福岡・大牟田『アロマサロンHijiri』 と『 Hijiri+』の日々

~教室と制作活動の記録と日々のあれこれ~

牛脂の精製(超マニアックな石けんレポ)

2015-10-31 | はんどめいど石けん
はじめにお断りしておきますが、今日のblogはマニアックな内容です。
ワタシ自身の覚書として また 一部のレアな方には役に立つ(かもしれない)メモのようなものです。
どうぞ興味のない方は さらっとすっ飛ばしてください。

話はおそらく初夏のころにさかのぼります。
熊本にマニアックな石けん講座を受講しにでかけ
そこで生まれて初めて「自家製のラード」にお目にかかりました。
『自家製』です。
「ラードって自分で精製できるんだ!」という事実が衝撃的だったのです。

そして今回 運命の流れによって(←大げさですね)
自家製ヘット(牛脂)をつくる機会にめぐまれたわけです。

豚さんが牛さんに代わったわけは「材料がたまたま手に入ったから」というこれまた運命の流れによるものです。

とりあえず精製方法をネットでかき集めていざトライ!



Step1. 
精製する牛脂の重量を量る。
今回入手したのはきれいな牛脂で614gでした。
ネットで調べたときに見かけた写真には もっとグロテスクな
『肉々しい』ものもあったので とても上質な牛脂じゃないかと思われます。

Step2.と3
牛脂を2cm角くらいに細かくカットして 水1.5L と塩大さじ1
たぶん水はこの半分くらいでもよかった…多すぎた)を加え火にかける。
最初は強火で ふつふつしてきたら弱火にする。

精製のときに焼肉のにおいがする とか 臭い と書かれている情報が
多かったので 臭い消しになるかしら?と思って手元にあった
ローズマリー(家の前に植えてるもの)を一枝と料理用のローリエ、
ドライのオレンジピールを投入してみました。
オレンジピールはあとで除きやすいようお茶パックにインしてます。
 ※ハーブ類は入れ過ぎると 牛脂に色がついちゃうはず。

臭い消しのハーブはローズマリーだけでもよかったかも。
結果としてローリエの存在感はほぼほぼ感じられなかったのです。
「オレンジピールはリモネンの洗浄効果が・・・」のネット記事を見て
あったので入れてみたけど効果はわかりません。  
   
お水は水道水です。
牛脂1Kgあたり200ccでもOKとされてる記事もあったのだけど
小心者なので 少なすぎると脂がこげちゃうんじゃ?とか思って入れ過ぎました。
お水は少な目のほうが たぶん時短になりますよね。

どの文献にも塩を入れると書いてあり、
先輩ソーパーさんからの情報でも 塩の量を伝えられていたので
「牛脂1.5キロあたり大さじ2杯の塩」という情報をもとに入れました。
「塩を入れるなら0.7%以下がよい」という記事も見つけましたが
全体量(水を含めて)の0.7%なのか 牛脂量の0.7%なのかわからず・・・。

そもそも塩を入れる理由を調べてみたけれどネットでは的確な情報が得られず。
浸透圧の作用で牛脂に残っているタンパク質
(精製の目的からすると不純物)を溶かして除去するのを
助けるためかなぁ?と勝手に解釈しましたが 合ってますか?
正解をご存知の方がいらしたら ぜひ教えてください。



Step4.
牛脂が透明になってきたところで 網杓子とスプーンでぷるぷるの牛脂をつぶしました(時短=ガス代節約のため) 

Step5.
火にかけてから40分程度でほぼほぼスープ状になったので 網杓子とお玉を使って濾しながらボウルに移す。
右はざんさ(溶け残った不純物)です。
油こし紙にのっけて 最後茶巾搾りのようにしぼって 溶けてる脂を無駄なくしっかりしぼり濾します。 
濾したスープ状の脂は ボウルのまましばらく室温で温度をさげ、熱が取れたらボウルごと冷蔵庫へイン。
(菜箸を刺しておくとあとあとの作業が楽ですが・・・この話にはつづきが・・・)



Step6.
翌朝 しっかり固まった牛脂。上層に牛脂、下層に不純物を含んだ水というように見事に分離しています。
ゆっくりと菜箸を抜いたらそこから水を抜くこともできるし、うまくいけば すっぽりと固まった牛脂がぱかっとはずれます。
が・・・よく見ると表面に不純物が浮いてるのが見えてます。
不純物が見えるのは表面だけだったけれど 表面を削るのももったいないですよねー。
若干ローズマリーの香りがします。

Step7.
本来ならここで終了!のはずなので いったんここで計量。
555gでした。 精製率90%
精製率60%くらいが平均らしいので 驚異的な数字です。
元の牛脂のかたまりがきれいでしたもんね。ラッキーでした。

でもやっぱり表面の不純物が気になるので ここから 再度精製することにしました。



Step8.
555gの牛脂を再び1cm角くらいのサイコロ状にカットして鍋へ。
(できるだけ小さくカットした方が時短になります)
今度は 水を少な目の500cc 塩はかわらず大さじ1杯投入して火にかけました。
10分もかからずに スープ状となった牛脂を 今度は油こし紙を使って
丁寧に濾します(最初からそうすればよかったのでした)

濾し終わった牛脂はボウルにいれたまま 割りばしを刺して温度が下がるのをまち 一晩冷蔵庫へイン。
(実はStep5で使った菜箸が折れてしまったのでした!)



Step9.
翌朝の完成した牛脂。 こんどは真っ白でうつくしーい!
ほのかに ほんのわずかにローズマリーの香りがしますが、色は白!

また割りばしを割ってしまいましたが(この手法はオススメしないほうがいいのかしら)気持ちよいほどにパコンと牛脂がボウルからはずれました。

Step10.
最終計量です。527g 精製率85%強でした。
はじめてにしては 上出来!

この精製牛脂を使って 次は石けん作ります。
もうデザインは決めてあるのです。

作成したら(うまくできたら) また 報告しちゃうかも~。


以上、超絶マニアックなレポでした。
ネットからの情報をもとに こんな感じ?と勝手な解釈をつけながらの作業でした。
正直なところこのやり方が 正解なのか? もっとよいやり方があるのか?
わかりませんが ワタシが今回いろんなネット上の記事を参考にトライしたように
今後 やってみよう!と思われる方の参考になれば幸いです。

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