2022.11.24撮影
4週間留守にして日本から帰宅すると、庭は落ち葉に埋もれていました。上の画像に見られるような落ち葉の敷石を通って、玄関まで歩きました。
この画像の中央の柿色の落ち葉は、カエデの落ち葉。カエデと言っても、日本で普通に見られるカエデとは異なる種です。
今日は、まず、日本で一般的に見られるカエデの葉の形について、まとめてみたいと思います。カナダで一般的に見られるカエデの葉の形については、明日になります。
2022.09.09撮影
わたしたち日本人が思い浮かべるカエデの葉の形というと、
・手の形
・5〜7本ぐらいの「指」に分かれている
・切れ込みの深さは、種や園芸種によりそれぞれ
・縁にギザギザはあるが、突起はない
だと思いますが、いかがでしょうか。
直前の画像のカエデが確かにイロハモミジだ、とは言えませんが、多分、イロハモミジです。そして、イロハモミジだとして、どの園芸種かはわかりません。
学名:Acer palmatum
英名:Japanese maple「日本のカエデ」
和名:イロハモミジ(いろは紅葉)
ムクロジ科(Sapindaceae)カエデ属(Acer)
カエデは、ムクロジ科(Sapindaceae)カエデ属(Acer)ですが、以下、記載から省略します。
2022.09.09撮影
これもイロハモミジだと思います。画像の右下半分ぐらいを見てくださると、葉の形が見えやすいと思います。
イロハモミジの学名は Acer palmatum です。Acer palmatum の palmatum は「手の形のような」という意味で、葉の形を形容します。
イロハモミジは英語では Japanese maple「日本のカエデ」と呼ばれ、英語圏で人々が日本原産のカエデと言えば思い浮かべるのは、このイロハモミジです。
Wikipedia英語版に、イロハモミジの千種以上の園芸種から、葉の形のバリエーションが数種に絞られて載っています。どうか、それらの画像をご参照ください。切れ込みが指のように入り、突起がない、というのがよくわかります。
2013.05.07撮影
イロハモミジは英語で Japanese maple「日本のカエデ」と呼ばれるのですが、それとは別に、学名で Acer japonicum「日本のカエデ」と呼ばれるカエデがあります。それは、和名では、ハウチワカエデ、と呼ばれるカエデです。
学名:Acer japonicum
英名:Fullmoon maple「満月のカエデ」
英別名:Downy Japanese-maple「(羽毛のように)柔らかい(葉の)日本のカエデ」
和名:ハウチワカエデ(羽団扇楓)
上の画像も確信はないのですが、多分、このハウチワカエデのものです。実際、葉に羽毛のようなものがあり、柔らかいです。
ハウチワカエデの葉の形も、イロハカエデの葉の形同様、指のように切れ込みが入り、ギザギザ以外に突起がありません。ハウチワカエデの葉は、イロハカエデに比べ、指が短くて、手の平が広いですけど。
2013.05.07撮影
上の画像のカエデも、種が何かと確とは言えないのですが、次のあたりかな、と思います。
学名:Acer circinatum
英名:Vine maple「蔓(つる)カエデ」
和名:ツタカエデ(蔦楓)
植物学的に、葉の形がどう定義され、実際の種の葉の形がどう同定されるか、までの知識は、わたしにはありません。でも、このカエデ Acer circinatum の葉の形は、palmatum「手の形のような葉の」グループに入れられています。
palmatum「手の形のような葉の」グループのカエデは、イロハモミジ(Acer palmatum)を代表に、東アジア原産です。アジア外が原産の唯一の種が、この Acer circinatum だそうです。
Acer circinatum が最も近縁なのは、指の細いイロハモミジ(Acer palmatum)ではなく、手の平の広いハウチワカエデ(Acer japonicum)。それは、葉の形を見ればうなずけることです。
明日はカナダのカエデの葉について見てみます。
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