2011.05.04(水)
いよいよ今回の区切り打ちの最後の朝が明けた
今日は39番札所 延光寺さんへお参りして宿毛から夜行バスに乗って帰らねばならない
道のり約35キロの予定
いつものように体調は良好、少しお腹が張っているのが気にはなるが
朝食をやはりご飯のお代わりをする
6:30 に宿に御礼を述べて広島の彼女と五味橋まで一緒に歩く
ここで彼女は国道21号線を三原村へと抜ける
一方ワタシはどうしても真念遍路道を行きたくて321号線へと分かれて行く
時間が合えば39番さんで会いましょうと元気な声で自信たっぷりで橋を渡って行くワタシの携帯に
彼女から「その橋は私が行く道の新橋のようですよ」と電話が入る
「間違いないよ、合ってる」と言って橋の真ん中あたりまで来てコピーした地図を落とし拾い上げ
念の為に確認すると、間違っていた!!
ありがとう、こっちだね~~と右に直角の古い橋を渡って分かれる
機械で植えた早苗の手直しをおかあさんが一人でしていた
川に沿って田んぼ道を一昨昨日通ってきたあの長~いトンネルの手前の分岐の
ドライブイン水車まで歩き着かないうちに身体に異変が起きた
どうしよう~~~、脂汗が出てお腹が痛い~~
走るに走れない~~!!!
なんとかドライブイン水車の多目的トイレに駆け込んだが
下着を洗う羽目になった(泣)
でもここにこんな立派なトイレがあって助かった
早朝で誰もいなくて良かった
結局30分くらい休憩した
要らない荷物は今朝宅急便で宿から大阪へ送ってしまった
もしまた万が一となると最後に着替える予定の一着しかないので
綺麗に洗った分を濡れたまま使用した
念のために鎮痛剤(これしか持参していない)を服用した
気を取り直して進むと
タヌキが車に轢かれてお陀仏している
地元のおじさんが道端に上げて行く
「どうか成仏してね」と手を合わせて通る
遍路道の開祖である真念様が庵を結ばれたという真念庵に立ち寄って見ようと
案内板にしたがって山へ入って行くが
雲の巣と昨夜の雨で羊歯も道も濡れてまたまた道迷い
標を見失ったようだ
戻るには随分進みすぎて結局とんでもない山をやっと赤や青のリボンを探し出して
河原まで下った
沢を渡り岩陰でドロドロになった白衣を脱ぎ残りの一着の上着に着替えて
本来の国道46号線に出た
なのに方向を見失い逆へと戻っていた
ここは市野瀬橋という案内に今度こそは間違うわけに行かないと何度も何度も
地図とにらめっこしてやっと国道46号線を確認して最初の集落成山に差し掛かった
お腹も落ち着いた
しかし、さっきの道迷いは何だったんだろうか~~~~
タヌキさんの怨霊か~~と思いつつ
広島の彼女に
「さっきからタイヘンな目に会ってお腹が痛くなったり道迷いして2時間ちかくもロスしたので
納経の時間までに39番さんには着かないからなんとか平田まで出て電車かタクシーに乗るわ」
と連絡すると
「大丈夫~? どこでも助けに行くよ~~」
と心強い返事がくる
「まぁ~なんとかお腹も落ち着いたしボチボチ頑張るわ~
また異変が起きたら頼むね~」と暑くなった三原村を歩く
ヘアピンカーブの標高180m足らずだが峠道は足に力が入らない
ヘロヘロで登って行く
車は滅多に通らない
狼内なんて恐い名前の集落を過ぎて三原小東分校跡も過ぎてもう限界と2時間の遅れを
気にしながらやっと上長谷集会所に辿り着き綺麗なトイレをお借りする
お腹も空いたということは体調も回復したということか
一人男性の遍路さんが通り過ぎて行かれた
「早いですね~」とおっしゃったので
「いやいや寄り道ばっかりでこれじゃ39番さんには夕方までには着きませんわね~」と
返したら
「夕方までには着きますよ残り15キロほどですから」
うん?そんなもんか~~
なら頑張るしかな~い
俄然元気が出てきた
コンクリートの段に腰掛けて宿で貰ったおにぎりをパクついていたら
おばぁちゃんがやってきた
真っ黒に日焼けした仕事をしてきたことを物語る逞しい手を見せて
