少数派シリーズ/政治情勢(赤旗だより)
八代氏に続き加藤官房長官までが共産党「暴力革命」発言、野党各党がデマ発言に批判
■公党に対して事実無根のデマを重ね事実をゆがめた加藤長官の発言は到底容認できず

投稿はしんぶん赤旗を活用しております/加藤勝信官房長官が9月14日の記者会見で、日本共産党に対して「暴力革命の方針に変更はない」などと事実無根のデマ攻撃を行いました。先週末放送のTBS番組「ひるおび!」で八代英輝弁護士が同様のデマ発言をして幅広い人たちから厳しい批判を浴びています。それに続いて菅義偉内閣の要役とされる官房長官がデマ発言をしたことは極めて重大です。日本共産党は、「暴力革命」なるものを党の正規の方針にしたことはただの一度もありません。事実をゆがめた妄言は絶対に許されません。加藤氏は、「政府としては日本共産党のいわゆる『敵の出方』論に立った暴力革命の方針に変更はないと認識している」と述べました。全く根拠のないデマです。

日本共産党は、社会を変える道筋にかかわり、過去の一時期に「敵の出方」論という説明をしましたが、その内容は、どんな場合でも平和的・合法的に社会変革の事業を進めるという一貫した立場を明らかにしたものです。「敵の出方」論を悪用し、「暴力革命」の方針などという攻撃は成り立ちません。志位和夫委員長は党創立99周年記念講演会(8月)で「『敵の出方』という表現だけをとらえて、日本共産党が、あたかも平和的方針と非平和的方針という二つの方針をもっていて、相手の出方によっては非平和的方針をとるかのような、ねじ曲げた悪宣伝に使われるということで、この表現は、2004年の綱領改定後は使わないことにしています」と表明し、第3回中央委員会総会(8日)は、同表現を廃棄することを全会一致で決定しました。これらを無視し公党に対してデマにデマを重ねる加藤氏の発言は到底容認できません。
■八代発言は共産党だけでなく市民と野党の共闘破壊を狙った攻撃だ・デマとウソを通用させるな

八代弁護士の「共産党はまだ暴力的な革命を党の要綱として廃止していない」(10日)という発言も極めて悪質です。日本共産党綱領にはどこにも「暴力的な革命」と書かれていません。批判を浴びた同氏は13日の番組で「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたもの」と居直りました。その閣議決定(安倍晋三内閣時の16年3月)などはデマです。公安調査庁は70年近く共産党を調査しましたが、「暴力革命の党」の証拠は何一つ発見できません。ないものはいくら探しても出るはずがありません。日本共産党が「暴力革命」と無縁であることは歴史の事実で決着がついています。

八代氏の妄言は、市民と野党の共闘を報じる中で行われました。日本共産党だけでなく共闘に参加している人たち全体に対する共闘破壊を狙った攻撃です。それは進展する市民と野党の共闘への政権側の危機感の反映です。野党共闘の一層の前進のためにも、デマを打ち破らなければなりません。自分の気に入らない相手をデマやフェイクで攻撃することは民主主義社会では決して許されません。加藤氏、八代氏のデマ発言に対して幅広い市民、各界の識者、立憲民主党や社民党の政治家などから批判が次々と上がっています。立場を超えて「反共イデオロギーが日本政治をダメにする」(ニューズウィーク日本版、14日配信)という指摘もでています。民主主義を守り、日本の政治を立ち直らせるためにも、デマとウソを通用させないことが不可欠です。
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■野党国対委員長会談で八代氏デマ発言「見過ごせない」と共産党の立場支える(上記・画像)

日本共産党の穀田恵二国対委員長は15日の野党国対委員長会談で、TBS系番組「ひるおび!」(10日放送)で八代英輝弁護士が「共産党は暴力的な革命を党の要綱として廃止していない」などと発言したことについて、「八代氏は自らのデマ発言について、綱領に書いていないことだったと認めて謝ることもしない。こういう形で公党を侮辱することは、民主主義の破壊であり、許すことはできない」と表明しました。これを受けて、立民の安住淳国対委員長は「このことは共通の認識だ。われわれも黙って見過ごすことはない」として、共産党の立場を全面的に支える考えを示しました。

また安住氏は、自民党総裁選報道の在り方や、今回のような事実を歪曲(わいきょく)した選挙妨害の発言について「場合によってはBPO(放送倫理・番組向上機構)への対応も考えなければならない」との考えも示し、「総選挙を目前にして国民を意図的にテレビが先導しかねない」と述べました。八代氏は10日の発言について、13日の同番組で、自身の発言を撤回するどころか「閣議決定された政府見解に基づいたもの」と正当化しました。八代氏の発言は、「暴力革命」という自公政権のデマ攻撃のうえに虚偽の発言を加える二重のデマ攻撃です。市民をはじめ、学者・文化人、立憲民主党の国会議員、社民党から市民と野党の共闘への攻撃でもあるとして、批判が広がっています。
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投稿者からのひと言/八代氏だけに留まらず、加藤官房長官までが共産党に対してデマ攻撃を始めた。投稿者は八代発言に対し1報・2報で散々申し上げたので、コメントは省略。そこで高千穂大学教授・五野井郁夫氏の文章(概要)をお伝えする。唐突な八代氏の発言は“自分の番組”を使って、五野井教授が仰るような野党共闘打破の目的(印象操作)があったと思われる。
『共産党は一貫して平和主義の政党であり、社民党同様に戦後民主主義と護憲の政党として主張してきた。公安調査庁もよく知っているはず、この間の共産党の綱領改定も実に熟知している。にもかかわらず暴力革命と結び付けようとするのは、公安調査庁が戦前の特高警察の流れをくんでおり、その組織文化が一因。共産党以外にも、政府に対して少しでも都合の悪い立場をとる者に対しては徹底的に調査・弾圧していく体質だ。それを利用して、政府やメディア知識人がデマを垂れ流していることはさらに悪質。「共産党」という言葉、「左」というだけで、暴力政党や暴力革命を起こすなどとレッテル貼りをして排除していくのは現代版の「赤狩り」。コロナ危機で安倍・菅政治への批判が強まり、総選挙に向けて野党の政策合意ができ、自公政権は危機感をもっている。そこで、とにかく共産党=暴力革命というレッテルを貼って、衆院選に向けた野党共闘の出はなをくじきたかった。メディアを使って一方的なイメージの操作をして、野党の票を減らしていこうという悪意を感じる。事実ははっきりしている。』
続報「ひるおび!」八代氏のデマ発言の謝罪、共産党が再抗議『弁解であり謝罪ではない』
「ひるおび!」八代氏・放送中に反共デマ『共産党は暴力的な革命を党の要綱として廃止していない』
ある方のツイッター|9月13日、八代氏・ひるおび番組中の謝罪にならない謝罪映像