㊺ ハラスメントの時効 「救済・賠償はマスコミも含めた幅広い金銭的負担が必要」
昨日のジャニーズ会見は、ある意味一線を越えた。
性加害の罪の深さは言うまでもない。一方、各種ハラスメント行為の時効問題だ。東山社長へのパワーハラスメント疑惑への質問は、現在の感覚でのハラスメント行為を以前に犯したかも知れない状況への説明を求めたものである。東山は冷静に、過去に不快な思いをした方がいるならば深く反省をしたいと受け止めたが、一方、エンターテインメント業界はそんな甘いものではないとも言及した。あらゆる業界で名を成したトッププレーヤーは、ハラスメントも自分への愛情として受け止める。勿論、素質のある人間は強く指導されなくても自らを律して成長する。さらに時代とともに感覚は変化したのである。
殺人罪は明治以降、犯罪である。しかし江戸時代には必ずしもそうではなった。ハラスメント基準も変化して来た。それを現代社会の基準で罰するならば筆者も立派な犯罪者だ。現在深く反省する人間にどこまでも遡って追及する風潮をどう考えるか。現在のハラスメント撲滅傾向に水を差さないことに配慮しつつ抑制されても良いのではないか。かの国の我が国への戦後賠償責任と同様、いずれかの時点で総括されていくしかないのではないか。西郷隆盛を殺人罪で起訴しても意味はない。勿論、西郷さんが今でも生きていれば深く反省するのであるが。
東山氏は立派に会見を行ったと思う。下劣な質問にも丁寧に答えた。自らの無限のタレント人生への可能性を諦めて事務所の改革をやろうと言うならば、ジャニーズに関心のない我々でもしばらく見守ってやろうではないか。
今は、むしろ儲け至上主義のマスコミ・テレビ局の犯罪的行為を糾弾すべきであろう。性加害を知りながら事業を優先した組織・社員個人にも具体的社会的制裁を望むものである。当然、被害者救済の為の金銭的負担は、各マスコミも相応に負担しなければ国民は許さない。
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