「百姓しか芸がないもんでね」と笑いかけて横に座って話をしてくださる
思わず持っていた熊野古道物語のクランチとクッキーを差し出して
こんなものしかありませんが~と手渡すと
丁寧にお辞儀してポケットにしまわれた
「この先をもう少し行ったら右にトンネルがあるから役場まで行ったらあかんよ」と
教えて頂きまた歩き始める
来ましたよ~~
真念遍路道への分岐
時間は 13:20 これでは地蔵峠を越える自信はありません
迷わずに国道21号線へと行くことにします
さっきのおばぁちゃんが教えてくれたトンネルに迷わずに来れました
集落に差し掛かると先ほどの男性に追いつきました
徳島からきていて自分は近いからゆっくりと巡ってますよ、どうぞ先に行ってくださいね~
の声を後に、頑張るぞ頑張るぞと歩きます
なんだかややこしい国道46号線の交差点をすんなりと21号線へ抜けて行きます
牧場が道端まで迫って柵などなく牛さんが飛び降りてきたらどうしようなんて思いながら歩きます
三原村の憩いの宿を見ながらもうここから先は殆ど小走りです
広島の彼女に今どの辺りか電話を入れて手応えを感じます
中筋川ダムにかかる橋を渡りトンネルを抜けて行きます
夏は蛍飛び交う素晴らしいところのようですが、、何しろ高い、見下ろすとダム湖に転落しそうな気になります
綺麗な公園になっていてキャンプ場もあるようですが、、、
カメラを取り出すのが恐いんです、帽子が飛びそうで恐いんです、落としてしまいそうで、、、
だから一枚も写真撮りません
とにかくこんなところは早々に過ぎて行きたいのです
下りは半分走ってましたね
やっと平田の街並みが見えてあら嬉や
平田の旧市街を抜けてくろしお鉄道の高架を潜って国道56号線に突き当たり
お~~~~~広島の彼女を見つけました
彼女はワタシが黒い長 T に着替えているので初めは手を振っても気づきませんでした
なんとか辿り着きました~~ 15:40
荷物を旅館に預けてきた彼女と買い物を済ませた北海道の彼女と3人で
39番さんへとあと30分歩いてお参りです
お地蔵様が頑張ったねと癒してくれます
足は限界を通り越しているはずなのに歩調は早くなります
彼女達が疲れてるはずなのに早いですよ、、と注意してくれますが殆ど聞く耳持ってません
納経に遅れたら今回の目標が果たせないと焦っています
17:00までには充分間に合うのにです
北海道の彼女が泊まる旅館もありましたが彼女もお参りしてから宿へ入ると一緒に札所へ向かいます
着きましたね~~~
足摺からなんと52キロ遠かったです
土佐は札所間が長いので修行の道場なんですね
山門では帽子を脱いで一礼します
菅笠の彼女達は取る必要はないようです
39番札所 延光寺
ご本尊は薬師如来
境内にはお大師さまが霊水を湧かせて宝医水と名付けられた目洗いの井戸があり眼病に霊験新かとか
また境内に住んでいた赤亀が竜宮から鐘を背負ってきたと伝える鐘があり御朱印も亀です
余裕のないワタシは御朱印を戴くのに間に合わないといけないからと二人に断り
歩き出して初めてお参りよりも先に納経帳に御朱印をもらいました
其々のスタイルでお参りを済ませてお宿に帰る二人にまたのご縁を誓って別れます
さて、宿毛駅からの夜行バスは 20:30 発です
今まだ 17:00 に成るところです、随分時間がありますがあと8キロ歩く余力はありません
予約のハイヤー(タクシー)の運転手さんにバスの時間を聞くとあまり走ってないようで
運転手さんが予約のお客さんを平田駅まで送ったら戻って来てくれると約束してくれたので
待つことにしました
ちょうどここにも多目的トイレがありました
納経所が閉まり人影もなくなったのでゆっくりと水で身体を拭いて全部着替えます
上着の長 T だけは汗臭いけど着替えがなくなったので我慢してまた着ます
足のテーピングも解いて靴を履き替えて外に出るとハイヤーが戻ってきました
早速乗り込んで駅までの道中沢山の質問攻めに会いました
