
7.24
夜の新宿駅。
人の少ないホームに上がって、
ここから新潟向かう夜行列車に乗る。
旅立ちはどきどきするともにちょっぴり寂しい気持ちになるな。
これがまた好きだ。

7.25
朝起きて窓の外を見ると田園風景だった。
しばらくすると終点、新潟駅に着く。
まだ時刻は5時にもなっていない。
でももう夏だからすでに空は明るかった。

いったん、新潟駅から新津という駅まで戻り
羽越線の電車を待つ。
きれいに整備された駅前にはコンビニがあり
朝飯とおつまみを買ってホームに戻るともう入線していたので、
窓側の席に腰を下ろした。

新津駅を発車した羽越線の列車は
越後の田圃の中を走り抜けます。
田圃を抜けると次は海。
見たこともない風景、
これもまたどきどきしますよね。

11:31
酒田で乗り継いでついに終点・秋田に到着。
ここから次に乗る奥羽線が発車するまで90分以上もあったので
駅前を散策。
旅先で出会うとホッとする“イトーヨーカドー”
秋田店は閉めてしまうらしい、
これはとても残念なことだ。
13:19
青森行きの列車に乗って
今日の終点、弘前へと向かいます。

16:20
長かった列車旅も終わり。
青森県・弘前駅に到着。
津軽三味線の発車メロディーが鳴って
列車が去っていった。
確か4ヶ月前、弘前に到着した時もこのホームだったっけ・・・
久しぶり、弘前。

弘前駅前から100円循環バスに乗って
降りたのは市役所前。
バス停の目の前には弘前観光館がありました。
思ったよりデカイ建物で驚いた。
この建物を中心とする追手門広場には様々な
スポットが密集していました。

観光館の奥にあるこの可愛らしい建物、
図書館だったらしい。
その前は喫茶店や下宿だったらしい。
ゆえに築100年以上あるらしい。
弘前もなかなか歴史のある街なんだ。

旧図書館の裏手にあったのが
ミニチュア建造物群。
弘前市内に古くからある建造物が
小さくなって集合していた!
建物の下には小さな人も・・
なんだか不思議な気分。
東武ワールドスクエアに行ってみたくなりました。

追手門から入った弘前城。
ゆっくり歩いて10分、天守閣を発見。
ついた頃には開館時間が終わっていたので
入ることはできず残念・・・・
弘前城といえば中学の英語の教科書に
のっていたような、、

またここへ辿り着いてしまった。
これは弘南鉄道という電車の駅です。
前に来た時は大鰐温泉から帰ってくるときに使って、この駅に着いたときには
優しいような切ないような気持ちになってしまった。
こういうとこ好きなんだよなぁ、
モダンな都会駅とか何もない無人駅とかと違って
独特の雰囲気を出している。
地元の人の足としてこれからも頑張ってほしいですね。

中央弘前駅から程近く、
五重塔を望める緑地公園で犬を発見!!
今回の旅で会いたかった奴のひとつ。
こいつ、AtoZ Memorial Dogは
ココ弘前出身の芸術家、奈良美智の展覧会を記念して作られた立体作品。
後ろのレンガ倉庫の番犬のようですが、
なかなか可愛らしい。
しっぽがビンビンにたっててなんとも楽しそうです。
近くまで行って触れることもできました。
奈良美智の犬が青森にもうひとついるんですが、
それはまた別のお話。

日常でも、旅先でも欠かすことができないのは本屋。
旅先でも観光地扱いになってしまいます。
本屋はいつ行っても楽しいですよ。
見つけました。弘前でも!
紀伊國屋書店。
東北の本屋は何がいいって東北の本が売ってるのがいい!!
色々情報収集させていただきました。
夜のお供の本を買ってしまった。

1日目、ホテルに到着。
ホテルの名は“スーパーホテル”
なにがスーパーかって言うとそりゃあもう・・・・
これでまずは一段落。
1日ぶりにゆっくりと食えるご飯。
といってもこんな感じ。
マトリョーシカ見たいにもう一つ小さいの買って来ればよかった。
ちょっと後悔。

