点字の父 生誕200年 毎日新聞より
うちでは新聞を取っていないのですが、昨日コンビニに入ったとき、なんとなく見た入り口の新聞売り場の見出し欄が気になり購入してきました。
現在も使われている6点点字の生みの親、フランス人のルイ・ブライユが、200年前の1月4日に生まれたそうです。昨年から点字の講習を受けていることもあり、なんだかとても感慨深いものがあります。節目の年に点字と関わっていられることに感謝。
講習を受けるにあたりいただいた資料の中で、点字の歴史やブライユの生い立ちについて知った訳ですが、その源流は、戦場で夜間、情報を伝達するするために考えられた軍事用暗号だったようです。これには驚きました。
本文中にも触れられていますが、国立民族博物館の広瀬さんが述べられている『点字力』という考え方に、私もうなずけるものがありました。
講習を受けたあと、家で復習する合間にも、漠然とではありますが、日本語や英語など、各国それぞれに持つ言語のそれと同じく、点字も言語のひとつであり、視覚障害者というハンディキャップを持っている人だから使うという考えだけで留めておくのはもったいない奥深さを持ったものだと感じました。
晴眼者(せいがんしゃ:眼の見える人)であっても、普段読んでいる墨字(すみじ:通常晴眼者が読んでいる手書きや印刷された文字)は、暗がりの中では読むことが出来ないけれど、点字であれば、指先が眼の代わりとなって読み取ることが出来ます。こんな便利な文字が他にあるでしょうか。
点字は、読むときは左から右へ、上の行から下の行へ、凹凸の凸面を指先でなぞって読み取る文字です。ということは、点字を起こす時は、右から左へ、凹凸の凹面を作っていくわけです。打ち込みが終わってから、間違いがないかどうか確認作業が肝心な訳ですが、講師の先生は、『点訳してはいるけども、点字が読めないではかっこ~悪いので、確認のときもできるだけ凸面から読むように練習してください』と言われます。が、これがなかなか容易ではないんですね。打ち込んだ点の位置と逆になっているため、頭の中がコンガラガル訳です。これを克服するには、“慣れ”あるのみかな。
これまた本文に触れられていますが、最近ではインターネットの普及や、各種音声ソフトの開発によって“点字離れ”が見受けられうるそうです。実は、点字の素晴らしさに触れながらも、パソコンがこれだけ普及している現代で、果たして点訳って必要なのだろうか・・・と心の中で自問しながら勉強しています。この答えは、この先のパソコンでの点訳作業を学習してからでないとわからないし、それよりも、実際に視覚障害者の方々が何を必要とされているのか、実際の生の声を聞くことでしか見えてこないだろうなぁと思っています。
ちょっとかじったくらいで点字のことを語るのはおこがましいとは思いつつ、ブライユさんの功績を読んで思いついたことを書いてみました。