幕末というとペリー来航から始まったとよく言われます。私は大塩平八郎の乱や蛮社の獄から始まったと思っています。それは人が皆内向きになり保身に走り自ら滅びゆく方向に向かったからとみています。滅びは外圧ではなく知らぬまに内から滅びつゆくものなのだから。大塩平八郎の乱での幕閣の対応を見れば分かります。大塩平八郎が苦しんでいる民を救おうと訴えても大坂町奉行は自分たちの出世ばかりを考え対応を取らず、救民を掲げて乱を起こしました。蛮社の獄では渡辺崋山や高野長英の蘭学者が改革を掲げても危険思想と排除しました。幕閣の追求は厳しいものでした。目に見えたペリー来航の外圧よりずっと前にすでに幕府は内から滅びゆく兆しがあったのだと思います。
この状況は今の日本にもあるように思います。
この状況は今の日本にもあるように思います。