古代インドの生活風景を描いた絵画に、やたと分厚い屋根を持った家屋を見に止めた事がありました。
そもそも私が日本の茅葺屋根の家屋を研究しようと思い立った動機が、その絵画の分厚い屋根がとても気になった事からです。
インドは日本と比べるとはるかに赤道に近いところに位置します。カラカラの乾燥期があり、連日、雨の降り続く雨季があります。真夏には40度を超える気温となるそうです。特に夏場の太陽高度は真上に近いところから地面を熱します。
この灼熱の真夏の気温を遮るために、分厚い屋根を設けたのではないかと思ったからです。
日本の茅葺屋根も、この直達日射熱から家屋内の温熱環境を快適に保持するために考えられたものと、そのメカニズムを調査しました。ところが必ずしもこの分厚い屋根には断熱効果をもたらす「熱貫流率」が備わっているわけではありませんでした。断熱する事で家屋内を涼しくするのではなく、別の理由があったのです。
日本にも雨が降り続く梅雨の時期がありますが、この雨季に茅葺屋根の茅葺に大量の雨水を溜め込みます。梅雨の後に灼熱の真夏がやってきますが、このカンカンと照らす日射熱で茅葺に溜め込んだ水分が蒸発して、家屋内の熱を抜き取ってしまうのです。
単に高気密、高断熱と言う概念で暑さを防ぐのと異なり、もっと高度な技術的な概念が根源となっていたのです。
カラカラ乾燥の真冬にはこの溜め込んだ湿気を家屋内に発生させて、適度な温熱環境を維持していました。
ファースの家の温熱環境はこの概念が基本になっております。
この茅葺屋根の考え方は古代インドに既に確立していたものと思われます。
紀元前に誕生したお釈迦さまの仏教に乗って伝来したのかどうかは解りませんが、家屋の技術がインドから大陸、朝鮮半島を経由して日本に影響を与えたと思われます。家屋の技術にしてインド文化の影響を受けているとなれば、そもそも日本文化の至る所にインドをルーツとした思想が根付いているもの思われます。
写真はファース本部、東京事務所の隣にある、行列の出来るインド料理の店「マサラキッチン」のマネージャーでインド人のゴパール・シン・マラさんです。
インド人の親日的な対応はアジア諸国で群を抜いておりますが、日本人と全く異なる、神秘的な澄んだ瞳の中に日本人と共通する親愛を感ずる事が出来ます。
いつかは時間をかけてインドを探求したいと思います。どこの国よりも一番、行きたい外国です。
今日は早朝の船で五島列島から長崎、そして東京へとの大移動でしたが、ゴパールさんの振舞うインド料理に、少し疲れ気味が解消しそうです。
ファースの家
内容を更新しておりますのでご覧下さい。下のコメント欄にご意見、ご提言を!!
そもそも私が日本の茅葺屋根の家屋を研究しようと思い立った動機が、その絵画の分厚い屋根がとても気になった事からです。
インドは日本と比べるとはるかに赤道に近いところに位置します。カラカラの乾燥期があり、連日、雨の降り続く雨季があります。真夏には40度を超える気温となるそうです。特に夏場の太陽高度は真上に近いところから地面を熱します。
この灼熱の真夏の気温を遮るために、分厚い屋根を設けたのではないかと思ったからです。
日本の茅葺屋根も、この直達日射熱から家屋内の温熱環境を快適に保持するために考えられたものと、そのメカニズムを調査しました。ところが必ずしもこの分厚い屋根には断熱効果をもたらす「熱貫流率」が備わっているわけではありませんでした。断熱する事で家屋内を涼しくするのではなく、別の理由があったのです。
日本にも雨が降り続く梅雨の時期がありますが、この雨季に茅葺屋根の茅葺に大量の雨水を溜め込みます。梅雨の後に灼熱の真夏がやってきますが、このカンカンと照らす日射熱で茅葺に溜め込んだ水分が蒸発して、家屋内の熱を抜き取ってしまうのです。
単に高気密、高断熱と言う概念で暑さを防ぐのと異なり、もっと高度な技術的な概念が根源となっていたのです。
カラカラ乾燥の真冬にはこの溜め込んだ湿気を家屋内に発生させて、適度な温熱環境を維持していました。
ファースの家の温熱環境はこの概念が基本になっております。
この茅葺屋根の考え方は古代インドに既に確立していたものと思われます。
紀元前に誕生したお釈迦さまの仏教に乗って伝来したのかどうかは解りませんが、家屋の技術がインドから大陸、朝鮮半島を経由して日本に影響を与えたと思われます。家屋の技術にしてインド文化の影響を受けているとなれば、そもそも日本文化の至る所にインドをルーツとした思想が根付いているもの思われます。
写真はファース本部、東京事務所の隣にある、行列の出来るインド料理の店「マサラキッチン」のマネージャーでインド人のゴパール・シン・マラさんです。
インド人の親日的な対応はアジア諸国で群を抜いておりますが、日本人と全く異なる、神秘的な澄んだ瞳の中に日本人と共通する親愛を感ずる事が出来ます。
いつかは時間をかけてインドを探求したいと思います。どこの国よりも一番、行きたい外国です。
今日は早朝の船で五島列島から長崎、そして東京へとの大移動でしたが、ゴパールさんの振舞うインド料理に、少し疲れ気味が解消しそうです。
ファースの家
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