2011.05.01(日)
昨年暮れに区切り打ちしてから4ケ月が過ぎた
ふつふつとした思いがついに沸点に達してゴールデンウィークを利用してまた四国へとやってきた
昨晩、仕事を終えて急ぎ家に帰り身支度を済ませ
リュック一つと納経用品を入れた手提げにウエストポーチという身軽な恰好で
東梅田 22:50発の夜行バスに乗り込んだ
日程を決めたのが遅くてバスのチケットも残席わずかでしかも臨時便の4列シート
まぁトイレ着きだから仕方ないとしましょ
天気は下り坂、淡路SAに最終のトイレ休憩に立ち寄った時はもう雨が降り出していた
朝、6:20 土佐佐賀のバス停に着いたら100%雨予報はズバリで土砂降り
バス停から10分程歩いて土佐くろしお鉄道の土佐佐賀の駅まで歩いて間一髪電車に間に合わず
次の電車 7:18 を待つ
ここは日本一のかつお船団の町とある
雨は止むどころかます々きつくなる、電車に乗って二駅目の土佐白浜で下車
合羽を着込んでザックカバーを丁寧に着けて傘を取り出す
民家や国道は随分下にあり急なアスファルトの狭い坂道を滑らないように降りて国道に出る
7:30 海辺の国道56号線歩きが始まる
雨に煙って景色など楽しむよすがもない
少し気が滅入るが歩きに晴ればかりではないのだと言い聞かせ気を取り直してオレンジの傘を回して
歌などくちずさんで一人とぼとぼ歩く
先にも後にも歩き遍路の人は見当たらない
灘という地名にここも「なだ」と読むのだろうかと思いながら海辺と分かれてトンネルを抜けてまた海辺に出る
民宿をちらほらと見かけだして道の駅<ビオスおおがた>でトイレに立ち寄る
土佐入野(とさいりの)を過ぎて入野松原へ行かずに街中を抜けたのでコンビニのベンチで小休止
昨夜作ったおむすびを人目もはばからずパクつく、もちろん買い物などしません、お茶も持参ですから
10:30 一息入れたのでまた歩きます
緩やかな坂道を登って田野浦の分岐です
ここを直進するとこの先に憚る四万十川(しまんとがわ)の河口を渡し舟で行くことが出来るのですが
予約が必要なのと時間が合わなければ待ち時間が出来てしまうので右に行きます
ぐっとカーブして少しきつい登りを行けば瑞々しい小粒なさくらんぼが赤く熟しています
ひとつ口にしたくなりましたが我慢してカメラに納めました
海から離れて台地になっているようです
珍しい畑を発見
なんと懐かしいのでしょう
おおよそ半世紀ぶりかしら
葉タバコだと思います
緑が鮮やかで大きな特徴のある葉っぱは見覚えがあります
実家でもワタシが幼い頃、稲作の傍ら栽培して乾燥させ出荷してました
畦道を歩いて見たくなりました
どうやら一日雨の覚悟をしてましたが上がりました
合羽を脱いで濡れた靴下を履き替えていると陽が射してきましたよ
早苗がたっぷりの恵みの雨を喜んだようです
そろそろ堤防が見えてきましたね
やっと四万十川に差し掛かりました
長い橋の下を川舟が行ったり来たり
右手上流へ遡ると中村の市街から有名な沈下橋のある風景が広がるのですが
観光はまたの機会にすることにします
大きな鯉でしょうか四万十の主かもしれませんね
長い橋を渡るのは車ばかり中央でやっと自転車の人に会いました
帽子も飛んじゃいそうなんでしっかと手に持って急ぎ渡ります
渡りきって直ぐに左へ階段を降りて行き国道56号線に別れを告げます
ここで今日初めて地元の方と挨拶を交わします
「えらいね、歩きなさるんじゃね」
「いえいえ、しかし長い道のりですね、まだ今日はお寺には行き着きませんものね」
「気をつけて、がんばってね」
「はい、ありがとうございます」
13:10 歩き始めてそろそろ5時間半まだまだ着きません
今日の泊まりのお宿はあと15キロ先
四万十川に別れてお茶がなくなってしまいました
左前方の暖簾に誘惑されそうになりながら
ソイジョイをかじって自販機でオレンジジュースを買って凌ぎます
あらこんな所にも大文字山がありますね
ちゃんと火床もあるようです
舗装道路ばっかりの歩きで峠ももう幾つ越えたのか記憶にありません
登りきると旧道の遍路道の表示が見えてきました
一旦入りかけましたが時間を見るともう 14:30 を過ぎてます
今からでは疲れた足での峠越えは無茶です
