78回転のレコード盤◎ ~社会人13年目のラストチャンス~

昨日の私よりも今日の私がちょっとだけ優しい人間であればいいな

◎RYTHEMの二人の雰囲気が何か前と……イヤ何でもない

2009-12-13 05:46:21 | もはやチラシの裏レベル
ファミマTカードのクレジットの審査に落ちた。



まあ過去に他のカードの支払い遅延を何度もしてきたから(滞納は決してありません)
ブラックリストにも入っちゃってるだろうし当然といえば当然なのだが
こうやって結果として表れると何だかショックである。


手元に届いたのは、クレジット機能の無い、ただのポイントカードに過ぎないファミマTカード。


この際だから使いまくることにした。

ファミマはもちろん(まあ最近は滅多に行かなくなったが)、TカードとしてTSUTAYAやガソリンスタンドでも使用してポイントを貯めまくる。

夢は牛角で、貯まったポイントだけで支払うこと(マテ



ちなみに普通のTカードとどう違うのかと言うと、
ファミマで火曜と土曜にファミマTカード会員限定で安くなる商品がある。






……………



(ただそれだけ?)

◎アスペルガー症の疑いがあると宣告されて2年半……

2009-12-07 00:34:30 | 思ったことそのまま
このブログにその病名が出てきたのはおそらく1~2回しかない思う。

最近はあまり気にしないで生きているつもりだ。



だが、精神科医に初めて宣告されてから約1年間の当方は、それはそれは酷かった。



パニックだった。

何か失敗しても病気のせいにしていた。

「何でもっと早く病気に気付いてくれなかったの?」とキレて親を困らせたこともあった。

(幼少期に気付いていれば今後次第で治せるかもしれない病気だと知った当時21歳の当方は後悔していた)

重度か軽度かは知らないが、そんなのは関係なく、

“ワタシハ、ショウガイシャ”

そうとしか思えなかった。

形式的には障害者でも、施設の世話にはなれず、一般人が生きる社会に紛れて“正常者”として生活しなければならない。

当時はそういう考え方しか出来なかったのだから、そりゃ生きるのが苦しかった。

「ふざけんな!」

事あるごとに、大勢の通行人の前で何度も発狂した。

理性という言葉を完全に忘れていた。

パニックだった。





前職に就いてからしばらくは、自分が病気持ちであることを何度も自覚した。

考え方が普通の人と違う。
理解力が無い。
空気が読めない。
コミュニケーションが上手く取れない。

それら全てを病気のせいにしていた。

辛かった。

自分に自信が持てなかった。





仕事で大失敗したある日、会社にずっと隠していた病気の件を、上司Aにだけ打ち明けた。

隠しているのが辛くなったから。
正常者という仮面を脱ぎ捨てたかったから。



だが、状況は何も変わらなかった。

当然の事だった。

今では打ち明けた事を後悔すらしている。





それからだ。病気のことを考えないで生活しようと決めたのは。

仕事が出来ないのは病気のせいではない。
仕事で悩んでいる人はいくらでもいる。
当方だけが特別ではないのだ。





そして今。

今の仕事は、僅かながら、当方に確かな自信をつけてくれた。

当方でも出来る。

病気のことを一切気にせず仕事が出来るし、「こいつ病気なんじゃね?」と思う人は誰一人としていない。



そう、2年半前にあの病名を宣告されたのが嘘であるかのように。





病気のせいにして自分の行動を正当化していたのは本当に昔の話。

1年以上も前から、そんなことは一切無くなっていた。

そりゃ理不尽なことは何度もあるし、
納得できずに人のせいにすることは何度もあっただろう。

それも場合によっては間違いだろう。

ただ、病気のせいにしていないことだけは確かだ。



今、胸を張って言えること。

“ワタシハ、ショウガイシャデハナイ”

