とりあえずエゾハンを飼育しているが、何を食べるのであろうか。
ゴミムシの仲間だから肉食性で、小昆虫を捕食したり、その死骸を食べるのだろうと推測できるが・・・
というわけで飼育を継続させるためにもいろいろ与えてみて、何が適しているのか確認してみた。
庭の害虫であるヒメクロオトシブミの死骸を与えてみたら早速食べた。
蛾の死骸をあげても食べた。
冷凍赤虫を与えても食べた。
結果、なんでも食べ、かなり貪食という事が分かった。食う子は育つ。
飼育の餌には困らなそう。
ちょっと気になるところがあって、探索の帰りにエゾハンミョウモドキの生息地へ
天候は曇りで時々雨が降っており、エゾハンを探すには全くもって適していない。
でも探す。それが「湿地エクスプローラー」だからだ。(なにそれ?)
環境は昨年と少し変わっていて、多く見られたトクサがほとんど見当たらない。
トクサを探す基準にしていたので少々戸惑ったが、湿地エクスプローラーたる者これ以上の動揺は無用。(だからなにそれ?)
何事もなかったように探索開始。
悪天候なので少々時間はかかったが、エゾハンは健在だった。
ヒメハンと棲み分けしているので、適切な場所で探せばエゾハンを効率よく探すことができる。
4個体見つけたところで、雨脚が強くなってきたので撤収。
晴れていれば、かなりの数を見つける事ができるだろう。
雌雄もそろっているし、気になる生態観察してみようかな。
顔アップ
ということで、調査報告でした。あとはよろしく!
6月上旬に採集したスミイロオオアラメハムシの幼虫を羽化させ、成虫となっても飼育は継続中。
いろいろと観察しているところ。今回はその経過報告。
飼育環境は、生息環境になるべく近い形にしており、床材には軽く湿らせた水苔を使用。
食草であるオオヤマフスマは採取困難な植物ではないので、探索に行った際にコンスタントに確保し続けている。
飼育していて分かった事
・後翅は退化していないが、飛翔することはできないっぽい。(北海産のセンチコガネみたいなものか?)
・食事以外で食草に留まることはほとんどない。
・夏の暑い時期は夏眠するっぽい。
・飼育が容易♪
夏眠中(と思われる)の個体
夏になるとほとんど活動しなくなり、水苔の中でじっとしている。
産地では夏場に確認できないことから、おそらく夏眠しているのであろう。
そして涼しくなる頃に再び活動し始め、産卵に至るといったところか。(これではなかなか見つからない訳だ)
ハムシには夏眠する種もいるので、このような習性は珍しいといったわけではない。
珍しいのはハムシを飼育している自分だ。
道東のいくつかの海岸を探索して、漂流物下に潜んでいる昆虫を探してみた。
ちなみに本命にはフラれている(またかよ)
でも海岸探索は場所によって、見つかるものが異なるので面白い。
アマモなどの海草や流木がたくさん打ち上げられているなら優良物件。
そんな海水浴に適さない海岸が、探索者のアミューズメントポイント。
キクイゾウムシの一種
同定できず。ゾウムシなの?これ?って感じ。
この種って海岸にもいるんだ・・・
クロキオビジョウカイモドキ Intybia niponicus
左が雄で右が雌。肥大した雄の触覚第2節が特徴的。
流木下でよく見かけた。稀らしいがホント?
カラフトオニヒラタシデムシ Thanatophilus lapponicus
水鳥の死骸下で発見。でも動かない・・・
おやまあ、死んでる・・・(家政婦は見た!の市原悦子さん風に)
まさに「ミイラ取りがミイラになる」状態。
完品なので標本にしました。
ツガルホソシデムシ Lyrosoma chujoi
流木下からこの子が出てきたとき、まさかのイソチビゴミムシか、もしくは近くの湿地から誤ってやってきたチビゴミムシ類かと思ったが、違和感あり。
触覚の形状がシデムシっぽいよね。
この子以外も探してみたが、陳腐なゴミムシダマシばかりだった。
謎のアブ
特徴的なのですぐに正体が分かると思ったが、調べても分からなかった。というか資料が乏しい。
クジラとかアザラシの背骨の一部かな。
モンスターの頭部みたい。団子鼻で愛らしい顔だ。
おそらく交渉次第で仲魔になりそうだが、レベルは低そうだ。
最近の湿地探索で見つけた生き物たち。
ちなみに本命には見事にフラれている。
ヒメイトアメンボ Hydrometra procera
かつて見たくて仕方がなかった魅力的な昆虫。
いざ探してみると珍種というわけではないが、見た目のか細さが存在の気配を消してしまうため、見つけ出すには苦労する。
動かなければ枯れた植物片にしか見えない。動くから見つかるのです。
今でも見かけるとちょっと嬉しいね。
ヒメミズギワアトキリゴミムシ Demetrias amurensis
ミズギワアトキリゴミムシよりも少し大きく、湿地の葦原に生息する。
原色日本甲虫図鑑には北海道のみ分布とあるが、どうやら本州にも分布しているらしい。本当のところどうなのだろうか?
ジュウクホシテントウ Anisosticta kobensis
ちょっとテントウムシっぽくないハムシ風の小型テントウ。
これも葦原でちょくちょく見かける。
あまり見かける種ではないので、さぞかし珍しいと思ったが、それほどではなかった。
ニセコチビゴミムシ Epaphiopsis (Epaphiama)
もちろん湿地にはいないが、多湿で冷涼な環境に生息する。
チビゴミムシ類の中では分布域は狭いが比較的簡単に見つけられる種。
記事にする機会がなさそうなので、おまけとして登場。