探索・採集・飼育みたいな雑記的記録

北海道の自然探索と生物の飼育観察・採集記みたいなものを漫然と、かつ自己中心的に紹介するとかしないとか。

協調性があり自己主張しないお手本

2019年08月16日 | 未同定種


シャクガ科の一種
この子を見つけた環境は、海岸に近い場所という低地にもかかわらず、冷涼で高山植物が見られる。
そんな場所で見つけた蛾。
特殊な環境なので、この子も珍かもと撮影して調べてみたが、写真からじゃ高山性かそこら辺にいる陳腐種なのかすら判断できないレベルだった。
ホント、蛾は難しいね。高山性のシャクガはこのタイプの色彩が多いんだけど、もうどれも同じに見える。
調べるなら最低採集して展翅してみないといけないが、蛾の展翅はわたしの苦手とするところ。
うかつに撮影すると悩みが増える。


セスジガムシまとめ2

2019年02月16日 | 未同定種

前回記事のつづき
いい加減に同定していたセスジガムシを改めて確認してみた。

稚内市産
体長4.8mm
この子は前回の記事に載せた個体


石狩市産
体長4.8mm
稚内市産と特徴から同種と思われるが、資料を参考にするとエゾセスジガムシやクロセスジガムシの体長より大きいので該当しない。
キタセスジガムシの独特な特徴はこの個体にはない。


遠軽町産
体長5.5mm
亜高山帯の水溜まりで偶然採集した個体。
当初、微妙ではあるが上翅先端が反っていたので、中途半端なキタセスジガムシとしていたが、明らかに異なる。
これのどこがキタセスジガムシだよ!って、いい加減な当時の自分に言いたい。
ということはナニモンだ?ということで調べてみると、特徴からセスジガムシHelophorus auriculatus でないかと。
しかし資料にある分布域には北海道は含まれていない。
北海道に記録はないのだろうか?資料が乏しすぎる。
セスジガムシの仲間は、うかつに接してはいけないグループか?


セスジガムシまとめ

2019年02月13日 | 未同定種

昨年、石狩市と稚内市で採集したセスジガムシ
最初、同種のエゾセスジガムシだろうとそれほど気に留めなかったが、よく調べてみると違うようだ。

石狩市と稚内市で確認した種
体長は大型で5mm近い。
爪と「ふ節」末端部のみ黒いのが特徴。


稚内市で採集した種
体長は約3mm。
爪と「ふ節」全体が黒いのが前種と異なる。


側面(同サイズに修正)
上が大型種で下が小型種
前胸背板の側方部と前角に明瞭な違いが感じられない。
大型種は、キタセスジガムシの体長範囲内ではあるが、若干上翅先端が反っているが尖っていないのでに該当しない。以前に北大雪の亜高山帯で採集した個体(5.5mm)に似ている。同種ならどちらもキタセスジガムシではないのか?
小型種はエゾセスジガムシ、クロセスジガムシ、Helophorus orientalis(和名なし)が該当する。
おそらく陳腐なエゾセスジガムシだろうと思うが、確実に同定できる資料がないので、もうお手上げ。

このストレスを解消するため、明らかに上翅先端が反って尖っている「これぞキタセスジガムシ!」という個体を採集してスッキリしたい。


老眼キラー

2018年10月09日 | 未同定種


ダルマガムシの一種
2mmも満たない極小サイズ。
よく網の目をすり抜けなかった・・・というより、よく見つけたと思う。
見た感じはミヤタケダルマガムシHydraena miyatakei に似ているが、資料にはミヤタケダルマガムシの分布に北海道がない。
採集場所はサロベツ原野周辺の池。北方種や珍種のるつぼである場所なので、さぞかし珍であろうと調べてみたものの、ダルマガムシ属(Hydraena)の種類は意外に多く、その多くが極小で容易に同定できないので潔く諦めてあげた。