食後の一時。
普段はあまり見ないがテレビを見た。
地方のCMってなかなか面白い。
チャンネルを変えると“トイ・ストーリー2”がやっていた。
あの緑色の妖怪みたいな奴は可愛いと思う。
テレビに飽きた後は本屋で買った本を読みながら夢の中へ・・・

ついに2日目の朝が来た。
この日はホテルから弘前駅に出て、電車で青森駅へ。
弘前と青森間も30分以上あるから驚きだ。
青森駅は終着駅ムードを漂わせていた。
早速、駅周辺を散策することにした。

青森駅から海のほうへ向かって歩くと、
青函連絡船の八甲田丸を見つけた。
青函トンネルがない頃にはここからこれで北海道に渡ったらしい。
そんなことをしてたのも私の生まれる前の事で、
今は博物館になっている。

ついに現れた巨大三角形。
こいつが約54億円を投じて青森が造った
観光物産館。
高層階の出っぱってるところは展望台で、
一階にはお土産屋が、
中間階にはその他もろもろが入っているらしい。
ホテルから見たら光ってるんだから驚いた。

海辺に並んだテント、
その中に見えるのはあの“ねぶた”ではないか。
これが“ちらりねぶた”だ。

ところ変わって、下北駅前。
青森駅から東北本線に乗って、野辺地駅で2両編成のディーゼル車、大湊線に乗り換え。
終点の大湊駅のひとつ前、ここ下北駅で下車。
ここは本州の最果て・下北半島だ。
ココからはバスで霊場、恐山へ

下北駅を出発したバスは
むつバスターミナルを抜け、山道へ。
乗客は私を含めて5人ほど。
冬季は閉鎖すると言うその山道をバスはゆっくりと登っていく・・
ところどころ、道の端にお地蔵様が見える。
これはバスの音声ガイドによると
まだ車がこの山に通っていない頃、
恐山に向かう人々の目印だったという。
そんなことを聞くと、森の中に当時の人たちが見えるような気がして
不思議な気持ちになったりします。

誰もいない
もし世界に果てがあるのだとしたら
こんな景色だろう。
と思った
そこでは時間が止まり、
空がいつもより大きく見える。
世界の果て、
それはあちら側の世界なのだろうか。

下北駅に戻って野辺地行きの列車に乗ると
車内は学生と観光客で席はいっぱいだったので、
先頭車で陸奥湾を眺めた。
雑誌などで見て思ってたより海が近い。
これだけで観光名所になりそうだ。

今日もまた弘前駅に帰ってきた。
日も沈んでだいぶあたりは暗くなってきて
ネオン輝いている。
弘前駅前は都会的なのに
ざわついた感じはないし
寂しい感じもなく
とても居心地がいい。
恐いお兄さんたちもいなかった。
将来はこんな街に住みたいと思う。

2日目の夕食はかなり豪華。
一人で食べる飯というのは寂しくなりがちだが
イトーヨーカドー弘前店のおかげでそれがなくなった。
しかも飲み物まで付けて500円以内に収まった。

ついに迎えた3日目。
当初の予定は五能線で十二湖へ行って
青池を見たかったのだが
朝の天気予報では昼から雨の予報・・・
なのでルートを変更して
途中の鯵ヶ沢まで行くことに。
弘前駅のホームに行くと
リゾートしらかみ号が待っていた。
この列車は別に指定席券を買えば乗れる。
さあこれで鯵ヶ沢を目指そう。

乗り心地がやたらにいいリゾートしらかみ号。
窓が大きいのは車窓が魅力の五能線ならでは。
愛用の620ちゃんはテーブルにおいて、津軽のりんご畑を眺める。
五所川原駅からは津軽三味線の生演奏が先頭車で行われた。
偶然にも座席が先頭車の先頭だったので
目の前で演奏が行われた。
なんか得した気分・・・!
最後の演奏が始まると窓の外に日本海が広がった。