中でも
運 「あんたら納め札はどうしていちいち札所毎に納めて巡るのかね?」
ワタシ 「今月今日の祈願の為」
運 「衛門三郎が21回巡ったがお大師様についぞ会えず逆に巡った22回目の12番 焼山寺の手前で
力尽きてやっと出会えた話は知ってるな?」
ワタシ 「はい一応」
運 「橋の下でお休みになった話は?」
ワタシ 「お聞きしております」
それぞれのエピソードを丁寧に教えてくださいました
ワタシが外の宿毛の入り江に渡された立派な鯉幟に感嘆の声を上げても話は続きます
宿毛駅に着いて
「これからも気をつけて歩きなさいよ、また近いうちに来なされ」と送って下さいました
駅でお土産の一つでもと目論んでいましたがもう駅の売店も駅の業務も閉店です
ちょっと歩いて行けばスーパーがありますがもう10mも歩く気はありません
お土産は今回も無しです
しかしながら、きっちりと自分への褒美は忘れませんよ
高菜ごはんしらすぶっかけうどんセット ¥980
デザートに注文した小夏ちゃんのシャーベットは格別美味しく疲れた頭と身体に染み渡りました
食事を済ませて駅の待合所に戻ってくると
大きなリュックを置いて遠いスーパーへ買い物に行ってきた女性と出会いました
話しかけると気楽にいろいろ話してくれました
三宮から2泊3日の区切り打ちに来たというのです
しかも歩いたコースは全く同じ、、え、え、え~~一日短くて同じくらいの距離を歩いてきたんですね!!
まだ若いですので出来ることでしょうか、、、
話が進んで行くうちに昨日の宿が一緒だったことが判りそこからまた話が盛り上がる
彼女は昨日の雨の日以外は浜辺に近い東屋でシュラフで寝たのだと言う
驚きの声しか出せなかった
初日はやはり夜行バスで来てワタシの下車地点より12キロほど先の入野浜から歩き始めて
40キロ近く歩き衣布利の港の東屋で野宿、二日目はそこから足摺へ歩き38番札所を打ち
下の加江の宿まで雨の中を35キロ近く打ち戻り、三日目の今日は宿から39番札所を打ち宿毛駅まで
なんと35キロ程歩き切っての帰りなのだ
野宿は恐くはないが蚊に悩まされるようになってきたのでこれからは蚊取り線香持参しないとネと
笑っている
アルプス縦走や六甲縦走、ダイトレ縦走を何度も経験しているらしい
頼もしいプリティウーマンに出会ったものだ
あ~~せめてもう10年遡って人生リセットできるものならなぁ~~
なんて話し込んでいるうちにバスの出発時刻になった
今日も臨時便で三宮の彼女は2号車にワタシは3号車に乗り込んで帰路に着いた
バスは翌朝(5/4)の 6:15 頃に東梅田に着き市バスに乗り換えて 7:00には家に帰りついた
((下ノ加江~市野瀬経由国道46号線三原村~宿毛市平田~39番札所 約27キロの歩き
体調の悪い10時間の歩き ※途中道迷いと腹痛の為の休憩のロスタイム2時間))
今回の区切り打ちもなんとか無事に終え自宅に戻ることが出来た
出会った土佐の人々、遍路同行二人の道連れになってくださった広島の I さん
そして袖摺り合わせた幾多の人々に感謝です
また次回、きっと近いうちに出かけるだろう
いよいよ今回の区切り打ちの最後の朝が明けた
今日は39番札所 延光寺さんへお参りして宿毛から夜行バスに乗って帰らねばならない
道のり約35キロの予定
いつものように体調は良好、少しお腹が張っているのが気にはなるが
朝食をやはりご飯のお代わりをする
6:30 に宿に御礼を述べて広島の彼女と五味橋まで一緒に歩く
ここで彼女は国道21号線を三原村へと抜ける
一方ワタシはどうしても真念遍路道を行きたくて321号線へと分かれて行く
時間が合えば39番さんで会いましょうと元気な声で自信たっぷりで橋を渡って行くワタシの携帯に
彼女から「その橋は私が行く道の新橋のようですよ」と電話が入る
「間違いないよ、合ってる」と言って橋の真ん中あたりまで来てコピーした地図を落とし拾い上げ
念の為に確認すると、間違っていた!!
