&feature=related
これは、たんぽぽ児童合唱団の歌と合体させてあります。
画像は数枚のさとうきび畑の写真が当てられていますが、
これは「みんなのうた」のものではないと思います。
ちなみに販売されているCDでは、
「ちあきなおみこれくしょん~ねえあんた~」のDISC2に収録されています
しかし、やはり「みんなのうた」で放送された映像付きのものが
もういちど見たいですね。
NHKのアーカイブで検索したら、みんなのうたそのものでは出てこないのですが、
2006年12月31日にBS2で放送した番組の記録に
「BSきょうは一日“みんなのうた”三昧(ざんまい)」というのがあって
その第2部に、「さとうきび畑」寺島尚彦:作詞,寺島尚彦:作曲,ちあきなおみ
という記述が見られます。しかし、これは視聴できる公開アーカイブの検索には
引っかかりませんでした。もし、ちあきなおみ版の映像も流れたのなら
再放送を強く望みます。
みんなのうた/ちあきなおみ版「さとうきび畑」
アーカイブ公開を求める会でも作ります??
でも、もしかしたらもう映像は保存されてないんでしょうか?
その辺ご存知の方がいたら、コメントして下さい。