思いなおして国道のトンネルを最短距離で行くことにします
新伊豆田トンネル
なんと長いのでしょう
中間は途中で車が途切れると真っ暗になって足元が見えなくなりそうなくらい電灯がない
ほとんど小走りで出口が見えてやれやれです
1600m余りを18分で抜けました
程なく明後日には打戻り三原村へと歩く分岐を過ぎて
市野瀬までやってきました
足がもうほとんど言うことをききませんがお宿は一軒しかありません
ガンバってと言い聞かせながら川沿いの国道をひたひた歩きます
雨が上がったので田植えをしています
現代の田植え風景も味なものです
行けども行けどもお宿が見えません
何度も何度もガードレールや欄干にもたれて休みます
やがてGSが見えてやっと町にやってきました
16:30 目指すお宿になんとか到着です
お宿のご主人が靴が濡れているなら裏の階段を上がって入るように言われた
素直に従って入ると新聞紙が用意してあり濡れた靴に丸めて入れて置くようにとの配慮
上がりがまちでリュックを降ろし腰を降ろしてやれやれです
大阪から予約した時にGWの為この3日間だけは相部屋と言われてました
同室の女性は1時間ほど先に到着されていてちょうどお風呂に入るところでした
今日は相部屋で満室です
民宿ですのでお風呂は一つしかなく到着順に男女の別なく汗を流します
ありがたい事に汚れ物や濡れた物を洗濯乾燥ができました
同室になった女性 I さんは広島からやはり区切り打ちで来られていました
夕食は 18:00から
お腹が減ってもう写真なんか撮る気もなく平らげてしまいました
東京、広島の男性は区切り打ち
大阪の男性は通しで
大阪の女性は足摺へ参拝して打戻りで
お話を伺えば皆さん気さくにいろいろと教えて下さる
お宿のご主人も靴紐の通し方の工夫を指南して下さる
話は尽きないが明日の足摺への道もまた長いので
早々に身体を休めることにして広島からの I さんと部屋に戻り
暫く四方山話や出会った人たちの話をして明日のためにと
おやすみなさいの消灯 21:30
(一日目 約36キロ 休憩らしきは計30分? 9時間の歩き)
昨年暮れに区切り打ちしてから4ケ月が過ぎた
ふつふつとした思いがついに沸点に達してゴールデンウィークを利用してまた四国へとやってきた
昨晩、仕事を終えて急ぎ家に帰り身支度を済ませ
リュック一つと納経用品を入れた手提げにウエストポーチという身軽な恰好で
東梅田 22:50発の夜行バスに乗り込んだ
日程を決めたのが遅くてバスのチケットも残席わずかでしかも臨時便の4列シート
まぁトイレ着きだから仕方ないとしましょ
天気は下り坂、淡路SAに最終のトイレ休憩に立ち寄った時はもう雨が降り出していた
朝、6:20 土佐佐賀のバス停に着いたら100%雨予報はズバリで土砂降り
バス停から10分程歩いて土佐くろしお鉄道の土佐佐賀の駅まで歩いて間一髪電車に間に合わず
次の電車 7:18 を待つ
ここは日本一のかつお船団の町とある
雨は止むどころかます々きつくなる、電車に乗って二駅目の土佐白浜で下車
合羽を着込んでザックカバーを丁寧に着けて傘を取り出す
民家や国道は随分下にあり急なアスファルトの狭い坂道を滑らないように降りて国道に出る
7:30 海辺の国道56号線歩きが始まる
雨に煙って景色など楽しむよすがもない
少し気が滅入るが歩きに晴ればかりではないのだと言い聞かせ気を取り直してオレンジの傘を回して
歌などくちずさんで一人とぼとぼ歩く
先にも後にも歩き遍路の人は見当たらない
灘という地名にここも「なだ」と読むのだろうかと思いながら海辺と分かれてトンネルを抜けてまた海辺に出る
民宿をちらほらと見かけだして道の駅<ビオスおおがた>でトイレに立ち寄る
土佐入野(とさいりの)を過ぎて入野松原へ行かずに街中を抜けたのでコンビニのベンチで小休止
昨夜作ったおむすびを人目もはばからずパクつく、もちろん買い物などしません、お茶も持参ですから
10:30 一息入れたのでまた歩きます
緩やかな坂道を登って田野浦の分岐です
ここを直進するとこの先に憚る四万十川(しまんとがわ)の河口を渡し舟で行くことが出来るのですが
予約が必要なのと時間が合わなければ待ち時間が出来てしまうので右に行きます