ありがとう、こっちだね~~と右に直角の古い橋を渡って分かれる
機械で植えた早苗の手直しをおかあさんが一人でしていた
川に沿って田んぼ道を一昨昨日通ってきたあの長~いトンネルの手前の分岐の
ドライブイン水車まで歩き着かないうちに身体に異変が起きた
どうしよう~~~、脂汗が出てお腹が痛い~~
走るに走れない~~!!!
なんとかドライブイン水車の多目的トイレに駆け込んだが
下着を洗う羽目になった(泣)
でもここにこんな立派なトイレがあって助かった
早朝で誰もいなくて良かった
結局30分くらい休憩した
要らない荷物は今朝宅急便で宿から大阪へ送ってしまった
もしまた万が一となると最後に着替える予定の一着しかないので
綺麗に洗った分を濡れたまま使用した
念のために鎮痛剤(これしか持参していない)を服用した
気を取り直して進むと
タヌキが車に轢かれてお陀仏している
地元のおじさんが道端に上げて行く
「どうか成仏してね」と手を合わせて通る
遍路道の開祖である真念様が庵を結ばれたという真念庵に立ち寄って見ようと
案内板にしたがって山へ入って行くが
雲の巣と昨夜の雨で羊歯も道も濡れてまたまた道迷い
標を見失ったようだ
戻るには随分進みすぎて結局とんでもない山をやっと赤や青のリボンを探し出して
河原まで下った
沢を渡り岩陰でドロドロになった白衣を脱ぎ残りの一着の上着に着替えて
本来の国道46号線に出た
なのに方向を見失い逆へと戻っていた
ここは市野瀬橋という案内に今度こそは間違うわけに行かないと何度も何度も
地図とにらめっこしてやっと国道46号線を確認して最初の集落成山に差し掛かった
お腹も落ち着いた
しかし、さっきの道迷いは何だったんだろうか~~~~
タヌキさんの怨霊か~~と思いつつ
広島の彼女に
「さっきからタイヘンな目に会ってお腹が痛くなったり道迷いして2時間ちかくもロスしたので
納経の時間までに39番さんには着かないからなんとか平田まで出て電車かタクシーに乗るわ」
と連絡すると
「大丈夫~? どこでも助けに行くよ~~」
と心強い返事がくる
「まぁ~なんとかお腹も落ち着いたしボチボチ頑張るわ~
また異変が起きたら頼むね~」と暑くなった三原村を歩く
ヘアピンカーブの標高180m足らずだが峠道は足に力が入らない
ヘロヘロで登って行く
車は滅多に通らない
狼内なんて恐い名前の集落を過ぎて三原小東分校跡も過ぎてもう限界と2時間の遅れを
気にしながらやっと上長谷集会所に辿り着き綺麗なトイレをお借りする
お腹も空いたということは体調も回復したということか
一人男性の遍路さんが通り過ぎて行かれた
「早いですね~」とおっしゃったので
「いやいや寄り道ばっかりでこれじゃ39番さんには夕方までには着きませんわね~」と
返したら
「夕方までには着きますよ残り15キロほどですから」
うん?そんなもんか~~
なら頑張るしかな~い
俄然元気が出てきた
コンクリートの段に腰掛けて宿で貰ったおにぎりをパクついていたら
おばぁちゃんがやってきた
真っ黒に日焼けした仕事をしてきたことを物語る逞しい手を見せて
「百姓しか芸がないもんでね」と笑いかけて横に座って話をしてくださる
思わず持っていた熊野古道物語のクランチとクッキーを差し出して
こんなものしかありませんが~と手渡すと
丁寧にお辞儀してポケットにしまわれた
「この先をもう少し行ったら右にトンネルがあるから役場まで行ったらあかんよ」と