◎綿矢りさの『蹴りたい背中』を読んでみた

2009-12-01 05:10:03 | 小説30冊読破への道
──いためつけたい。蹴りたい。愛しさよりも、もっと強い気持ちで。

レベルの低い周囲と合わせるのが嫌で、
教室で自ら孤立している高校1年生の女子・長谷川初実(ハツ)と、
同級生で同じくハブられた半ば引きこもり男“にな川”の2人の物語。
にな川はオリチャンという雑誌モデルの大ファンで、
彼女に実際に会ったことがあるというハツに強い興味を抱き、
会った場所を聞き出すためにハツを自宅に招待する。

===

何を今更という感じだが、
読んでた時間返せと思った『さくら』の反省を生かし、今回はちゃんと賞を受賞した=プロに認められた作品を選んだ。
予算の都合でブックオフの100円コーナーから選出したため微妙に昔の作品だが、
120万部も売れた“事件”として歴史に刻まれているれっきとした第130回芥川賞受賞作品であることは周知の事実。
これなら間違いないと思った。

で、読んでみた。










※以下、本格的なネタバレです。










「え、これで終わり?」と思った。

140ページ(※単行本版のページ数)もあってハツとにな川の関係は何も進展しない。
物語の終盤を3行で説明すると、

オリチャンは所詮アイドルで、どんなに近づいても手を伸ばしても届かない存在であることを知ったにな川、絶望。
それを見たハツ「ざまあw」
終了

え? って感じ。
ハツをオリチャンのライブに誘ったにな川の心境は?
それをOKしたハツもまんざらではないのでは?
にな川のハツへの気持ちは最後まで不明のまま終わり、
ハツはにな川のことを「愛しい」ではなく「蹴りたい」という気持ちで締めている。

この解釈は読者に委ねるということなのだろうか。
さっぱり意味不明な当方が出した結論は「まあハツがドSということで」(マテ





そしてハツと絹代も……かつての親密な仲を取り戻そうで、取り戻せずに終わる。
絹代もハツの同級生で、中学時代の親友でもあるのだが、今はハツよりも他の女子グループと話すことが多い。
ハツは絹代の笑顔が“好き”で、絹代も自分のグループにハツを勧誘するほどなので別に仲が悪くなったわけではない。
絹代と二人きりでいたいハツと、レベルの低いグループを優先する絹代。
中学時代に親密だった2人の間には微妙な壁が出来ていた。

そして、絹代も交えて3人でライブを見に行き、にな川の家に2人が泊まることになった時のこの流れ。

>「にな川が(オリチャンに近づこうとして)怒られちゃったのは哀しかったけど、こんなふうに
>泊まって話せたりして楽しかったね。あー、今日のこと、早くみんなに話したいなあ。」
> 暗闇の中に絹代の言葉が浮いて、ぼうっと光る。みんな。そうか、今こんなに近くで話
>しているというのに、絹代にとっての世界は、私やにな川ではなく、彼女のグループの
>“みんな”なんだ。長い夏休みは私の絹代の間にさらに距離を生むだろう。そしてその夏
>休みの先に続く、ひたすら息苦しい二学期。

そう、2人の間の壁は最後まで取り除かれることはなかった。
というか、140ページに些細な、でも色々な出来事がありながら、結局何も進展していないのだ。




にしても、孤立するハツの描写はあまりにもリアル。綿矢氏の実話ですか? と疑いたくなるぐらい。
しかし、描写はリアルなのだが、ハツというキャラクターが微妙に非現実的で共感できなかった。

陸上部所属で男みたいな太もも。
無印良品のコーンフレーク売り場で、周囲の視線をよそに全種類試食して朝食代わりにするのが“日課”。
ファッションに全然興味がなく、ライブの日の服装は“虫取り網が似合いそう”。

男勝りにしても無理があり過ぎないか?
それとも昨今の男たちはこういう女性に萌えるのか?(んなのドーデモイー



とまあナンダカンダ言っても表現が面白かったし、
140ページという圧縮された容量のおかげで無駄に長い『さくら』(約400ページ)の時のような退屈感を味わわずに済んだし、

要は「面白かった」です(ナンジャソリャ