光景(2)

あしなが育英基金の募金活動をおおぜいの学生さんが駅前でしていました。
私は、募金などして善良な市民ぶる資格などない人間です。
親を亡くした学生さんが一生懸命募金を呼びかけている前を通り過ぎるのは気がひけました。
私も子供のことなど考えずに自殺しようとした人間ですから。

一度通り過ぎて、また引き返しました。
自分の思いに従って行動しようと思いました。

私は、近くのお店にいってお菓子を買いました。小さなカステラがたくさん入っている箱を選びました。

その箱を持って募金の呼びかけをしている中のひとりの女子中学生のもとに行きました。

「これ、みんなで召し上がってください」
と言って渡しました。
女の子はビックリして戸惑っていましたが、近くにいたリーダーの学生がすぐやってきて素直に受け取ってくれました。

私のしたことは偽善ではないかと問いかけています。

でも、私はその時、確かに彼ら彼女らに何かをしてあげたかったのです。
自分がどう思われようと、そんなことは関係ないと思ったのです。

「募金する金があったら貸した金を返せ！」
との債権者からの怒りの声が聞こえてきそうです…

光景(1)

それは冬の日でした。
私が歩道で歩行者の安全確認をする仕事をしている時でした。
突然、私のすぐ目の前に雀が落ちてきました。
その雀はもはや力なく、殆ど動きませんでした。
偶然にも雀の自然な死に出くわしたのでした。
力なく歩道に落ちた雀を脇に寄せようかどうしようか私は迷っていました。
すると向こうから杖をついた足の悪いお婆さんがよたよたとこちらに歩いてきました。
お婆さんは前を見て歩くので精一杯。自分の足元など注意する余裕などありませんでした。

お婆さんは一瞬、何かを踏んだような違和感を感じたような素振りをしましたが、自分が踏んだ雀に気づくことはなく、そのまま私の前を通り過ぎていきました。

そして、
私は潰れた雀を歩道脇の草むらに片付けたのでした。

つれづれ

ブログを更新する物事はいろいろとあるのに、毎日がダラダラと過ごしてしまって。

　こんなこととかー

職場でお世話になっていた方が急に亡くなったり、

いまの職場が赤字で6月に会社整理することになったり、

実家が大変なことになっていて、甥と兄貴が訴訟沙汰の険悪な関係になっていて、

メールしても娘からの返事がもう1年以上なくて、

私の破産手続きは一向に進んでいなくて、

お墓参りを、もう2年してなくて、亡くなった父や兄に申し訳ないと思っていて、

住んでいるアパートの壊れたベランダを大家さんは一向に修理してくれなくて、

ets. ets. ets. …………


だからと言って、別に焦っているわけではなく、
そうかと言って、悟りの境地に達したなどとは毛頭無く、
でも、毎日、何回かは般若心経を唱えていて、

今日も、病院でもらってきた睡眠薬を飲んで寝るのが日課です。

そして今日１日が無事に過ごせたことに感謝しています。


私は元気です。
あなたもお元気で。