ひびのあれこれ・・・写真家の快適生活研究

各種媒体で活動する写真家の毎日。高円寺で『カフェ分福』をオープンするまでの奮闘記、イベント情報などをお伝えします。

京都嵯峨野→高山寺へ

2010年04月23日 | Weblog
京都は桜シーズンとGWに挟まれた閑散期。嵯峨野にあるアイトワ[http://www2.plala.or.jp/Machami/aightowa/]のエコライフガーデンの取材を済ませ、途中落柿舎の茅葺き屋根の渋い色味と菜の花畑の鮮烈な黄色のコントラストが眩しくて思わずカメラを向ける。大通りからタクシーに乗り込み、スカイウェイは使わず無料道路で15分ほどで高雄の高山寺へ到着(タクシー代2000円程度)。予想外に近かった!車窓からの風景も素晴らしく、山はツツジの紫、里ではしぶとくまだ花を咲かせている枝垂桜、そして新緑のやわやわしい緑が目を楽しませてくれる。とはいえ今日の京都は時折時雨れる冬のような1日。冬支度で大正解だった。

栂尾・高山寺は栄西禅師が明恵上人に茶を献上し、日本最古の茶園として天下に名を馳せた地。今も宇治の篤志家の方々によって茶園が守り継がれている。紅葉の時期は人で埋め尽くされる境内だが、さすがにこの時期の3時過ぎともなると閑散として行き交う人は片手で間に合う程度。しかも若い女性の一人旅が多い。歴女に人気スポットなの?そんな疑問も抱きつつ一目散に茶畑を目指す。それにしても、古刹の山寺らしい簡素美の世界。苔むした石段と杉の巨木に癒される。



この写真の左手に小さな茶畑発見!立ち入り禁止なので畑の中に入ることは出来ないが、雰囲気は充分に堪能できる。木々に囲まれて、すくすく新芽を伸ばしている茶の姿、何だか無性に愛おしい。どんな味わいがするのやら・・・。高山寺で作られたお茶は、献上されるものがほとんどだが、1部販売もされるそうだ。
国宝・石水院は上人時代の唯一の遺構。元学問所だったらしい。四方を新緑に囲まれ、野鳥の王国!蝉しぐれならぬ鳥しぐれ・・・。教科書でしか見たことのなかった明恵上人樹上座禅図、鳥獣戯画(複製)、伝運慶作・明恵上人愛玩の仔犬像も見応えがある。建築自体も素晴らしいが、建物の西側(?)の石燈篭と延段の庭園も美しい。燈篭の脇のシャクナゲが見事に咲き誇り、苔むした庭に色彩を添えている。清々しい空気で身体のアクを抜き、ふと気が付けばもう4時半過ぎ・・・。神護寺のかわらけ投げは次回に保留、かぁ。