少数派シリーズ/政治情勢(赤旗だより)
菅首相は長男の総務省官僚への接待問題解明に背を向け不誠実答弁が次々と
■首相の威光を借りた長男による官民癒着の接待は「おかしいこと」の典型
投稿はしんぶん赤旗を活用しております/総務省幹部が、衛星放送関連会社に勤務する菅義偉首相の長男から接待を受けていたことが問題になっています。国会で追及された首相はあれこれごまかしますが、無関係ではすまされません。総務相経験のある首相は同省に強い影響力があるとされ、長男は菅総務相の大臣秘書官でした。「一民間人」とはいえない立場です。首相は昨年20年9月の就任会見で、国民感覚から見て「おかしいことは直していかなければ」と力説しました。官民癒着の接待は「おかしいこと」の典型ではないでしょうか。首相は言明通り、徹底調査し、国民に説明すべきです。総務省幹部接待は『週刊文春』が報じました。谷脇康彦総務審議官、吉田真人総務審議官、秋本芳徳情報流通行政局長、湯本博信官房審議官が昨年10~12月に衛星放送などを営む「東北新社」の役員らから個別に接待されていました。
同社社員である首相長男は全ての接待に同席したとされ、総務省幹部は帰宅時にタクシーチケットや手土産を渡されたといいます。東北新社の子会社は、総務省に許認可権限がある衛星放送事業を運営しています。国家公務員倫理規程は、利害関係者から供応接待を受けることを禁止しています。一連の接待が禁止事項にあたる疑いは濃厚です。衆院予算委員会で秋本局長は、首相長男らと会食を認めたものの、「利害関係者ではないと認識していた」などと弁明しました。信じがたい話です。「調査中」「記憶にない」と述べ、説明を拒んでいることも重大です。武田良太総務相は、人事院の倫理審査会の調査後に「処分」するとしていますが、詳しい内容を語りません。
■長男は首相の威光を使った事業展開の思惑・総務省は首相の長男だから接待に応じた
菅首相は2005年に総務副大臣に就任し、06~07年は総務相を務めました。この間、大きな影響力を持ち、その力はいまも続いているとされます。大臣秘書官だった首相長男と、問題になっている総務省幹部との間に接点がなかったという方が不自然です。接待した側には、首相の長男という威光を使って事業を有利に運ぼうという思惑があったのではないか。総務省側は、首相の長男だったから誘いに応じたのではないか。普通の民間人は、総務審議官や局長に簡単に会えない上、長時間の会食などほぼ不可能です。今回の接待の背景は「首相の権威」の影響を抜きに考えられません。ところが首相の対応は総務省任せです。自身が長男に電話をした際も、事実を詳しくたださず、会社の調査に応じるよう言っただけです。自らの家族が関係し行政の公平・中立性を損ねた疑惑という認識がないのは深刻です。
首相は就任時に「世の中には国民の感覚から大きくかけ離れた数多くの当たり前でないことが残っている」と強調し、既得権益の打破をうたいました。その姿を国民は忘れていません。安倍晋三前政権下では、首相や家族に近い人物・企業が優遇された「森友」「加計」「桜」疑惑が噴出し、解明はいまも決着していません。これらの疑惑では、官僚の忖度(そんたく)や情報隠蔽(いんぺい)なども大問題になりました。コロナ禍で政治への信頼が極めて重要な時に、接待問題で国民に新たな不信を広げた菅政権の姿勢が厳しく問われます。
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それに伴う接続文章等の修正・タイトル付けを行いました。
投稿者からのひと言/長男は、放送事業を行う東北新社の社員。総務省は、放送事業の許認可権を持つ所管省庁。菅首相は予算委で、長男は「別人格」などと言い逃れようとした。しかし長男と総務省の関係を取り持ったのは菅首相本人であり、菅首相の長男だからこそ総務省幹部が接待に応じたと見る。接待した昨年20年10~12月は、東北新社が株主であるスターチャンネルの更新時期だった。まさしく官民癒着、公私混同に他ならない。森友学園に際する、安倍首相の威光を借りた昭恵夫人の行動を彷彿とさせる。一方、菅首相は学術会議には厳しく攻撃したにも関わらず、長男とは「別人格」として全く触れようともせず。他人に厳しく、身内に甘い構造の典型。森会長辞任問題で隠れてしまったが、大問題として追及が待たれる。
