グッチーの日本寸評

「わが日本を少しでもいい国、住みたい国にしたい」との思いから日本の政治、経済、世相を自由気ままに評論する。

桜島のドカ灰に思う

2013年08月20日 | 日記
桜島が噴火により大変な量の火山灰をまき散らした。
自然災害とはいえ本当の困ったものだ。
その昔出張で鹿児島を訪れた際さる地元在住者から「毎朝、天気予報でその日の風向きを確認するのが日課である。その予報次第で当日の行動が変わる」と聞いて驚いたことを思い出した。
古来鹿児島一帯は桜島の火山活動と「つかず離れず」の生活を送ってきたのである。
だから多少のことでは動じないと思うがさすがに今回の降灰は相当の迷惑モノだろう。
火山灰を水で流すのはクルマの塗装を傷めるし下水管も詰まってしまうので始末が悪いとのことだ。
シロウトにはどう対処すべきか見当もつかないが当地には「克雪」ならぬ「克灰」という言葉がある。
今こそ「克灰魂」を発揮し試練を乗り越えてほしいと思うがそれにしても人海戦術をサポートする技術なり製品がもっと開発されないものか。

「良き企業市民」とは

2013年08月19日 | 日記
昨今多くの企業で課税回避を目的にいろんな動きが出ているようだがいくら我が国の法人税率が高いといってもあからさまな納税忌避は些か寂しい気がする。
企業は育てられた国、利益を享受した国できちんと納税するのが本来の姿だ。
それが良き企業市民、Good Corporate Citizen というものだろう。
そのために企業の納税額をもっとわかりやすく公表しモチベーションの向上を図ったらどうだろう。
納税以外に雇用も良き企業市民の大きな役割だ。
雇用についてはやはり正規労働者数およびその比率を重視したい。
無論業種業態により単純に比較はできないと思うがこれも分かりやすく公表し各企業の採用努力を評価する仕組みが重要だ。
株主も単なる「儲け」だけを見るのでなく「良き企業市民度」を評価軸に加えていくような意識変革が求められている。
すべては「日本」をいい国にするために。

気になる消費増税の行方

2013年08月18日 | 日記
ここしばらく消費増税に関する表立った動きは見当たらないが恐らく水面下では各所で相当な力の綱引きが行われているだろう。
現下の経済情勢に目を転じるとアベノミクス効果とかで雇用環境は一見好転しているようだが何せ増えているのは担税力に乏しい非正規労働者だけにこれだけで増税環境が整いつつあると判断するのは早計だ。
非正規労働者の多くは所得の増加よりもむしろ生活必需品の価格高騰を痛感しているように思うがこれではとてもデフレ脱却が進行しているとは言い難い。 
さてさて決断時期は近づいてきたが果たして安倍首相の胸の中は・・・?
個人的には3%増税案でもなく、増税見送りでもない、段階的・小刻み引上げ案が有力ではないかと思っている。
これだと納税者、財務省、(消費増税は「国際公約」と断言する)外交関係者の三者がそれぞれ痛みを分かち合うことになるが、「三方一両損」は大岡越前の時代から今に至るまで結構いい解決案の一つなのだ。

エジプトの騒乱拡大に思う

2013年08月17日 | 日記
エジプトの反政府デモが大きな騒動になっている。
これはもう強制排除を通り越して内乱と言ってもいいくらいだ。
ムバラク政権が崩壊した時点で誰がこれほどの大きな騒動を予想しただろうか。
イラクのフセイン政権崩壊時でも見られたがまるで「パンドラの箱」をぶちまけたようだ。
米国、EU各国、国連も政府側、反政府側双方に対し自重を求める声明は出すものの下手に動けば騒動を一層拡大することになりかねないから
まるで腫れ物に触るようである。
どうにも即効性のある収拾策が見当たらない。
解決できるのは「時」だけなのか。

芥川龍之介に親しむ

2013年08月16日 | 日記
先月上高地を訪れた際、河童橋に着想を得て芥川龍之介がしるした小説「河童」を思い出し帰宅後一気に読破した。
一部には芥川が小説に取り上げたため河童橋と名付けられたとする説もあるが彼が穂高登山のため上高地に立ち寄った時には既に「河童橋」は存在していたのだから河童橋という名前が先にあって、ここから河童の社会を描いたあの小説が生まれたのは間違いない。
さて話は変わるが今月初め我が家の近くにある海上自衛隊術科学校のオープンデイ・イベントがあったので出かけてみた。
そこで芥川龍之介が東京帝国大学英文科卒業後約2年間教鞭を執っていたということを初めて知った。
なんとあの芥川が一時期横須賀に起居しながら水兵の養成学校で英語を教えていたのだ。
当時すでに芥川は作家活動が中心で教員活動は片手間だったかもしれないがたとえ一時期とはいえ近くに住んでいたことに親しみを感じた次第である。
何故か芥川と縁のある夏だった。
ただ、その芥川は「河童」を著した1927年の7月に自らの歴史を閉じてしまった、惜しいことに・・・。




