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検証3・松尾貴史コラム◇官邸工作の安倍首相辞任劇・同情心で責任追及弱める腐心/少数派

2020年09月10日 | 政治情勢1
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検証3・松尾貴史コラム◇官邸工作の安倍首相辞任劇・同情心で責任追及弱める腐心

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■首相は国民の命と生活を守る義務があり早めに辞任し後進に委ねるべきだった
まず投稿者の率直な意見は、「病気で辞めるのにそれでも文句を言うのか!」の一部世論に反論します。病気そのものを、云々言っているのではないのです。首相の激務は分かりますが2006年の辞任に続き、病気を理由に再び同じことを繰り返し、突然、政権を投げ出したことです。言いたいことは持病を持っているなら、何よりも自分自身が状態を十分に分かっているはずです。であるならば国民の命と生活を守るべく首相の義務として、とことん悪くなる前に早めに辞任し、後進に委ねるべきだったのです。6月から8月28日の辞任会見まで、国会も開かず国民の前に出てこず、コロナ対策も無策、これでは一国の責任者の振る舞いになっていません。そもそも病気悪化も、己の政策誤りが原因です。さて松尾貴史氏のコラム内容は、政権の過ちを隠し、辞任を同情心・礼賛にすり替える官邸の仕掛けがあったと解釈できます。

毎日新聞の日曜版、「松尾貴史のちょっと違和感」というコラムから抜粋した記事をご紹介します。松尾貴史氏はコラムの中で、痛烈な批判をしています。ぜひお読み下さい。
*タイトル付け、文章の省略化、補足は投稿者によるものです。


 ↓ ↓ ▽松尾貴史氏のコラム

■病気とは別問題として政権の度重なる非道な政治には追及の手は緩めてはいけない
安倍晋三首相の記者会見での辞任表明は、何の感慨もなかった。 <省略> 安倍氏には「責任を痛感する」 「責任は私にある」など、さも潔いような口ぶりだけは何十回も見せつけられてきたが、責任を全うしたり、責任を取ったりすることはただの一度もなかった。持病の潰瘍性大腸炎が悪化したという理由での辞意は、憐憫(れんびん)の情が湧く人も多いのか、安倍氏にねぎらいの言葉をかけるべきだなどの言説が噴出した。ひどいものでは、元国会議員の女性(投稿者補足1:下記)が、首相を批判した芸能人に対して「選挙に出て、総理を経験してから言ってもらいたい」という、それこそ空前絶後のシュールな発言をしていた。首相を経験しなければ、首相を批判できないというおかしな理屈がどこにあるのか。批判できる人は、日本には海部俊樹・細川護熙・村山富市・森喜朗・小泉純一郎・福田康夫・麻生太郎・鳩山由紀夫・菅直人・野田佳彦の各氏合わせて10人しかいないとは驚いた。こんなことを言う人が国会議員だったことも驚きである。

病気の人に対していたわるのは当たり前だが、安倍政権が8年近くに及ぶ長期間続いてきた結果、憲法9条の解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認した安全保障関連法、特定秘密保護法や、公文書改ざん、記録の廃棄、弱者切り捨て、憲法違反、公職選挙法違反、政治と税金の私物化――。その他の非道な政治も含めて病気とは全く関係のないことであり、病気が長引こうが治ろうが追及の手は緩めてはいけない。2015年には、安倍政権によって施行された難病法で、「軽症」と診断された難病患者が助成の対象外にされてしまった。辞める、とは言ったけれども、まだ実際には辞めておらず、それから2週間は安倍氏が居座り、大手のマスコミからさらなる注目を集め続けることになる。これは、河井克行・案里夫妻の問題や、野党の新党結成から目をそらすことに大きく寄与することになるが、このあたりの情報操作も相変わらず巧みだ。