菅首相は長男の総務省官僚への接待問題解明に背を向け不誠実答弁が次々と
■首相の威光を借りた長男による官民癒着の接待は「おかしいこと」の典型
投稿はしんぶん赤旗を活用しております/総務省幹部が、衛星放送関連会社に勤務する菅義偉首相の長男から接待を受けていたことが問題になっています。国会で追及された首相はあれこれごまかしますが、無関係ではすまされません。総務相経験のある首相は同省に強い影響力があるとされ、長男は菅総務相の大臣秘書官でした。「一民間人」とはいえない立場です。首相は昨年20年9月の就任会見で、国民感覚から見て「おかしいことは直していかなければ」と力説しました。官民癒着の接待は「おかしいこと」の典型ではないでしょうか。首相は言明通り、徹底調査し、国民に説明すべきです。総務省幹部接待は『週刊文春』が報じました。谷脇康彦総務審議官、吉田真人総務審議官、秋本芳徳情報流通行政局長、湯本博信官房審議官が昨年10~12月に衛星放送などを営む「東北新社」の役員らから個別に接待されていました。
同社社員である首相長男は全ての接待に同席したとされ、総務省幹部は帰宅時にタクシーチケットや手土産を渡されたといいます。東北新社の子会社は、総務省に許認可権限がある衛星放送事業を運営しています。国家公務員倫理規程は、利害関係者から供応接待を受けることを禁止しています。一連の接待が禁止事項にあたる疑いは濃厚です。衆院予算委員会で秋本局長は、首相長男らと会食を認めたものの、「利害関係者ではないと認識していた」などと弁明しました。信じがたい話です。「調査中」「記憶にない」と述べ、説明を拒んでいることも重大です。武田良太総務相は、人事院の倫理審査会の調査後に「処分」するとしていますが、詳しい内容を語りません。
■長男は首相の威光を使った事業展開の思惑・総務省は首相の長男だから接待に応じた
菅首相は2005年に総務副大臣に就任し、06~07年は総務相を務めました。この間、大きな影響力を持ち、その力はいまも続いているとされます。大臣秘書官だった首相長男と、問題になっている総務省幹部との間に接点がなかったという方が不自然です。接待した側には、首相の長男という威光を使って事業を有利に運ぼうという思惑があったのではないか。総務省側は、首相の長男だったから誘いに応じたのではないか。普通の民間人は、総務審議官や局長に簡単に会えない上、長時間の会食などほぼ不可能です。今回の接待の背景は「首相の権威」の影響を抜きに考えられません。ところが首相の対応は総務省任せです。自身が長男に電話をした際も、事実を詳しくたださず、会社の調査に応じるよう言っただけです。自らの家族が関係し行政の公平・中立性を損ねた疑惑という認識がないのは深刻です。
首相は就任時に「世の中には国民の感覚から大きくかけ離れた数多くの当たり前でないことが残っている」と強調し、既得権益の打破をうたいました。その姿を国民は忘れていません。安倍晋三前政権下では、首相や家族に近い人物・企業が優遇された「森友」「加計」「桜」疑惑が噴出し、解明はいまも決着していません。これらの疑惑では、官僚の忖度(そんたく)や情報隠蔽(いんぺい)なども大問題になりました。コロナ禍で政治への信頼が極めて重要な時に、接待問題で国民に新たな不信を広げた菅政権の姿勢が厳しく問われます。
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投稿者からのひと言/長男は、放送事業を行う東北新社の社員。総務省は、放送事業の許認可権を持つ所管省庁。菅首相は予算委で、長男は「別人格」などと言い逃れようとした。しかし長男と総務省の関係を取り持ったのは菅首相本人であり、菅首相の長男だからこそ総務省幹部が接待に応じたと見る。接待した昨年20年10~12月は、東北新社が株主であるスターチャンネルの更新時期だった。まさしく官民癒着、公私混同に他ならない。森友学園に際する、安倍首相の威光を借りた昭恵夫人の行動を彷彿とさせる。一方、菅首相は学術会議には厳しく攻撃したにも関わらず、長男とは「別人格」として全く触れようともせず。他人に厳しく、身内に甘い構造の典型。森会長辞任問題で隠れてしまったが、大問題として追及が待たれる。