芋子「芸能人YouTuberが急増しています」
小野「素人YouTuber終了のお知らせだね。そりゃ芸能人は元から知名度があるんだから、すぐに視聴回数もチャンネル登録者数も稼げる。視聴者も限られた時間の中で選別して観ているのだから、選択肢に素人YouTuberの入る隙は無くなっていく」
芋子「ただ、個人的に芸能人YouTuberに求めるものは2つあります」
【芸能人YouTuberに求めるもの】
(1)芸能人にしか出来ないことをせよ
(2)編集は自分か他者かを明言せよ
小野「(1)はこのブログでも以前、川口春奈さんのチャンネルを例に挙げていたね」
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芋子「現在放送の大河ドラマにも(エリカ様の代打で)出演している大人気女優が、ただ里帰りするだけの動画をUPするのは勿体無いと言いたいのです」
小野「確かに、女優なら演技力の高さを見せる動画だったり、あるいはドラマの撮影現場の裏側にカメラを回すとか、素人YouTuberには決して真似出来ないことをやるべきだよね」
芋子「似たようなことがアイドル界隈にも起きています。実はAKBグループ(卒業生含む)だけでもかなり多くの人がYouTubeチャンネルを開設しているのですが、素人YouTuberの真似事をしている人が一部見受けられ、ファンの一部は『こんなことやる為にアイドル辞めたのかよ』と悲しんでおられます」
(↑こんな素人にも出来ることを、芸能人YouTuberに求められているのだろうか?)
小野「ところで(2)が良く分からないんだけど」
芋子「個人的には編集は原則自分ですべきだと思います。しかし芸能人は忙しい方も多いので強制はしなくても良いでしょう。ただ、編集を委託するからには、まるでテレビを観ているかのような完成度の高い動画に仕上げて欲しいのです。とにかくあらゆる方法で素人との差別化を図るべきです」
小野「確かにそれもあるし、僕の考えとしては、自分で編集している動画はその人の個性が出て良いと思う。編集を委託するということは、それだけでアイデンティティを一つ失うからね」
芋子「つまり、芸能人YouTuberを評価する上で、自己編集なら『編集のセンスと、そこから感じ取れる個性』が評価材料になるし、他者編集なら単純に『完成度の高さ』で評価します。全く意味が違ってくるので、正確な評価をする為にも編集は誰がしているのかを明記して欲しいのです」
小野「今回は、ここまでを踏まえた上で、芸能人にしか出来ないことをしている芸能人YouTuberの中から、芋子がおすすめ上位5組をピックアップしてくれたそうなので、聞いてみようじゃないか」
芋子「今回はあえて2019年以降にチャンネル開設した新参者限定でランキングを発表します」
小野「まあ、カジサックやフワちゃんなど数年前から始めている人は、面白ければとっくに話題になっていて、ここで紹介しなくても皆知っているだろうからね。最近は芸能人YouTuberが多すぎて、その中に埋もれて話題にならない芸能人も多くなってきたし」
<特別賞1>江頭2:50(エガちゃんねる)
開設日:2020/2/1 動画数:11本 登録者数:167万人
芋子「惜しくも上位5組に入れなかった3組を特別賞としています」
小野「その1組目はエガちゃんか。開設から僅か9日で登録者数100万人達成したよね。日本人では某アイドルグループに継ぐ2位の速さ」
芋子「いや、そのグループはMV垂れ流しているだけですから。一応言っておきますと、アーティストがMVをUPしているだけのチャンネルはYouTuberとは言えないので当然除外しています」
小野「じゃあエガちゃんが実質1位だな」
芋子「100万人って大変なことですからね。まだ日本に189チャンネルしか存在しません。しかもそれは同じ人のサブチャンネルも含めてですので、実質150組くらいしか居ないのでは?」
小野「その100万という数字を10日未満で達成だからな。もっと上位でも良いんでないの?」
芋子「確かに内容は面白いんですよ。まるで昔のテレビが帰ってきたような過激なことに挑戦しています。ただ、だとしても人気がありすぎるのです。内容以上に視聴率が付いてきた昔のキムタクドラマみたいな不思議な感覚なので、これを上位にするのは危険な感じがしました」
小野「それで特別賞という形で落ち着いたわけか」
<特別賞2>ロンドンブーツ1号2号(ロンブーチャンネル)
開設日:2019/12/1 動画数:38本 登録者数:30.9万人
芋子「特別賞2組目はロンブーです。淳さんが相方の復帰する場所を用意しようという想いから開設しました」
小野「その相方の亮さんが復帰して間もないので、このYouTubeチャンネルの方向性がまだ定まっていない感じもするね」