ぐっとカーブして少しきつい登りを行けば瑞々しい小粒なさくらんぼが赤く熟しています
ひとつ口にしたくなりましたが我慢してカメラに納めました
海から離れて台地になっているようです
珍しい畑を発見
なんと懐かしいのでしょう
おおよそ半世紀ぶりかしら
葉タバコだと思います
緑が鮮やかで大きな特徴のある葉っぱは見覚えがあります
実家でもワタシが幼い頃、稲作の傍ら栽培して乾燥させ出荷してました
畦道を歩いて見たくなりました
どうやら一日雨の覚悟をしてましたが上がりました
合羽を脱いで濡れた靴下を履き替えていると陽が射してきましたよ
早苗がたっぷりの恵みの雨を喜んだようです
そろそろ堤防が見えてきましたね
やっと四万十川に差し掛かりました
長い橋の下を川舟が行ったり来たり
右手上流へ遡ると中村の市街から有名な沈下橋のある風景が広がるのですが
観光はまたの機会にすることにします
大きな鯉でしょうか四万十の主かもしれませんね
長い橋を渡るのは車ばかり中央でやっと自転車の人に会いました
帽子も飛んじゃいそうなんでしっかと手に持って急ぎ渡ります
渡りきって直ぐに左へ階段を降りて行き国道56号線に別れを告げます
ここで今日初めて地元の方と挨拶を交わします
「えらいね、歩きなさるんじゃね」
「いえいえ、しかし長い道のりですね、まだ今日はお寺には行き着きませんものね」
「気をつけて、がんばってね」
「はい、ありがとうございます」
13:10 歩き始めてそろそろ5時間半まだまだ着きません
今日の泊まりのお宿はあと15キロ先
四万十川に別れてお茶がなくなってしまいました
左前方の暖簾に誘惑されそうになりながら
ソイジョイをかじって自販機でオレンジジュースを買って凌ぎます
あらこんな所にも大文字山がありますね
ちゃんと火床もあるようです
舗装道路ばっかりの歩きで峠ももう幾つ越えたのか記憶にありません
登りきると旧道の遍路道の表示が見えてきました
一旦入りかけましたが時間を見るともう 14:30 を過ぎてます
今からでは疲れた足での峠越えは無茶です
思いなおして国道のトンネルを最短距離で行くことにします
新伊豆田トンネル
なんと長いのでしょう
中間は途中で車が途切れると真っ暗になって足元が見えなくなりそうなくらい電灯がない
ほとんど小走りで出口が見えてやれやれです
1600m余りを18分で抜けました
程なく明後日には打戻り三原村へと歩く分岐を過ぎて
市野瀬までやってきました
足がもうほとんど言うことをききませんがお宿は一軒しかありません
ガンバってと言い聞かせながら川沿いの国道をひたひた歩きます
雨が上がったので田植えをしています
現代の田植え風景も味なものです
行けども行けどもお宿が見えません
何度も何度もガードレールや欄干にもたれて休みます
やがてGSが見えてやっと町にやってきました
16:30 目指すお宿になんとか到着です
お宿のご主人が靴が濡れているなら裏の階段を上がって入るように言われた
素直に従って入ると新聞紙が用意してあり濡れた靴に丸めて入れて置くようにとの配慮
上がりがまちでリュックを降ろし腰を降ろしてやれやれです
大阪から予約した時にGWの為この3日間だけは相部屋と言われてました
同室の女性は1時間ほど先に到着されていてちょうどお風呂に入るところでした
今日は相部屋で満室です
民宿ですのでお風呂は一つしかなく到着順に男女の別なく汗を流します
ありがたい事に汚れ物や濡れた物を洗濯乾燥ができました
同室になった女性 I さんは広島からやはり区切り打ちで来られていました
夕食は 18:00から
お腹が減ってもう写真なんか撮る気もなく平らげてしまいました
東京、広島の男性は区切り打ち
大阪の男性は通しで
大阪の女性は足摺へ参拝して打戻りで
お話を伺えば皆さん気さくにいろいろと教えて下さる
お宿のご主人も靴紐の通し方の工夫を指南して下さる
話は尽きないが明日の足摺への道もまた長いので
早々に身体を休めることにして広島からの I さんと部屋に戻り
暫く四方山話や出会った人たちの話をして明日のためにと
おやすみなさいの消灯 21:30
(一日目 約36キロ 休憩らしきは計30分? 9時間の歩き)