NTTドコモのツートップ戦略に思う(その4)

2013年08月15日 | 日記
NTTドコモのツートップ戦略はそのドライさからNEC、パナソニックのスマホ国内事業からの撤退などのリアクションを生んだ。
ただここにきて一部見直しの動きも出てきたようだ。
シャープ製の登用によるスリートップ案やサムソンの優遇撤廃、はたまたiPhoneの取り込みなどが噂されるが所詮憶測の域を出ない。
明らかなことはあれだけのことをやってきたがまだ劣勢から脱していないということだ。
言うまでもなくスマホビジネスの成否は通信キャリアのみならずハード・サプライヤやOS・アプリ開発業者を含めたマーケッティングの総合力に依存する。
ゆえにNTTドコモは傘下サプライヤの自主性を重んじ更に自助努力を引っ張り出すようなスタンスがいいのかもしれない。
一昨日の本ブログ「名将の資格」ではないが上に立つものは部下の力量を信頼することが大事だと思う。
ん?何やらプロ野球とスマホビジネスがダブってきたような・・・。

4-6月期GDP伸び率2.6%に思う

2013年08月14日 | 日記
先日4-6月期のGDP成長率が公表されたがこの指標がこれほど世間から注目されていたことがかってあっただろうか。
年率換算で前期比2.6%増ということだが本当に微妙な値である。
消費増税推進派は「3期連続プラスは景気の底固さの表れ」というだろうし一方増税慎重派は事前予想を下回ったこと、1-3月期からの伸び率鈍化をことさらに重視するだろう。
しかもGDPは企業の取り分も含まれているため国民の暮らし向きについては労働分配率などさらなる動向調査が必要だ。
さてさて財政再建が焦眉の急であることは今さら多言を要しないが、かといって景気回復が腰折れ状態になっては本も子もない。
下手をすれば国民からは大ブーイング、海外からは大きな失望を招くことになる。
安倍首相の悩み時が近づいてきた。
こんな情勢だと最近浮上した段階的引き上げ論が意外と有力になるかもしれない、3%上げでもない、増税延期でもない、その折衷案が。

文芸春秋誌「名将の資格」記事に思う

2013年08月13日 | 日記
文芸春秋最新号の記事「名将の資格」を興味深く読んだ。
昨シーズンまでそれぞれ中日と日本ハムで投手コーチを勤めた権藤、吉井両氏の「監督論」対談なのだが実名が続々出てくるだけに面白い。
「すべての責任は(チームを預かる)監督にある」とはよく言われることだが現実にはなかなかそうはいかないらしい。
コーチを迎える際には「(投手の起用や交代は)任せる」と約束しながらシーズンが始まり、そして試合が始まると(ちょっと打たれただけで)「すぐ替えろ」を連発する監督などの話を聞くと思わず笑ってしまう。
「『我慢強く』とは言うは易く行うは難し」なのである。
対談者は二人とも投手出身者だけに野手出身監督に厳しくなるのは止むを得ないがそれにしても身に覚えのある監督には耳が痛い・・・。

昨今の激甚気象に思う

2013年08月12日 | 日記
最近の全国の気温や極地的豪雨はかってあまり経験がない。
過去によく異常気象という用語を使ってきたがこれだけ異常が続けばもう異常などではないと思う。
筆者はこれらの現象を勝手に「激甚気象」と呼んでいる。
40度以上の猛暑もさることながら東北地方北部を襲った局地的豪雨は多大な被害をもたらした。
緑豊かな山間部は山間部で、ある意味住みにくくなっているようだ。
さて先日アル・ゴア氏が記した「不都合な真実」を読み返してみた。
「ハリケーン・カトリーナは隅然起きたのではない」など衝撃的な言葉が並ぶ。
「これだけの明らかな警告も私たちの指導者の耳に届いていないようにみえる」という文章もある。
地球温暖化対策はとてつもなく大きな課題だけにまだ本腰が入っていないように思う。



ワシントンポスト紙の身売りに思う

2013年08月11日 | 日記
米国の有力紙ワシントンポスト社がネット企業アマゾン創業者に売却されたとのことだ。
ふと欧州(ドイツだったか?)の某メディア企業でネット部門とリアル部門の収益が逆転したとのニュースを思い出した。
ネット社会の進展に伴いリアル部門が影響を受けることは以前から指摘されていたことなのだがこの波は世界各地にじわじわと押し寄せているようだ。
この流れは不可逆的だと思うがさて我が国の既存メディアはどう受け止めどんな手を打っているのだろうか。
言うまでもなくメディアは社会の公器であるゆえ特定個人に帰属することは望ましいことではないと思う。
メディア各社はネット社会に上手く順応し自主独立路線の維持に努めてもらいたいと思っている。