芋子「なので現時点では特別賞とさせていただきましたが、今後次第では化けると思います」
小野「僕は淳さんならやってくれると信じているよ」
<特別賞3>夏菜(なつなかん)
開設日:2019/5/23 動画数:25本 登録者数:15.9万人
芋子「最後の特別賞は、川口さんとの対比で、女優YouTuberはこうあるべきだという例として夏菜さんを挙げました」
小野「ドラマや映画撮影の裏側を語ったり、モデルの西山茉希さんをゲストに呼んだりと、確かに芸能人にしか出来ないことをしているね」
<5位>渡部建(アンジャッシュ渡部のYouTube)
開設日:2019/12/24 動画数:12本 登録者数:8,450人
芋子「いよいよランキングに入りましょう。5位はホメ渡部こと渡部建さんです」
小野「あったんだ、知らんかった。グルメや高校野球、恋愛の裏技など、自分の得意分野を教える実用的な動画になっているね」
芋子「これはもっと評価されて良いと思うんですよ。実用的な情報を提供する芸能人YouTuberはまだ少ないので目の付け所は悪くないし、そのジャンルの中で頂点に立てる日がいずれ来るかも。イマイチ伸び悩んでいるのは、参入が遅すぎて埋もれてしまったのかもしれません。あとは編集を委託している割には、クオリティーがそんなに高くないのも原因なのか? BGMもありませんし」
小野「なんかリアルな評価になってきたぞ(笑)」
<4位>柏木由紀(ゆきりんワールド)
開設日:2020/2/2 動画数:6本 登録者数:9.36万人
芋子「4位は唯一のアイドル枠、AKB48現役メンバーの柏木由紀さんです」
小野「これも始まって間もないね。アイドルYouTuberは今やごまんと居るけど、意外にもこの人を選んだ理由は?」
芋子「凄いのは、今のところ全部、アイドルにしか出来ないことをやっているのですよ」
小野「確かに握手会の様子や、音楽番組収録に向けてのダンスレッスンなど、そんなのばっかだね」
芋子「本人的にはチャンネル登録者数を気にしないつもりでいるらしく、YouTubeに対して大きな情熱を抱いているわけでもないのですが、実は企画の発想力を持っているのかもしれません」
小野「逆にそれくらい気楽なほうが良い動画になるのかもしれないね」
<3位>霜降り明星(しもふりチューブ)
開設日:2019/7/9 動画数:231本 登録者数:56.9万人
芋子「3位はM-1、R-1優勝経験のある芸人コンビ・霜降り明星です」
小野「7ヶ月ちょっとにしては動画数多いね」
芋子「『風俗あるある』を芸人ならではの視点と話術で語るなど、面白い企画が多いです」
小野「ただネタを見せているだけの芸人YouTuberが多い中で、企画で頑張っているのはお見事」
<2位>藤田ニコル(藤田ニコル)
開設日:2019/2/23 動画数:35本 登録者数:61.7万人
芋子「自分で編集している芸能人YouTuberを1人は入れたかったので、藤田ニコルさんをあえて2位にしました」
小野「内容だけならNMB48の女子力お化けこと吉田朱里さんの二番煎じかもしれないね」
芋子「それでもイベントや雑誌撮影の裏側を公開したりと、柏木さんのように自分にしか出来ないことを積極的にやっています」
小野「編集について補足すると、例えば↓こういう動画を編集するの凄い大変だからね。元の素材が長ければ長いほど、シーンの選別に多大な時間を費やすから。努力補正も含めてこの順位なら、決して間違っていないんじゃないかな」
<1位>中田敦彦(中田敦彦のYouTube大学)
開設日:2019/4/19 動画数:279本 登録者数:非公開(2019/9/4に100万人達成済)
芋子「1位はオリラジのあっちゃんです」
小野「渡部さんのような実用的動画の成功例だね」
芋子「講義の撮影の為に事前に勉強しまくっている中田さん本人の努力ももちろんですが、編集者が不明とはいえ動画の完成度もとても高いです。まさにテレビを観ているかのよう。テレビ仕事も減らすほどYouTubeに命を懸けているらしいし、これぞ芸能人YouTuberの鑑と言えるでしょう」
小野「雑誌『日経エンタテインメント』の『テレビ証券』でも取り上げられていたね。業界人も認めるYouTubeチャンネルである」
(※補足:たまたまチャンネル登録者数の多い順になりましたが、そういうランキングではなく「おすすめ度」のランキングとなっています)
<総評>
芋子「ランキングを振り返りますと、意外にも芸能人ならではの発想力で面白い動画になっている人が多いですね」
小野「むしろ芸能人のほうがYouTuberに向いているんじゃないかな(笑)」
芋子「素人YouTuberの皆さん、負けないで下さいね。悔しかったらそんな芸能人の発想力をも上回る企画を考えれば良いだけなのですから」
小野「YouTube全体が更に盛り上がるきっかけになるなら、芸能人の参戦も悪くないのかもしれないね」