‘月日は百代の過客にして行きかふ年もまた旅人なり’
という書き出しの紀行文“おくのほそ道”は江戸時代に俳人・松尾芭蕉によって書かれました。
江戸・深川の地に移り住んだ芭蕉は
俳人としての活動を続け、
おくのほそ道の旅もこの地から出発したと言われています。
ということで深川特に小名木川と隅田川の合流地点付近
には松尾芭蕉ゆかりの地として様々な史跡がありました。
まずは隅田川のほとりに
小さな“芭蕉記念館”があります。
入館料は100円。
入り口には‘草の戸も・・’の句碑が立っています。
内部は芭蕉やその他俳人達の句や
昔の深川の地図などが展示されていました。
狭いながらにも庭園も併設されていて、
滝や池、祠があり癒しスポットです。
庭園から隅田川の方へ出ることもできます。
記念館より小名木川方面に少し歩くとあるのが“芭蕉稲荷”。
ここに“芭蕉庵跡”の碑が建っています。
が、当時の芭蕉庵の正確な場所は分かっていないらしく、
大正時代に津波があったとき
このあたりから“芭蕉遺愛の石の蛙”が出土したために
ここが有力地として建てられたらしい。
石の蛙がごろごろしていました。
ちなみにその石の蛙は記念館に展示されています。
‘古池や 蛙飛びこむ 水の音’
芭蕉稲荷から歩いてすぐの所には
芭蕉記念館分館の“史跡展望庭園”が
石の階段を登った先にあります。
こちらは昼間なら誰でも入ることができます。
池も椅子もありなかなかこだわりのある庭園。
高台に位置しており、すぐ目の前が隅田川です。
園内で待っているのは
芭蕉翁像。
この像がまたハイテクで、閉園したあとの午後5時に
自動で隅田川の方を向くらしい!!
そしてライトアップされるそうです。
一度は見てみたい気もします^^
庭園からは隅田川そして清洲橋が見えました。
芭蕉さんと現代都市との対がまたなんとも面白いです。
この庭園のすぐ下の隅田川沿いの遊歩道にも
芭蕉の句のレリーフが設置されているので散歩がてら見て歩くのいいかもしれません。
次回は
採茶庵跡
を訪れます。