2022.09.09撮影
昨日は、日本の一般的なカエデの葉の形についてお話ししました。
典型的に、ラテン語で palmatum「手の形のような」と形容されるカエデのグループが、東アジアに産します。日本のイロハモミジ(Acer palmatum)を代表とします。
上の画像は、多分、イロハモミジ(Acer palmatum)の園芸種、もしそうでなくても、palmatum「手の形のような」グループのカエデのひとつです。
昨日、記事の冒頭に掲げました画像をもう一度ご覧ください。これが、カナダの典型的なカエデの葉の形です。
2022.11.24撮影
日本のカエデの葉の形とカナダ(に限りませんが)のカエデの葉の形を比べてみると、
日本(palmatum グループ)
・「指」が比較的はっきりしている
・縁にギザギザがある(場合が多い)
・突起がない
カナダ(非 palmatum グループ)
・「指」が比較的はっきりしない
・縁にギザギザがない
・突起がある
カナダで一番有名なカエデの種は、メープルシロップを採取するサトウカエデ(Acer saccharum)ですが、わたしには、自分で写したサトウカエデの手持ちの写真がないので、他の種で例示します。
これは、カエデ2種を掛け合わせた園芸種です。これの葉っぱがうちの前庭を埋め尽くしているのです。
2022.11.26撮影
園芸種(非 palmatum グループ)
学名:Acer truncatum x A. platanoides ‘Pacifiic Sunset’
英名:Pacific Sunset Maple「太平洋の日没のカエデ」
Pacific Sunset Maple(英文)
親種1(palmatum グループ)
学名:Acer truncatum
英名:Shandong maple「(中国)山東のカエデ」
原産:北部中国
親種2(非 palmatum グループ)
学名:Acer platanoides
英名:Norway maple「ノルウェーのカエデ」
原産:東欧、中央、西アジア、ノルウェー、ロシア
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それでは、Pacific Sunset Maple「太平洋の日没のカエデ」の葉っぱの「スライドショー」をどうぞ。
まだ黄色い葉
2022.11.28撮影
赤みの差してきた葉
2022.11.28撮影
赤の模様が出ている葉
2022.11.28撮影
赤い葉
2022.11.28撮影
バンクーバーでは、多分気温の下がり方に影響されるのだと思うのですが、非 palmatum グループのカエデの葉の多くは、木についている時には黄色くなるだけで、赤くなるのは落ち葉になってからです。そして、落ち葉になってから時間が経って古くなったのは、茶色くなります。
よって、同じくカエデの落ち葉でも、以下の画像のように、色の異なった葉が混じることになります。(画像中の赤、黄色の葉っぱ全てがカエデの葉、というのではありません。)
画像中の敷石の両脇に、緑の大きめの「手の平のような」葉っぱがありますが、これらは、ヘレボルス(Helleborus)各種。1月の終わりか、2月の初めには、咲き始めます。
2022.11.24撮影
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