【親父の話】
私が子供の頃、親父は夕飯の席でいつものように晩酌をしていた。
その日の酒の肴は母が買ってきた豚足。
親父は「旨い、旨い」と言いながら上機嫌で皿いっぱいの豚足を平らげた。
次の日の朝ー
親父は起きてきながら「おかしい?おかしいな?」
と首を傾げている。
母が「どうしたの?」
と親父に尋ねると、親父は不思議そうに言った。
「おかしいんだよ。グラついていた歯があったんだけど、朝起きたらその歯がないんだよ…?」
【子の話】
もう20年も前のことだが私の話。
私は煎餅が好きだ。
その夜、いただいた高級な煎餅を食べながら酒を飲んでいた。
海苔の付いた胡麻の混じった煎餅はとても美味かった。
高級な煎餅だから1枚1枚透明の袋に入っていた。
テレビを観ながら無造作に袋を破って煎餅を口に入れた。
「この海苔、硬いなぁ?」
それでも何とか噛んでいると、今度は"ガリ"っと小石を噛んだような音が。
「何ぁんだ、胡麻も硬いじゃん。外見だけの高級煎餅かい」
そう思いながら一生懸命噛むものの、一向に海苔が噛みきれない。
「何か変なものでも混ざっているのかな?」
そう思い、口の中の煎餅を出してみた。
その時はじめて私は事態を悟った。
高級煎餅は1枚1枚袋に入っているだけでなく、その袋には1つ1つ乾燥剤(透明な丸い粒)が入っていたのだ。
私はそれに気づかず煎餅と乾燥剤の袋を一緒に食べてしまった。
運悪く口から出てきたものは海苔だと思って一生懸命噛んだクシャクシャの乾燥剤の袋だけ。中に入っていた乾燥剤の粒はもうお腹の中に入ってしまっていた。
乾燥剤を食べても大丈夫なのか?
イヤ、そんな筈ない!
私は慌てた。
夜だったこともあるが、私は行きつけの病院へ取り敢えず直ぐに電話した。
私「乾燥剤を食べてしまったんです!」
看護婦さん「とにかく直ぐに"吐かせて"下さい。」
私「子供じゃないんです。私なんです!」
看護婦さん「……」
次の日、軽い下痢で治まった。
私が子供の頃、親父は夕飯の席でいつものように晩酌をしていた。
その日の酒の肴は母が買ってきた豚足。
親父は「旨い、旨い」と言いながら上機嫌で皿いっぱいの豚足を平らげた。
次の日の朝ー
親父は起きてきながら「おかしい?おかしいな?」
と首を傾げている。
母が「どうしたの?」
と親父に尋ねると、親父は不思議そうに言った。
「おかしいんだよ。グラついていた歯があったんだけど、朝起きたらその歯がないんだよ…?」
【子の話】
もう20年も前のことだが私の話。
私は煎餅が好きだ。
その夜、いただいた高級な煎餅を食べながら酒を飲んでいた。
海苔の付いた胡麻の混じった煎餅はとても美味かった。
高級な煎餅だから1枚1枚透明の袋に入っていた。
テレビを観ながら無造作に袋を破って煎餅を口に入れた。
「この海苔、硬いなぁ?」
それでも何とか噛んでいると、今度は"ガリ"っと小石を噛んだような音が。
「何ぁんだ、胡麻も硬いじゃん。外見だけの高級煎餅かい」
そう思いながら一生懸命噛むものの、一向に海苔が噛みきれない。
「何か変なものでも混ざっているのかな?」
そう思い、口の中の煎餅を出してみた。
その時はじめて私は事態を悟った。
高級煎餅は1枚1枚袋に入っているだけでなく、その袋には1つ1つ乾燥剤(透明な丸い粒)が入っていたのだ。
私はそれに気づかず煎餅と乾燥剤の袋を一緒に食べてしまった。
運悪く口から出てきたものは海苔だと思って一生懸命噛んだクシャクシャの乾燥剤の袋だけ。中に入っていた乾燥剤の粒はもうお腹の中に入ってしまっていた。
乾燥剤を食べても大丈夫なのか?
イヤ、そんな筈ない!
私は慌てた。
夜だったこともあるが、私は行きつけの病院へ取り敢えず直ぐに電話した。
私「乾燥剤を食べてしまったんです!」
看護婦さん「とにかく直ぐに"吐かせて"下さい。」
私「子供じゃないんです。私なんです!」
看護婦さん「……」
次の日、軽い下痢で治まった。