教えて頂きまた歩き始める
来ましたよ~~
真念遍路道への分岐
時間は 13:20 これでは地蔵峠を越える自信はありません
迷わずに国道21号線へと行くことにします
さっきのおばぁちゃんが教えてくれたトンネルに迷わずに来れました
集落に差し掛かると先ほどの男性に追いつきました
徳島からきていて自分は近いからゆっくりと巡ってますよ、どうぞ先に行ってくださいね~
の声を後に、頑張るぞ頑張るぞと歩きます
なんだかややこしい国道46号線の交差点をすんなりと21号線へ抜けて行きます
牧場が道端まで迫って柵などなく牛さんが飛び降りてきたらどうしようなんて思いながら歩きます
三原村の憩いの宿を見ながらもうここから先は殆ど小走りです
広島の彼女に今どの辺りか電話を入れて手応えを感じます
中筋川ダムにかかる橋を渡りトンネルを抜けて行きます
夏は蛍飛び交う素晴らしいところのようですが、、何しろ高い、見下ろすとダム湖に転落しそうな気になります
綺麗な公園になっていてキャンプ場もあるようですが、、、
カメラを取り出すのが恐いんです、帽子が飛びそうで恐いんです、落としてしまいそうで、、、
だから一枚も写真撮りません
とにかくこんなところは早々に過ぎて行きたいのです
下りは半分走ってましたね
やっと平田の街並みが見えてあら嬉や
平田の旧市街を抜けてくろしお鉄道の高架を潜って国道56号線に突き当たり
お~~~~~広島の彼女を見つけました
彼女はワタシが黒い長 T に着替えているので初めは手を振っても気づきませんでした
なんとか辿り着きました~~ 15:40
荷物を旅館に預けてきた彼女と買い物を済ませた北海道の彼女と3人で
39番さんへとあと30分歩いてお参りです
お地蔵様が頑張ったねと癒してくれます
足は限界を通り越しているはずなのに歩調は早くなります
彼女達が疲れてるはずなのに早いですよ、、と注意してくれますが殆ど聞く耳持ってません
納経に遅れたら今回の目標が果たせないと焦っています
17:00までには充分間に合うのにです
北海道の彼女が泊まる旅館もありましたが彼女もお参りしてから宿へ入ると一緒に札所へ向かいます
着きましたね~~~
足摺からなんと52キロ遠かったです
土佐は札所間が長いので修行の道場なんですね
山門では帽子を脱いで一礼します
菅笠の彼女達は取る必要はないようです
39番札所 延光寺
ご本尊は薬師如来
境内にはお大師さまが霊水を湧かせて宝医水と名付けられた目洗いの井戸があり眼病に霊験新かとか
また境内に住んでいた赤亀が竜宮から鐘を背負ってきたと伝える鐘があり御朱印も亀です
余裕のないワタシは御朱印を戴くのに間に合わないといけないからと二人に断り
歩き出して初めてお参りよりも先に納経帳に御朱印をもらいました
其々のスタイルでお参りを済ませてお宿に帰る二人にまたのご縁を誓って別れます
さて、宿毛駅からの夜行バスは 20:30 発です
今まだ 17:00 に成るところです、随分時間がありますがあと8キロ歩く余力はありません
予約のハイヤー(タクシー)の運転手さんにバスの時間を聞くとあまり走ってないようで
運転手さんが予約のお客さんを平田駅まで送ったら戻って来てくれると約束してくれたので
待つことにしました
ちょうどここにも多目的トイレがありました
納経所が閉まり人影もなくなったのでゆっくりと水で身体を拭いて全部着替えます
