怒り

仕事が終わって駅へ行くと改札止め。
人身事故で電車が暫くは動かないとのこと。

駅で あてもなく待っていてもしかたないので、この時とばかりに、駅前の立ち飲み屋へ。

ホッピー２杯のんで串揚げを食べていました。
私と同じように、電車に乗れない二人連れが入ってきました。
60位と40位の年齢でしょうか。

それとなく、となりの2人の話が私の耳に入ってきます。他愛のない世間話です。


そのうちに、私に耳障りな話が聞こえてきました。


60位客「～それにしても、月曜日の人身事故（飛込み自殺）には困りますなぁー」

40位客「そうですね。迷惑ですねー」


私には、他人事のように、1人の人間の死を、酒を飲みながら世間話のように話している彼らに、次第に腹が立ってきました。

私は、突然彼らにこう言ってしまいました。
（これも酒のせいか・・・？）


「あんたらには、隣の机に座って一緒に仕事をしていた同僚が、月曜日の朝、自宅で首を吊ったその気持ちが解るか！　それに母1人子1人の家庭だったんだぞ！」

60位の客が私に言い返しました。

「それにしても、飛び込まなくても（迷惑のかからない）他の自殺方法があるでしょ！」

私「あなたには自殺する人の気持ちがわからないでしょ！」

60位客「じゃあ、あんたは自殺したことがあるのか！」

私「あるよ。首も吊ったし、腹も切ったよ！」


そのうちに、店の店長が中に入って
「まぁ　まぁ～」

と言うことになった私は店を出ました。



以上は、酔っぱらいの馬鹿な話だけかもしれません。

でも、私はイマイチ納得できない相手の言葉があります。

「では、そういうあなたはどうなの？（自分のことは棚に上げてー）」


この言葉は日常でも、口論になると相手を黙らせる常套手段として、よく口走る言葉です。
相手への反論、応酬話法です。


でも、私は、このフレーズは正規の反論ではない、卑怯な言い方だと思っています。

今日の場合でしたら、相手は私に自殺したことがあるのか？と聞きました。
その質問によって、私は自分が自殺未遂をしたことをその場で大ヤケに言うことになりました。
彼はそれで納得？したかもしれませんが、私は彼のせいで、言いたくないことをいうハメになりました。
彼には、私をそう言い締めたことに責任など感じてはいないでしょう。


相手の逆手をとって質問するのは、私は正しい話合いの仕方だとは思いません。

私の1月1 日

昨年亡くなった兄貴の家に行き線香をあげる。
嫁さんが1人でいた。
一時間ほど話す。

隣にある私の家に行き、妻より年賀状をもらう。
2枚。2枚とも業者からの挨拶の年賀状だった。

実家に行って、仏壇に線香をあげる。
そこに跡取りの甥っ子が嫁さんを連れて現れた。
嫁さんとは初対面。
綺麗で素直そうな感じのいい娘だった。

母のいる介護付き老人ホームへ行く。
痴呆がすすんでおり、話の最初の頃は息子の私だとわからず。本人は親戚の見舞い客が来たと思っていたようだ。
帰るときに、

「また来てくださいよ。楽しみにしていますから」と言われた。

私も
「また会いに来るのを楽しみにしてるよ。だから風邪を引かないで元気でね」

と言って老人ホームを後にする。


ひとりで正月を過ごす人もいる。

でも、誰にでも今年が良い年となりますように。