2019/5/1, <自助>。ソニーが、スマートフォン事業の不振にあえいでいる。同社は赤字脱却に向け構造改革に着手。3月末には中国・北京での生産を終了し、タイの工場に集約した。ソニーの平成31年3月期連結決算は、ゲームや音楽、映画といったエンターテインメント関連の好調などで、本業のもうけを示す営業利益が前期比21・7%増の8942億円と、2年連続で過去最高を更新した。 これに対し、スマホ事業は971億円の巨額赤字に沈んだ上、赤字額は前年の276億円から大幅に拡大。販売台数は約650万台と、約1350万台から半減した。 同社は24年までスウェーデンの通信機器大手エリクソンと合弁で携帯電話端末事業を展開。最盛期には年1億台を出荷した。だが現在の世界シェアは1%に満たず、大手の韓国サムスン電子や米アップル、中国の華為技術(ファーウェイ)に比べ、大きく見劣るのが現状だ。 ソニーは、今期も470億円の赤字になるとみている。それでも十時CFOは昨年秋に示した見通しと変わらず、「黒字化のラインに乗っている」と強気の姿勢を崩さなかった。 第5世代(5G)移動体通信システムが本格到来すれば、スマホはあらゆるネット機器をつなぐ存在として、これまで以上に重要な存在となる。ソニーにとっては、傘下に抱えるコンテンツやサービスと、テレビやカメラなどのハードウエアを結ぶ「要」で、通信機能を備える唯一の機器でもあり、事業から手を引くわけにはいかない。 だからといって、これ以上の赤字は許されない。このため同社は令和3年(2021)年3月期の黒字化を必達目標とし、不退転の決意で改革に臨もうとしている。 改革は商品力強化とコスト削減の2本柱から成り、少しずつ成果を出し始めている。たとえば、初夏に国内で発売予定の「エクスペリア1」。画面サイズが21対9と映画とほぼ同じなので映像に没頭しやすいほか、画面を2つに分割してサッカーの試合を見ながらSNSで他の視聴者と交流するといった使い方も可能だ。 スマホ事業子会社、ソニーモバイルコミュニケーションズの岸田光哉社長は端末を披露した4月16日のメディア向け説明会で、「ソニーだけが実現できるクリエーティブなエンターテインメント、本物のエンターテインメントを提供する」とでき映えを誇った。 一方で同社は4月1日にテレビとカメラ、スマホの3事業を統合。今後は組織運営の効率化を徹底する考えだ。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190501-00000563-san-bus_all
2018/4/17,習近平政権の下で、中国の開放政策が逆回転を始めているだけでなく、中国企業も、ドイツ側の予想を大きく上回るスピードでバリューチェーンの上流へ移動してしまったのだ。 中国におけるドイツ企業の窮状を、密かに「ゆでガエル」に例える企業幹部もいる。常温の水にカエルを入れ、徐々に過熱すると、熱湯になった時には跳んで逃げることもできず、ゆで上がって死んでしまうのだ。世界70カ国で1万1000人を雇用する独建設器械大手のバウアーは、1990年代半ばに同社にとって初の中国生産施設を建設した。その当時は、高層ビルや発電所、空港などの基礎工事に必要な、同社が誇る黄色の巨大で複雑な掘削機を生産可能な中国企業は1社も存在しなかった。だが、2013年までに、そうした掘削機を生産できる中国の競合企業が36社に増加。独建設器械大手のバウアーCEOは、欧州サプライヤーが共同開発した部品を中国に売却したことで、シフトが加速されたと指摘する。10年前、バウアーの中国工場には1億ユーロ超の売上げがあった。続く9年のうち5年の年間売上げは、その半分に達しなかった。 中国は2017年、サイバーセキュリティ法を制定し、外国企業が本社との機密連絡に使う仮想プライベートネットワーク(VPN)を含めたインターネットに対する国家統制を強化した。最近では、複数のドイツ企業が、中国合弁パートナーの取締役に共産党役員を受け入れるよう圧力を受けていると苦情を申し立てている。https://jp.reuters.com/article/germany-china-idJPKBN1HO07I?feedType=RSS&feedName=reuters&utm_source=Sailthru&utm_medium=email&utm_campaign=Sunday%20Newsletter%20%282018%29%202018-04-22&utm_term=JP%20Daily%20Mail