今週末は、天気が悪く予定が狂いました。昨日に引き続き小雨がぱらつく天気で、トランスボックスの塗装が出来ません。
そこで、今日は、かなり以前にレストアし、しかもアップグレードしたトランジスタアンプCoral A-7について載せたいと思います。
Coralは、今は無き会社ですが、スピーカではかなり有名な会社でした。BETAやFLATシリーズのフルレンジや、H-100シリーズのツイータなど、古いオーディオマニアで知らない人はいないのではと思います。私も同社のH-105というツイータを16歳の時に購入して音がいいのでいまだに持っています。
A-7はそのCoral製のアンプになります。ちなみにスピーカのA-7は米アルテックのものになり、本アンプとは関係ありません^^;。
あまり細かいスペックはわかりませんが、オーディオの足跡によると、出力は25W+25Wもあったようです。トランジスタはすべてゲルマニウムのものだったので、かなり古い製造年代と思われ、同足跡によると1965年頃と出ています。価格からも当時はかなり高級品だったようです。
入手したものは、音が出たか出なかったか、かなり前なので忘れましたが、こういう古いアンプはトランジスタが壊れてしまってはいけませんので、音だし(電源を入れる)前に中身の状態をよく確認する必要があります。
早速御開帳です。
内部は、それほどひどい埃はありませんが、放熱穴のある部分は埃が積もっています。こういうのは作業性確保のため、掃除機などできれいにしましょう。
その後部品を確認すると、案の定、電解コンデンサは変えた方が良さそうでした。
電コンに限らず、古いオイルコンでもゴムパッキンのものは、既にシールの機能を失っていると思われますので、有無を言わさず全交換です。特に電コンの場合は、見た目良さそうでも容量抜けなども考えられます。
次にアンプ基板を確認してみます。
アンプ基板は、片chずつまとめられており、大量の電コンが見えます。中でもひと際大きなコンデンサがあり、これが出力用のカップリングコンデンサです。25V800μF程度のものだったと思いますが、今では同容量でもこんなに大きな形はしていません。
出力段のトランジスタは、上述のオーディオの足跡では「2SB425」とのことですが、ついているものは東芝の「2SB26A」でした。
アンプ部の基盤を見てみます。
上記ご覧のように、ゲルマニウムトランジスタ数石で増幅し、各段のカップリングもパスコンもほとんど電コンで行っているようです。ただ、一部、緑の平べったい直方体の部品が見えますが、これはフィルムコンでした。どの部分に採用しているのか忘れましたが、これも交換対象としました。
この基板上のコンデンサはすべて交換となります。
交換に当たっては、多少グレードアップを行うため、カップリング部分は、出力段の大容量のものは除いて、近い容量のフィルムコンにし、パスコン部分は個体電解コンデンサ(OSコンや、タンタルコン)を使用することとしました。
早速交換です。交換に使用したフィルムコンで一部容量が大きく大型のものは、工夫して何とか収めるようにします。また、上の写真のように一部オイルコンも使われているようでしたので、これもフィルムコンに交換しました。
ということで、交換後の様子を載せます。
交換前はこんな感じでした。
交換後は、かなりカラフルになりました。
あと電源部分ですが、これはまた次回にでも載せたいと思います。
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