探索・採集・飼育みたいな雑記的記録

北海道の自然探索と生物の飼育観察・採集記みたいなものを漫然と、かつ自己中心的に紹介するとかしないとか。

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2018年05月31日 | ガロアムシなど掘削系探索

今回は東大雪と阿寒の山地の中間部にある陸別町でのガロアムシ分布調査。
ここでの確認の有無で、今後のガロアムシ探索の方針が変わる重要な探索と言える。

この日の天気予報は雨。
小雨ならブヨも出てこないし、気温も低いのでこの時期は歓迎だ。
数日前、38度以上の熱を出し、会社を早退して病院で点滴を受けてきたので、体力面でもバッチリ(ん?)


置戸町にて
な、なにぃ!人類はいつの間にワープ技術を開発したんだ!
東北へ行くときはここを通ればいいようだ。


人が訪れない山奥の林道をひたすら走り目的地到着。
意外に川幅が広かった。
エゾハルゼミも鳴かない雨天。ブヨが群がらないのはいいが、雨具を着用しているので蒸れる。


怪しい斜面を発見。
雨天は地面が濡れるので、どの斜面も怪しく見えてしまうのが難点。
見極めは表層に苔があるかどうか。


ちょっと掘ると、レンガ色というかピンク色っぽい層(岩盤)が出てきた。
なんだ?ここの地質。大丈夫か?
しかし、この岩盤はとても脆く、容易に崩れるため、亀裂や礫層になった部分が多く、ガロアムシ好みの空隙がいくつも形成されている。


たまに出てくるハチ。
晩秋、集まって礫層内で越冬しているが、これが出ると良い結果が出ない事が多いので、ハズレバチと呼んでいる。
ただ、環境としては最適で、ナガコムシもちらほら出てくるので、可能性ありと信じ掘り続ける。


エゾガロアムシ掘り出し成功。
若齢幼虫がたくさん出てくる。
経験上、若齢幼虫がまとまって出てくるときは、近くに産卵したと思われる雌成虫が出てくる事が多いが、成虫はその1個体しか出ない。


やはり出た雌成虫。(ピンボケ・・・)
そしてその後、成虫は出てこなかった。
本当はサンプルとして成虫を数個体(特に雄)確保したいところだったが仕方がない。
帰りましょう。
帰路の運転中、何回か豪雨にあった。林道を通って汚れた車が綺麗になればいいかと思ったが、意外に汚れは落ちなかったよ。

この探索で、さらに分布域を広げることができ、今後の分布域拡大に期待が持てる結果となった。
次回から、更に遠い未確認地域へ遠征予定。疲れた・・・


独裁的な庭の統治

2018年05月25日 | 自然探索記~採集記(道北)

自宅の庭にて。

今年もツツジの葉にヒメクロオトシブミが現れた。


今年は数が多く、後食された痕と揺籃が目立つ。
今まで恩赦で生息許可を与えていたが、食害が酷いので駆除を考えている。
とは言え、近所にはツツジを植えた庭が多く、駆除しても意味はないだろう。
昔はいなかったのに、どこからやって来たのやら・・・


揺籃はこんな感じ。
5~8mmくらい。


卵は1mm程度
わたしが食べるには小さすぎる。

この後、ツツジにはイラガが発生する予定。
オトシブミだけを特別扱いしてはいけないとイラガに告訴されかねないが、イラガは許さない。
それなのにアケビコノハは許すという理不尽な裁き。

我が家の庭に生息する生物はこの図に示した扱いをする。
(赤は駆除対象、黄は気が向いたら駆除対象)


側溝エクスプローラー2018

2018年05月23日 | 採集(側溝探索)


エゾハルゼミがちらほら鳴き出し、新緑の季節となった旭川。
本日も夏日で絶好の探索日和。
明日から気温が下がるらしいので、諸事情で希望休を取っていて良かった。


側溝エクスプローラーたるもの側溝探索は野外探索の始まりとしてふさわしい。
車から降りると、早速無数のブヨが歓迎の意を示す。わたしもそれらを叩き落して歓迎に応じる。
(ちなみにブログに「ブヨ」を書くとアクセスが増える珍現象がある。ブヨに興味ある人多いんだな・・・と思う今日この頃。このブログだけなんだろうか?)

側溝内には、アトマルナガゴミムシであろうゴミムシ達とヒラタシデムシが現れる。
エゾマイマイとヒメマイマイのカタツムリ類も多かった。という事は・・・

エゾマイマイカブリ
毎年のことだが、今年初のオサムシとなった。


キタオオルリオサムシ
この辺りはこの色ばっかり。キタオオルリオサムシで青系見てみたい。
ちなみに上が雄で下が雌。

下はおまけ

側溝脇に生えていたアザミにいたアオカメノコハムシ。
食痕がなければ、存在に気付かないでしょ。


キイチゴの葉にはシロオビナカボソタマムシがわらわらいた。
タマムシ類は気軽に探し出せない種が多いが、本種は探索にやさしい良心的タマムシだ。


牛歩探索

2018年05月17日 | ガロアムシなど掘削系探索

石狩山地(大雪山)以東のガロアムシの分布はどうなんだろうか・・・
それを昨年から調べているが撃沈続き。
今回も「おけと湖」付近を探してみたが、生息していそうな環境(沢脇の斜面に空隙のある礫層やガレ場)が全然見つからない。
無駄と判断し、早々に移動。
これでも譲歩したつもりだったが、さらに譲歩して大雪山に近づいて探してみることにした。

大雪ダム
この時期、雪解け水が流れ込むので湖は美しくない。


残雪ある石北峠の東側にある沢
一目見て、ガロアムシがいると確信。
やはりこういう環境じゃないと。


「ここだ、ここだ、ここがあやしい!」
小瓶の中のルースが騒ぎ出した!(誰?)


掘り始めて直ぐに降臨した今年初ガロアムシ。
掘り出しても不思議でないエリアではあるが、自分にとって北海道最東部生息地更新となる。
この後、数個体得られ、見た感じ大雪山東側の個体と同じタイプのようだ。

問題はここから東。分布が極めて怪しいエリアなので、苦難の探索が予想される。
あとは隔離分布している生息地を期待したいところ。


ハエトリグモ選り撮り見撮り

2018年05月15日 | 自然探索記~採集記(道北)

自宅の庭は、なぜかハエトリグモの種類が多い。
どれも種類は分からない。調べてもいない。
ハエトリグモはクモの中では肢が短いので気持ち悪さが半減され、動きも可愛いので女子高生にも人気だ(ウソ)

そこで、自宅の庭で見かけたハエトリグモを見つけ次第撮影してみた。

ハエトリグモ1
透明感のある淡黄色の種。


ハエトリグモ2
白髭さん。犬で言えばミニチュア・シュナウザー。


ハエトリグモ3
この子も白髭さんだ。
お尻から出ている糸は、運命のクモに繋がっていると言ってました。


ハエトリグモ4
この子は警戒心が強く、少しでも近づくと壁裏の隙間に逃げ込む。
しばらく待っていると出てきて、小さなハエに飛び掛かって捕獲した。
そしてわたしの気配を感じると、また壁裏に隠れ、次に出てきたときに食べ終えた餌を放り投げた。


4の正面
属性は闇だろう。


ハエトリグモ5
この子は初見か・・・な?
なかなかお洒落な模様で派手。


5を正面から撮影すると意外な発見。
肢の側面が蛍光色の青色で、熱帯魚的な美しさがあった。

まだ庭に潜むハエトリグモがいるかもしれない。