「ミイラ取りがミイラとなる」の語源
「閑窓瑣談(かんそうさだん)」(為永 春水、 1790-1843)には、
「ミイラ取りがミイラとなる」の語源が、記載されていますので、紹介します。
これには、ミイラの産出地を、赤道直下のどこかとしてあるが、別の資料では、インドシナ半島の、どこかとしている。
以下、本文
民間の諺に、ミイラ取りがミイラとなる、というのが広まっている。 その起源は、こういうことである。
木乃伊の出る国は赤道の下にあたる国であって、極熱の地方である。 (原注:赤道のことは、地球の図説にて、詳しく見ること)
その所に広々とした砂漠がある。 その辺を往来する人は、土で製造された車に乗って、通り過ぎる。
万一誤って地に落ちれば、たちまち焼け焦がれて、木乃伊(ミイラ)となる。
また、この木乃伊を取ろうとして土の車に乗って行くものがある。
その者も乗っている車が破れるか崩れて地に落ちれば、同じく木乃伊(ミイラ)となる、と云う。
これは、全く根拠の無い 佞言(ねいげん:この場合、うその言葉の意)である。
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