関東・東北を襲った集中豪雨が鬼怒川の決壊を招き大きな被害をもたらしてからはや3週間、昨日は両陛下のお見舞いがあったのだが目の前に広がる光景は災害発生翌日あたりとあまり変わっていないことに驚いてしまった。
大きく傾いた家屋や電柱、水没した窪地、損傷した道路、・・・場所にもよるのかもしれないがここだけ見れば復旧はほとんど進んでいない。
行政サイドも復旧活動をどう進めていったらいいのか、具体的なプランを描き切れていないのではないかと危惧する。
災害当日、鬼怒川は越水だけでなくパイピング現象(堤防の底部を通して激流が堤防外部で噴出する現象をいい堤防決壊の予兆でもある)が常総市域だけでも10か所近くで見られ堤防の決壊はどこで起きても不思議ではなかった。
それに常総市域の平均標高は思いのほか低くっ全体的に冠水リスクは高い。
様々の条件を勘案するに抜本的な防災ビジョン策定はなかなか難しい。
かってあった「スーパー堤防」などが対策上有効かもしれないが財政上の問題を考えるとさほど現実的とも思われないし、また誰もコンクリートの堤防にできた町などに住みたいと思わないだろう。
現実面での制約と安心・安全への希求のバランスを取りながらどのような対策なり政策を実施して行くか、常総市はとてつもない課題を突き付けられている、それも「待ったなし」で・・・。