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ウグイスの初鳴き・スミレ開花など大半の気象庁「生物季節観測」が今年20年で廃止/少数派

2020年11月27日 | 気象・季節・暦
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ウグイスの初鳴き・スミレ開花など大半の気象庁「生物季節観測」が今年20年で廃止

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■動物23種全廃・植物は34種のうち桜・梅など辛うじて6種が観測継続
「ホーホケキョ」 鶯(うぐいす)の鳴き声、燕(つばめ)の颯爽とした飛行を見たのはいつの頃だったか?投稿者は東京・江東(こうとう)区に在住ですが、段々と自然界の動物や鳥などの声を聞かなくなってしまいました。ましてや植物ともなると、多くがTVや図鑑の世界しか見たことがありません。と言うのも、気象庁が1953(S28)年から植物の開花や動物・鳥などの初鳴き等を観測していた「生物季節観測」の大半が、今年2020年で終了することになってしまいました。下表のように、現在は全国の気象台・測候所58地点において統一した方法で、動物23種(24現象)・植物34種(41現象)を季節観測の対象にしていました。しかし動物は全廃、植物は、あじさいの開花、いちょうの黄葉・落葉、うめの開花、かえでの紅葉・落葉、さくらの開花・満開、すすきの開花の6種(9現象)だけが継続され、残りは観測が廃止されることになったのです。
*現象の表現/種によって、複数の観測がされること。さくらの場合は、開花と満開

気象庁によると、「生物季節観測」は季節の遅れ進み、気候の違い・変化を的確に捉えることを目的としています。しかし近年は気象台・測候所周辺の生物の生態環境が変化しており、植物観測においては適切な場所に標本木を確保することが難しくなってきています。また動物観測においては、対象を見つけることが困難となってきたそうです。東京の気象台管内では、鶯の初鳴きが2000年3月、ヒグラシは01年8月以来、観測されていないのです。気候の長期変化(地球温暖化等)及び一年を通じた季節変化やその遅れ進みを、全国的に把握することに適した代表的な前述の植物6種(9現象)だけが残されました。地球温暖化の進み具合が分かる動植物の観測が、その地球温暖化によって観測できなくなったことは、何とも皮肉なことです。気温上昇の比較数値は聞きますが、現実は想像以上に動植物への影響が進んでいるのです。もちろん気温だけでなく、人間による環境悪化による荒廃・連鎖的な自然崩壊など複合的な要因も考えられます。

■環境・自然界の変化記録は重要、NPO・環境団体などに依頼できぬものか?
桜の開花や満開はよくニュースやTV番組でよく紹介されますが、日本ならでは風情が感じられる動植物の“動向報告”が廃止されることは残念です。反面、これほど多くの動植物を観測しているとは投稿者も勉強不足でした。しかし一度にこれだけの対象を外すことは、性急ではないでしょうか! あるいは気象庁の予算と人員が毎年削減されており、HPにCMを載せる(不適切画像が検出・現在停止中)など、懐事情もあるのでしょうか? 不可解な感がします。もちろん鶯などの初鳴きが気象庁として防災の役割にはならないですが、人が地球上で生きていく上で、環境変化・自然界の変わり様を記録し続けることは重要と思います。標本木の維持が大変ならやや地域や範囲を広げて観測する、あるいはNPO・環境団体などに依頼する方法もあったと思います。厳格な正確性は欠いても、大枠で季節感の変化がつかめるのではないでしょうか。1度やめてしまったら、再開は不可能です。何とか、再考を願うばかりです。

今までの対象種  〇は観測が継続される種と現象
気象庁生物季節観測の情報 ←クリック!

植物34種 (41現象)
〇アジサイ開花  アンズ開花と満開  イチョウ=発芽・〇黄葉・〇落葉  〇ウメ開花  カエデ=〇紅葉・〇落葉  カキ開花  カラマツ発芽  キキョウ開花  クリ開花  クワ発芽と落葉  サクラ=〇開花・〇満開  サザンカ開花  サルスベリ開花  シダレヤナギ発芽  シバ発芽  シロツメクサ開花  スイセン開花  〇ススキ開花  スミレ開花  タンポポ開花  チューリップ開花  ツバキ開花  デイゴ開花  テッポウユリ開花  ナシ開花  ノダフジ開花  ヒガンザクラ開花と満開  ヒガンバナ開花  モモ開花  ヤマツツジ開花  ヤマハギ開花  ヤマブキ開花  ライラック開花  リンゴ開花

動物23種 (24現象) 
アキアカネ初見  アブラゼミ初鳴き  ウグイス初鳴き  エンマコオロギ初鳴き  カッコウ初鳴き  キアゲハ初見  クサゼミ初鳴き  クマゼミ初鳴き  サシバ初見  シオカラトンボ初見  ツクツクボウシ初鳴き  ツバメ初見  トカゲ初見  トノサマガエル初見  ニイニイゼミ初鳴き  ニホンアマガエル初鳴きと初見  ハルゼミ初鳴き  ヒグラシ初鳴き  ヒバリ初鳴き  ホタル初見  ミンミンゼミ初鳴き  モズ初鳴き  モンシロチョウ初見
*カタカナ書きでは味気ないですが、学術表記に従いました。改めて種を見ると、昔見た懐かしさと人生1度は本物を見たかった思いがします。

Sankoub
ツバメが軒先に巣を作るのは人間をガードマン代わりにして身を守るため
最近可愛いツバメを見なくなったと思ったら半分に減ってしまったそうだ

Ntopkeiji

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