上着の長 T だけは汗臭いけど着替えがなくなったので我慢してまた着ます
足のテーピングも解いて靴を履き替えて外に出るとハイヤーが戻ってきました
早速乗り込んで駅までの道中沢山の質問攻めに会いました
中でも
運 「あんたら納め札はどうしていちいち札所毎に納めて巡るのかね?」
ワタシ 「今月今日の祈願の為」
運 「衛門三郎が21回巡ったがお大師様についぞ会えず逆に巡った22回目の12番 焼山寺の手前で
力尽きてやっと出会えた話は知ってるな?」
ワタシ 「はい一応」
運 「橋の下でお休みになった話は?」
ワタシ 「お聞きしております」
それぞれのエピソードを丁寧に教えてくださいました
ワタシが外の宿毛の入り江に渡された立派な鯉幟に感嘆の声を上げても話は続きます
宿毛駅に着いて
「これからも気をつけて歩きなさいよ、また近いうちに来なされ」と送って下さいました
駅でお土産の一つでもと目論んでいましたがもう駅の売店も駅の業務も閉店です
ちょっと歩いて行けばスーパーがありますがもう10mも歩く気はありません
お土産は今回も無しです
しかしながら、きっちりと自分への褒美は忘れませんよ
高菜ごはんしらすぶっかけうどんセット ¥980
デザートに注文した小夏ちゃんのシャーベットは格別美味しく疲れた頭と身体に染み渡りました
食事を済ませて駅の待合所に戻ってくると
大きなリュックを置いて遠いスーパーへ買い物に行ってきた女性と出会いました
話しかけると気楽にいろいろ話してくれました
三宮から2泊3日の区切り打ちに来たというのです
しかも歩いたコースは全く同じ、、え、え、え~~一日短くて同じくらいの距離を歩いてきたんですね!!
まだ若いですので出来ることでしょうか、、、
話が進んで行くうちに昨日の宿が一緒だったことが判りそこからまた話が盛り上がる
彼女は昨日の雨の日以外は浜辺に近い東屋でシュラフで寝たのだと言う
驚きの声しか出せなかった
初日はやはり夜行バスで来てワタシの下車地点より12キロほど先の入野浜から歩き始めて
40キロ近く歩き衣布利の港の東屋で野宿、二日目はそこから足摺へ歩き38番札所を打ち
下の加江の宿まで雨の中を35キロ近く打ち戻り、三日目の今日は宿から39番札所を打ち宿毛駅まで
なんと35キロ程歩き切っての帰りなのだ
野宿は恐くはないが蚊に悩まされるようになってきたのでこれからは蚊取り線香持参しないとネと
笑っている
アルプス縦走や六甲縦走、ダイトレ縦走を何度も経験しているらしい
頼もしいプリティウーマンに出会ったものだ
あ~~せめてもう10年遡って人生リセットできるものならなぁ~~
なんて話し込んでいるうちにバスの出発時刻になった
今日も臨時便で三宮の彼女は2号車にワタシは3号車に乗り込んで帰路に着いた
バスは翌朝(5/4)の 6:15 頃に東梅田に着き市バスに乗り換えて 7:00には家に帰りついた
((下ノ加江~市野瀬経由国道46号線三原村~宿毛市平田~39番札所 約27キロの歩き
体調の悪い10時間の歩き ※途中道迷いと腹痛の為の休憩のロスタイム2時間))
今回の区切り打ちもなんとか無事に終え自宅に戻ることが出来た
出会った土佐の人々、遍路同行二人の道連れになってくださった広島の I さん
そして袖摺り合わせた幾多の人々に感謝です
また次回、きっと近いうちに出かけるだろう