■「正常な判断ができない」と言いながら憲法に抵触する重大問題に関与
側近たちの「休んでほしい」アピールから程なくしての長時間検査、そして辞任表明の記者会見。しかし、その職には新たな首相が誕生するまではとどまり続けて、アテンションプリーズ(注目してください)。まるで広告代理店(投稿者補足2:下記)が、情報のリリースのタイミングを取り仕切っているかのような流れだ。その彼が、首相在任中に敵基地攻撃能力を保有する意向を固めたとの報道があった。責任を果たすのが難しくなったので辞任すると言った者が、憲法に抵触するような重大な問題に関与するのはおかしくないか。もう辞めるから責任を問われるのが最小にできるという安心からなのか、これほど無責任かつずる賢いやり口は到底許されるものではない。「正常な判断ができない」と言いながら、こういう危険ないじり方を最後っ屁のように繰り出す人間性を問う。

菅義偉官房長官が、自民党の次期総裁選に出馬すると表明した。全国の党員に石破茂元幹事長の人気が高いので、党員票を数えない形の両院議員総会の投票で菅氏に決まりそうな予測が立っている。菅氏はかつて自身のブログで、東日本大震災後の民主党の代表選について「議員の投票だけで代表を選ぼうとしています。民主党内で政策論争はほとんど見られず、候補者は民主党議員の顔色をうかがい、多数派工作に終始しています」と書いていた。党員投票をしない民主党を無責任だと言っていたのに、今の変節は醜い。密室談合によって数合わせで菅氏に決めて、形は議員投票で「決定」し、「菅首相」の下で解散、総選挙のシナリオになりそうだが、総選挙を想定しているのに党員投票をする余裕はないというのは、ご都合主義にも程がある。

■見苦しい官邸演出と御用コメンテーターによる安倍失政・逃げ辞任を隠す発言多数
投稿者補足1/元国会議員だった金子恵美(めぐみ)氏が、TBS「サンデー・ジャポン」で発言したとされる内容。保守色が強い番組なので、政権支持者・安倍シンパのタレントが、過去から今に至るまで次々と臆面もなく右翼思想を披露して騒動になる。金子氏は議員代表制の趣旨が全く分かっておらず、国民世論の声を無視する安倍思想を援護する“安倍チルドレン”だったことを証明、今は落伍者(落選)。余談ですが金子氏が議員当時、夫の宮崎謙介・国会議員が不倫問題を起こした。彼女並みにレベルを下げてモノを言えば、あなたとは異なり夫に不倫されたことがない女性や一般男性は文句を言うな!ということか・・・(苦)
補足2/松尾氏が皮肉・遠回しに言っているのであろう、官邸広報担当は2代連続で「電通」から派遣されている。詳しくは別途投稿しようと考えているが、給付金の中抜きなどで明らかになった政府と電通のズブズブの関係、世論操作(誘導)など、事実上、官邸の一部の部署は電通が取り仕切っている。お手の物でしょ!

投稿者総括>安倍首相はこの8年間、NHKを始め民放TV局や新聞社の社長・幹部との会食が毎年10回以上(政権初期の頃は年40回以上)も繰り返された。メディアは委縮し、十分な政権批判しなくなった。テレ朝・TBSに、政権批判を続ければ電波権(放送免許)を剥奪する=放送局自体取消、と恫喝した。逆に右翼寄りの読売・日テレ・フジテレビなどは、安倍首相自ら出演。一方、田崎史郎氏を代表として、政権擁護するジャーナリスト(本来はそういう立場の人間はジャーナリストとは呼べないが)・タレントたちと、税金を使って会食や接触を増やしている。田崎氏は安倍首相や官邸から高級寿司・高級料理を奢られることから、田崎スシローと言われている。投稿者としての要点は、安倍辞任劇は政府取り巻きと官邸によって「演出・脚色」(ストーリー化)されたと考える。多くの心あるメディアも、そう分析している。多くの御用ジャーナリスト、タレントを駆使して、病気で辞める首相に対し、同情心・残念感を煽って「2つめの演出」を図り、失政を擁護・投げ出しを和らげる役割と効果を狙ったものと思われる。それを見抜けぬようになった国民も情けない。

Sankoub
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Ntopkeiji

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