三味線の演奏が終わって列車は鯵ヶ沢駅に着いた。
駅から出ると小さなロータリーがあった。
ここから向かうはとあるイカ焼き屋さんである。
街のパンフレットをもらって、
重たい荷物はコインロッカーに入れ、
さあ出発!!
これから雨なんていうのはうそのような青空だ。

海辺の公園にアジサイが咲いていた。
もうすぐ8月だっていうのに・・
やっぱりこっちとは時期が少し違うのでしょうか、
今年は鎌倉にアジサイを見に行けなかったから
鯵ヶ沢のアジサイ(通称・あじあじさい)はとても綺麗で見とれてしまった。

駅から歩くこと1キロ弱
歩道の小さななだらかな坂道を上りきると、
“あじがさワールド”
が広がっていた。

鯵ヶ沢駅から歩くこと15分・・
五能線の上を橋で渡った先についに現れたのは
ぶさかわ犬・わさお
今ではテレビに雑誌にとりあげられて
話題沸騰中の秋田犬だ。
今回、鯵ヶ沢に訪れたのもわさおに会うため。
暑いのか、ずっと日陰にいたままだった・・・

それにしても暑いので
わさおの家近くのコンビニでパピコを買った。
パピコは美味い。
しかし今回はひとりパピコ。
“どうぞ”する人はいない・・
贅沢なのか寂しいのか、
たまにはいい。

パピコも食べ終わって
鯵ヶ沢駅についてしばらくすると
弘前行きの普通列車の改札が始まった。
ここから次はどこへ行こうか、

進行方向右側に岩木山が見えている。
しかし段々と雲に覆われ始めた・・
夏らしい、大きな雲。
車内の冷房と窓から差し込む日光で
気持ちいい温度だった。

五能線でうたた寝をしてしまったら、すっかり眠くなってしまったので
その日は早めに宿に帰って、ゆっくりすることにした。
今回のホテルは青森駅から徒歩五分ほどのビジネスホテル。
部屋でテレビを見るだけではつまらないので
駅ビル4・5階に入っていた宮脇書店で
稲川淳二のすご~く恐い話のマンガを買ってしまった。
ホテルでは夜ご飯を食べて、テレビを少し見て
淳二読んで寝た。

翌朝28日。
青森とも今日でお別れ。
最後に巡るのは遺跡と美術館。
青森駅前から運転免許センター行きのバスに乗ること30分弱、
遺跡公園前で降りる。
目の前には遺跡ではなく、大きな博物館が現れた。
それは遺跡関連の博物館、
なんと入場料無料だった。

なんの遺跡なのかというと
ここにはあの教科書に載っている
三内丸山遺跡があるのだ。
博物館内のトンネルを抜けると縄文時代にタイムスリップできる。

遺跡公園と道路を挟んで隣に
青森県立美術館があって、
ここにはあおもり犬がいる。
こいつも弘前出身の奈良美智作だ。
美術館の地下の犬小屋のような所にたたずんでいた。
ちなみに入館料払わずに近くまで会いにいける。

青森県を後にして
東北線で東京を目指す。
八戸、盛岡、一ノ関と乗り換えて
気がつけば日は暮れていた。
真っ暗な松島海岸を横目に
仙台駅に到着。
最後はここで一泊する。

最終日、
仙台駅から再び東京を目指す。
今回は東北線ルートではなく、
常磐線ルートで行く。
車内は恐ろしく空いており
快適だった。

古淵駅の改札を出て
4泊5日青森旅も終わった。
大概は自分の町に帰ってくると懐かしいものだが
今回は終わってしまって少し寂しくなった。
初めてで2泊以上の旅行をして気づいたのは
3日目あたりから現地での居心地が良くなってしまうこと。
旅行先が青森という自然に囲まれたすごしやすい場所だったからかもしれない。
今回行くことができなかった
青池や竜飛岬、奥入瀬などにもいつか行ってみよう。