相生駅を定刻通りに発車した列車は、山々に抱かれた田園地帯を走っていきます。
相生〜岡山間では3つの路線が走っていて、1番海側を走っているのが赤穂線。
忠臣蔵で有名な赤穂四十七義士ゆかりの地である播州赤穂や、
備前焼の里として知られる伊部を通ることでも知られています。
真ん中を走るのは山陽新幹線。
山の多いエリアをトンネルで貫通させているため、
相生〜岡山間を最短の16分で結んでいます。
もっとも山側を走っているのが、今回乗車している山陽本線。
敷設されたのは明治時代に遡るため、線路は山を避けてわずかな平地を進みます。
相生から2つ目の上郡駅からは智頭急行線が分岐しています。
鳥取方面へのアクセス路線として1994年に開業した第三セクター鉄道で、
関西方面からのスーパーはくと号が、岡山方面からスーパーいなば号がそれぞれ乗り入れています。
相生〜上郡駅間の区間運転をする列車があるため上郡駅までは毎時2本、この先は特急を除けば日中は毎時1本の運転本数です。
上郡を発車して、次の三石駅までの間が兵庫県と岡山県の県境。
人家も少ない船坂峠を越えれば岡山県に入ります。
【その6】へ続く